アフリエイト世界編シーン5
遂にケニージアの女王アキニーとの対面。
果たしてどうなる!?、
俺達の目の前にいるのは、この地の女王アキニー。
マリアの話では、アキニーは、リオの父レギオンと、そしてあのユーロと同じく古代三大魔神を従えている最後の一人だと言っていた。
この美しい女王が…その人。
俺達が沈黙していると…イシメールが口を開く。
「アキニー様!この方々は昨日…僕が撃ち落としてしまった飛空挺に乗っていたらしいのです。」
「まあ!なんて事でしょう!本当にすみません!私が慌ててしまい…そしてイシメールにお願いして攻撃をしてしまったのです!本当に申し訳ありません。」
すると…女王様という雰囲気は、どこにもなく必死に俺達に謝る彼女に俺達は微笑んでしまった…。
「女王様!大丈夫です!俺達は全員生きてますので!」
「本当に申し訳ございませんでした!えっと…それで…この地には何用で?」
女王は、ふぅーっと深い息を吐くと、そう言ったんだ。
俺達は、ここに辿り着くまでの…簡単な経緯を話した。
そして、ヨーロディアを支配しよとした、あの『フィガーロ』を倒したが、敵の病の為にユーロは、その人生を閉じた事。
そして…その吸血鬼『フィガーロ』に噛まれてしまい…この様に眠ったままになってしまった獣人であるサキノを目覚めさせ救いたいと…その為に、ここまで来た事を話した。
「そうでしたか。そんな事が。」
「はい!それで…何かお知恵を貸していただきたく、ここまできたのです!」
女王アキニーに、そこまで話した俺に続き…カルマもそう押してくれたのだ。
するとそこへ、コンコンっと玉座の間の扉が叩かれる。
「アキニー様!お話が!!」
「ええ!分かったわ!入ってください!」
アキニーがそう応えると…そこへ女王アキニーへの用事で入ってきた一人の男がいたのだ。
その男は、なんと…俺達とヨーロディアで別れていた、あのエルザックだったのだ。
「「えっ!!?エルザック!?」」
「エル!!??どうしてこんな所に??」
きっとこれは、リオが一番驚いていただろう。
まあ…そりゃそうだろうな。
「リオお嬢様!?これはこれは!お久しぶりです…実はですね?僕はあの時ヤシュア様からの伝令でこの地へ向かい、そしてこの国の護衛として…ああっ!そんな感じでここケニージアのアキニー様を尋ねたのですが…今では色々任されて参謀としても動いている訳でして。」
「そうだったのね?」
リオがそう問いかけると…ニコりと微笑みアキニー様が話しに入ってくる。
「おお!なんと、エルザック様とお知り合いでしたか…ええとですね…彼が来てくれてからというもの…これまで私が中々一人では目が届かなかった色々な所まで彼は本当に気が効いてて、ここケニージアは少しづつ安定してきたのです、彼には本当に助けられてますの。」
アキニー様はエルザックを絶賛しているようだ。
するとエルザックは口を開く。
「まあ、この僕がきたからには大丈夫ですよ!おまかせください!」
エルザックの自信満々のその声にアキニー様は大喜びだった。
「もう!エルったら…その自信満々な所も相変わらずね!」
リオが、そう言うと笑っているエルザック。
「ところでお嬢様達はどうしてここへ?」
「うん…それはね。」
リオ視点へ。
私はヨーロディアでのあの後の事をエルザックにも説明した。
私の話をふむふむと聞き入るエル。
すると。
「なるほど…ならばこのケニージアに伝わる幻の万能薬草という物を探してみてはどうでしょう…。」
エルはそう話す。
「確かにそれはいいアイデアかも知れないわね」
アキニー様の相槌に、突然声を上げるイシメール君。
「その万能薬草の事なら…この国の薬師である…この僕に任せてください!!このイシメールがアキニー様の為にとってきますので!!」
「「えっ!??」」
突然の彼の声に、私達は彼に注目する。
「そうねイシメール!では彼らに一緒についていって力になってくれたら嬉しいわ!でもね?」
「どうしたのですか?」
突然…不安そうな表情を浮かべるアキニー様。
「その、薬草が生えてると言われるその山にはあの聖獣様もすんでいると言われる山…何が起こるか分からないわ。」
すると…一歩前へ出るクロノ様。
「俺は今背負ってる仲間…サキノを何としても救いたい!!例え危険だとしても。」
サキノちゃんの為に必死なクロノ様。
すると…アキニー様はニコりと笑みを浮かべる。
「そうね!なら何も言わないわ、そうそう、何かの際にはエルザックさんにも協力を、お願いしたいわ。」
「ええ!もちろん!それまでにやる事をかたづけ、いつでもお嬢様達の元へ駆けつけていけるように…ああ!こうしてはいられないな!ではお嬢様!そしてアキニー様!またいつでもこの僕をお呼びください!!」
そう言うとエルは足早に立ち去って行ったの。
すると…隣に立っていたイシメール君は持っていた槍を強く握りしめたの。
(どうしたんだろう。)
私は…気になり彼の顔を見ると…そこにはエルに激しい視線を送り怒りをぶつけているように見えたイシメール君がいたの。
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