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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第一章異世界転移
27/500

ライブ配信シーン27

目の前にかつてない敵がいる!?

どうなる!?


飛脚の魔神『サーヴァス』との会話をしている俺達。

すると『サーヴァス』はその口を軽快に開く。


「ようよう!ところでお前ら何者だ?」

「ん?私達は貴方を探して冒険をしてきたの!」

「へぇ…俺を……ねぇ……。」


カルマはいつもより必死な表情を浮かべている。


「そうよ…私はこの世界に迷い込んだ私の両親を探してるの…。」

「へぇ…親をね?お前はひょっとして転移者か?…だが…探してどうするんだ?」


カルマに問いかける飛脚の魔神。


「私は両親を探して自分達の世界に連れて帰りたいの!」

「ふぅん…好きにすればいいじゃねぇか?」

「えっと…その為には親を探す方法が知りたいの!」

「まあ…そうだろうが…俺は忙しいのだが何を知りたいんだ?」


カルマは言葉につまる。


「私の両親を探す為には貴方のその飛脚の力がどうしても必要なの…。」

「なるほど…確かに俺の力ならば世界中どこでも一瞬でいけるな…まあ…だが今…俺は魔王ゼルドリス様に雇われてるからな、そんな時間はないがね…。」

「その雇い主が私になったらどうなの?」

「へぇ…君…面白い事言うねぇ。」


飛脚の魔神は含み笑いをする。


「お前が出せる金はいくらだ?」

「えっ?そんな…今はそんなお金は……。」

「まあ、そうだろうな…この世は金が全て……正義だろうが悪だろうが俺は金のある奴しか信用しねぇ…それが、分かったなら…消えな。」


その瞬間…バビューンと飛脚の魔神は突風を放つ。


「キャッ!!」

「くっ!?何だ!?すげぇ風だ!!」


俺はカルマとサキノを庇う。

するとヤシュアの魔神具が光る!


『トーンウィング』!!


トーンウィングが姿を現し羽をふわりとかざすと飛脚の魔神の風に風で攻撃を凌ぐ!!


「なに…?」

「風を使う魔神同士…とはの……ワシのトーンウィングも負けてはおらぬはずじゃ。」

「ふん…まあいい。」


飛脚の魔神は風をフッと止める。


「俺は主を持たない魔神だが金なら別だ…まあ今は魔王の依頼で忙しいのでな…じゃ。」

「えっ!?ちょっと待って!?」


カルマは必死に飛脚の魔神を止めようとする。


「女…俺にまだ聞きたい事があるなら『アメリスアード』まで来るがいい…まあいつまでそこに居るかは分かんねぇけどな…。」

「待って!!!」


カルマの声に不敵な笑みを浮かべると…すうーっと風を舞い飛脚の魔神は消え去ったのだった。

そこに俺達四人だけを残して。

飛脚の魔神が消えるのを呆然と見て立ち尽くすカルマ。

ヤシュアは髭を触りながらそんなカルマに声をかける。


「ふむ…カルマちゃん…ワシの見る所…奴の言葉は罠…かも知れん…じゃが…遺跡を確認したら奴の跡を追う事を考えてもよい…それでどうじゃ?」


カルマはヤシュアの言葉に目を見開き驚く。


「えっ?ヤシュア様?私の都合で動いて本当に…大丈夫なのですか?」

「ああ…ワシは敵の罠かもしれぬとは思ってはおるが…そうじゃのう…クロノとサキノはどうじゃ?」


ヤシュアは俺達に意見を求めてくる。

だけど俺の答えは決まっている。


「サキノ…俺達は次の目的地に向かうけど…ついてくるか?」

「もちろんだよ!お姉ちゃんの為にサキノも頑張る!」


俺はサキノの頭を撫でる。


「よし!じゃあ…遺跡を探索したら早速向かおうぜ!!」

「皆…ありがとう。」


カルマは目に涙を浮かべ俺達に答える。

俺達はそんなカルマに笑顔を見せる。


「よし!じゃあさっさと探索してアイツの跡を追うぜ!」


こうして俺達は早速遺跡を調べる事にしたのだった。

早速俺達は遺跡調査のため、ヤシュアの指示で残骸を調べていく。

中央には砕かれた台座があり、粉々に破壊された痕跡があったのだ。

するとヤシュアは口を開く。


「魔王ゼルドリス…魔王という名に相応しい彼奴がここに変わり果てた魔神具になっていたのじゃが…その魔神具の名は『冥界の大鎌ハデスサイズ』」


ヤシュアの額にはうっすらと汗が見える。


「それは勇者により大鎌に変えられこの台座に突き立てられてたのじゃ…そしてこの遺跡は…部屋には誰も立ち入る事の無いようこの国が遺跡の守護を任され…ずっと管理されてきたのじゃ。」

「そうだったのか。」

「そうじゃ…じゃが……長い年月も経つと勇者様の封印の力とやらも徐々に薄れていくもの。」


ヤシュアは目を閉じ…言葉を続ける。


「あれは数ヶ月前…ちょうどクロノがこの世界に転移してくる少し前の事…じゃな。」

「んっ!?」

「王より緊急事態との報せが届き、ワシと王直属の兵士を加えたメンバーでここにきたのだ。」


そしてヤシュアは語るのだった。

ワシとこの国の王…そして多数の兵士…魔法兵士とこの国の力を持つ者がここに集まりそしてこの状況を何とか食い止めようとしていた。


「ヤシュアよ…そなたの危機察知の力で此度の件、最善の準備を行った…ここからはどうしたら良いかの?」


王の問いにワシは答える。


「王よ…ワシの言葉を親身にお聴きくださり、そして…これだけの助力…感謝いたしております。」

「いや…ヤシュア…そなたの危機察知能力のその後の話だが…我が国の魔導師達…そして徐々に他国の魔導師達からもこの地を危ぶむ予知夢を見たり禍々しい力を感じたりとの報せがずっと止まらずにいた…疑いなどよりも寧ろ対策をこうして行える事、本当に世界の為に…有難い。」


ワシらがそんな会話をしていると急に建物内に地震が起きる。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォ……。


立っていられないほどグラグラ揺れる大地……。

すると感じる禍々しい魔力。

そして声が聞こえ始める。


「フフフフフ………ハーッハッハッハーーー!!」


それは世界を大震撼させる声と力だったのだ。

現れた世界の脅威。

魔王復活を目の当たりにしたヤシュア。

ヤシュアが見た過去とは!?

お読みくださりありがとうございました!




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― 新着の感想 ―
飛脚の魔人さんは、敵みたいですが⋯ 何処か味方になりそうな雰囲気がありますね♪ 果たしてその答えは如何に? 次が楽しみです(*ˊ˘ˋ*)。♪:*°
[良い点] 魔王は魔王な上にお金持ちなのですね。ハイスペックで羨ましいです。サーヴァスの言うところの、お金は全てというのも、ある意味、説得力がありました。先立つものが必要ですよね。何をするにも。結局、…
[良い点] サーヴァスはお金のためなら誰にでも手を貸しちゃうキャラなんですね。やっぱり魔王はお金持ちなんでしょうか。 アメリスアードは罠なのか、少し心配ですが、サーヴァスがいなくなっても困るので早く行…
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