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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第一章異世界転移
17/500

ライブ配信シーン17

グランドバズの街でクロノ達は一人の少女と出会う。

一体彼女は何者なのか!?

ヤシュアと別れた俺達は街の中を観察しているとカルマが何かに気づく。

俺達が近づいていくとそこには一人の少女がうずくまりながら泣いていたんだ。


「う…うううぅぅ…グスッ……グスン。」

「どうしたの?大丈夫?」


カルマの声に気づいた少女はその顔を上げる。

既にぐしゃぐしゃな泣き顔の少女。

すると次の瞬間…ぴょこんっと頭から耳が飛び出してきたのだ。


「おっ?耳………か?」

「じゅ…獣人!?」


カルマの驚きの声にビクッと身体をビクつかせる獣人の少女。

そして俺の耳にはコメントがきこえる。


「おお!凄いなクロノ!?」

「獣人の少女とかって!」

「耳もしっぽもついてる!可愛い!」

「ふぅ…まあ…まてよ皆!一先ず話を聞いてみる!」


俺がコメントに応えると少女はこちらを不思議そうな顔で見ていたのだ。

そんな彼女に声をかけるカルマ。


「ねぇ…あなたのお名前は?」


するとカルマの優しい声に安心したかのように少女は呟くように口を開く。


「サキノ…。」

「サキノちゃんって言うのね?私はカルマ…よろしくね!」


少女はカルマの声にニコリと笑顔を見せる。


「サキノか!いい名前だな!俺はクロノって言うんだ!よろしくな!」


俺はカルマの後ろから声をかける。

すると少女はビクッと身体を震わすが俺の顔を見るとニッコリと笑顔を向けてくれた。


「クロノ…カルマ……サキノのともだち。」

一先ず俺達はサキノから話を聞く事にする。

ここにいる理由…そして何があったのかを…。


「じゃあサキノちゃんの本当の家はこの街ではないって事?」

「うん…サキノの本当のお家はこの街からもうちょっと北にある村…サキノみたいな獣人達の村なの。」

「今ここに居るって事は迷子にでもなったのか?」


俺はそう問うと…サキノは首を横に振る。


「じゃあ…どうしたんだ?」


すると俺のヘッドホンにコメントが流れてくる。


「クロノ…その聞き方は可哀想だぜ!?」

「そうそう…クロノってそういうとこあるよね?」

「む…あ!いや!わかったよ…悪かったよ」


俺はサキノのうるうるの目に思わずたじろいでしまっていた。


「ふぅ…もうクロノ…ここは私に任せて!」


カルマがすかさず俺のフォローに入る。


「うおおおおお!流石カルマちゃん!」

「やっぱりこういうのはカルマちゃんに任せるべきね。」

「ふぅ…わぁったよ…。」


俺は批難のコメントに諦めた時の事だった。

急に俺達の前を走り過ぎ去ったと思われる馬車が急停止する!!

するとそこから降りてくる数名の兵士の姿があった!


「いたぞ!!あそこだ!捕まえろ!?」


一人の兵士は残りの兵士に合図を出すと俺達に向かい襲いかかってくる!!


「な!?なんだお前ら!?」

「この兵士達ってなんなの!?」


俺達はそう叫ぶも、兵士達は構わず俺達に向かってくる。


「そこの二人!邪魔するならお前達にも危害を加える!!お前ら!まずは少女を捕らえろ!?」


この兵士達の狙いはサキノだったのか!?でもどうする!?サキノは怖がってるぞ…するとカルマが口を開く!


「ちょっと!いくら何でもこんな小さな少女を強引に連れていこうって言うなら私が相手になるわ!」

「なにっ!?大人しくその少女を離すのだ…これは我が国の大臣の親族である『トルネル』様の命である!!貴様ら!大人しくするのだ!!」


俺はその言葉に苛立ちを覚える。

なぜならば俺はそう言う考えが大嫌いだからだ。

俺は片手を上げていく。

すると馬車の荷台はなんと徐々に持ち上がっていく!!

何事かも分からず兵士は驚いている。


「な!何をする気だ!?お前は悪魔なのか!?」

「いーや…俺はさっきからお前らのやってる事に腹が立ってな…。」

「クロノ?」


カルマはサキノを抱きしめながら俺を見ていた。

俺は二人に笑顔を見せる。


「さて…このまま大人しく引くか?それとも…。」

「うわあああっ!?覚えてろ!?」


兵士達は俺の力に震えだすと一目散に逃げていくのだった。

こうして俺達はサキノを連れ、街の誰も来なさそうな公園へと辿り着いたのだった。


「ふぅ…ここまで来ればひとまず安心か。」

「うん…とりあえずは大丈夫かな?サキノちゃん…大丈夫?」


カルマの問いにフードを深く被っていたサキノはフードを外す。

すると頭の上の耳がぴょこんと飛び出してくる。


「うわあああ!可愛い♡」

「めっちゃ可愛いすぎる!」

「カルマちゃんも可愛いけどサキノちゃんも可愛い。」


俺はコメントの反応にやれやれと思いながらサキノを見てるとサキノはゆっくりと小さなその口をひらいていった。


「クロノ…カルマ…僕の話……聞いてくれる?」

「いいよサキノちゃん!」

「サキノ…話してくれ…。」


俺達はサキノの話を聞く事にした。

しかしそれは彼女にとって…とても辛い出来事だった……。

犬の獣人サキノに起こった出来事とは!?

お読み下さりありがとうございました。











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― 新着の感想 ―
ワンちゃんの獣人でしたか♡ 私、犬猫には目がないんです(*´д`*)ハァハァ
[良い点] トルネルが何者か分からぬまま威嚇してしまったクロノたちですが、果たしてこの人が何者かで大きく展開が変わりそうで、とても楽しみです。どっちに転んでも面白そうでとても良いと思います。ヤシュアが…
[良い点] 獣人のサキノちゃんはリスナーにも大人気ですね! 私も犬耳獣人さんは大好きです(#^.^#) だけどこんな可愛い子を捕まえようとしているやつらはいったい……。クロノ君を怒らせると悪魔的パワー…
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