ヨーロディア世界編シーン79
ユーロ達の前に現れたのは!?
この聖なる神殿に何者かが降り立った。
その光景を見守る私達。
そして降りてきたその者達とは。
「エ……エンポリオ!!!??それにアンナ!?」
そう…それは私達の頼れる仲間達の姿。
彼らはここへ駆けつけてくれたのだ。
「あっ!?マリア様!?ユーロ様!?」
アンナはすぐさま駆け寄ってきてくれる。
「大丈夫ですか?今傷薬を…」
そういいながらアンナは、傷薬を私に使ってくれる。
「いっ…つつ…済まない…私がついておきながらこんな事に。」
「いえ…敵であったヤツからこの話を聞きすぐにでも来たかったのですが…遅れてすみません。」
私を気遣うアンナ。
するとエンポリオはユーロ様を抱き起こし彼にも傷薬を飲ませていたのだ。
「う……うう………エンポリオ……。」
「はい……ユーロ様…まだ痛みますか?」
「くっ…大丈夫……だ…しかしお前達…どうやってあのドイツェールからここまできたのだ?」
ユーロ様がそう問いかけると。
頭上から不穏な音が聞こえてくる。
ギ…ギギ……。
「この音は何の音…だ??」
ユーロ様はエンポリオに問いかける。
「えっ!?まさか??」
私達は上を見上げる。
そこには天井に突き刺さる何かのマシーンの姿が今にも落ちようとグラグラしている。
「ダメ!!!ユーロ様とマリア様を!?」
「ここは僕が!!?任せて!!」
その瞬間グラリとマシーンは動く!!
グラッ!!
その瞬間聞こえた叫び声。
「うわっ!!?落ちたぞ!!??」
「うわーーーー!!クロノさまぁ!!」
「きゃっ!!??サキノちゃん!?」
「カルマお姉ちゃん!!??」
聞き慣れた声がマシーン内から聞こえてきたの。
グラッと音を立てて落ちてしまったマシーン。
「はぁぁぁぁっ!!?魔神フェローム!『軟化』!!??」
『よぉし!エンポリオ!!いくぞぉーーっ!』
するとエンポリオの魔神フェロームが飛び出しそして落ちてきたマシーンを殴る。
ぽよんっ!!とフェロームが機体を殴る。
すると落ちた機体は柔らかくなり、ぼよよよーーーーんと床に跳ねる。
そしてドサッっと落ちたのだ!!!
そう…なんと!マシーンはフェロームの能力により瞬時に柔らか素材になってしまい、はねて落ちてしまったのだ。
「これは…」
「エンポリオ……お前の能力か。」
私に続きユーロ様はそう呟き笑みを浮かべたのだ。
「いえ!ユーロ様、マリア様もとりあえずは無事でよかったです!」
「そうね…これで私達は本当の意味でお役に立てそうです!」
エンポリオもアンナもここ数週間でかなり成長したみたい。
するとこの様子を見ていたハズのフィガーロは口を開く。
「ほぉ…この僕に喧嘩を売ってくるのかい??」
「フィガーロ。」
「えっ!?」
「この男が……このヨーロディアを闇に変えようとしている男…フィガーロ。」
私達の前に再び立つフィガーロ。
すると後ろで数名の声が聞こえてくる。
「うぅっ!いてて……いやぁ….エンポリオのお陰で助かったぜぇ。」
「ふぇぇん!クロノさまぁ!?どこですか?」
「いたいっ!マシーンがぶよぶよしてて抜け出しずらいよぉ!」
「うわぁ!本当ね!サキノちゃん!?私も…なんとか…よいっしょっと。」
そう…フィガーロの前に私達全員が揃った瞬間だったの。
「貴様ら…よく僕の計画の邪魔をしてくれたねぇ…これはお仕置の時間だね。」
そしてクロノ視点へ。
俺達の目の前にいるのは、この地を闇に変えようとしている男だ。
ユーロ、そして…そのユーロを守っていたはずのマリアもここまで負傷している。
只者ではない事だけは分かった。
「ふんふんふん…おお…マジェストが揃いも揃っているじゃないか?ええ?ユーロ??」
「はぁはぁ…フィガーロよ…この者達はここヨーロディアを救ってくれるであろう新人類だ。」
「新人類だと??何を馬鹿な事を。」
「ふん!馬鹿なものか…この俺やお前はもうこの世界からすればタダの老いぼれだ…だからこそ…この者達に俺は何かを残さなければならない…。」
「たわけ…今更立ち上がり何をする気だ?ユーロ??」
ユーロはヨロヨロと立ち上がると再び闘気を練り上げていく。
そして…その力は光り輝き出す。
するとその力に驚いたフィガーロが、動き出す。
「そうはさせるか!?またアレを出すつもりが??」
「ユーロ…あれってなんだ?」
「ふん…クロノ君か…フィガーロは本当に強いのだ…半端な力でここに一人で乗り込んでくる事はないのだから。」
「あの闘気…それは分かるぜ。」
「ならばよし!皆聞くが良い…この俺ユーロに残された時間は少ない…だからこそ…ここで使えばフィガーロに決定打になる技を放つ…そして…後の事は…この地の事は…マリア中心で建て直してほしいのだ。」
「おっさん!?何言い出すんだ?俺がアイツを倒してそれで…」
「いや…自分の死期くらい分かっている…だから…ここに居る全員…これからがこのユーロ最後の一撃をフィガーロに与える…その後は…頼んだ。」
「うぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!??」
ユーロは叫ぶ。
するとユーロから再び出てきた魔神「タイガ」。
◇
◇
◇
はたしてどうなる!?
お読みくださりありがとうございました!