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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第三章ヨーロディア世界編
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ヨーロディア世界編シーン40

サキノと完全に離れてしまったクロノ。

はたして。

数時間程前。

俺はアナスタシアの案内で街を歩いていた。

さっきまで着いてきていたはずなのに…リオはどこへ消えてしまったのか。

俺はそう思いながらも街の様子を見ながら歩き回っていた。

見て回っている限りでは病で倒れている様な人は、いなさそうだった。

そんな俺が気になったのか、話しかけてくるアナスタシア。


「どう…なさいました??」

「ああ…この街までは、ある病は流行ってきてないのかなって思ってな?」

「病…ですか?それはどういったものなのですか?よかったら、教えてくださいませんか??」


俺の言葉にアナスタシアは話を聞いてくれるとの事だった。

俺はこれまで経緯をアナスタシアに話す。


「そう…でしたか…そんな事があったのですね?」

「ああ…だからな!この街に来たのもその為なんだ。」

「ええ…それを調べに来たという事ですね?」

「そうなんだよ…リオはどっか行ったし、だからさ、よかったらアナスタシアも協力してくれないか!?」

「そうですね…」


アナスタシアはそう言うとその表情に陰りが見えた気がした。


「どうかしたか??」

「いえ…なんでもありません!それよりクロノさん!これからちょっとアネールの泉に行ってみませんか??」

「ああ!リオに言ったら怒った場所か??」

「そうです!これからそこに行ってみませんか?」

「お、おう!リオも、もしかしたらそこにいるかもしれねーしな!?」

「そう…ですね……。」


そう返事をしたアナスタシアの表情に違和感を感じたのだが、その後…彼女は飛び切りの笑顔に切り替わる。

俺は妙な違和感を感じつつも、ついて行くことにしたんだ。

こうして俺達はアネールの泉へと辿り着いた。

ここは、以前何かで見た気がする。

そう元の世界で見た…そう…トリビアの泉…だっただろうか。

だが…その景色は本物だった。


「おお!マジすげぇ景色だな…ここがアネールの泉か。」

「そうですよ!凄く素敵でしょ??」

「マジそれな!確かにこれはリオが行きたいって言う意味が今分かった気がするぜ。」


すると急に腕を組んでくるアナスタシア。


「ん?どうしたんだ??」

「いえ!クロノさん!少し見て回りましょ?」

「お、おう。」


そして俺達はその景色を見ながら泉の風景を楽しむ。


「それでですね、クロノさん??」

「…………………えっ?あ、ああ!ごめん!」

「もぉー!さっきから、心ここにあらずって感じですよ??」

「ああ!すまん!」


俺はその景色を見ていると辺りにはカップルだらけで…ここへ来てみて初めて、ここはこういう場所なんだと知る。

それを考えていてリオに申し訳なく思ってしまっていたんだ。

するとアナスタシアは口を開く。


「クロノさん…ちょっと私についてきてもらってもいいですか??」

「ん??どうしたんだ??」

「ちょっとクロノさんに話したい事が。」

「お、おう………わかった。」


俺はアナスタシアのその表情に更なる違和感を覚え…ついて行くことにしたんだ。

そうして俺達が辿り着いたのはこの街が一望出来るであろう高台に建てられた神殿。


するとアナスタシアが口を開く。


「ようやく辿り着きましたね。」

「おう!んで?街から大分離れちまったけど一体ここは何の神殿なんだ??」


すると…アナスタシアは、すーっと指で遠くを指し示す。


「クロノさん…あれが…見えますか??」

「ん?アレって…??」

「私の指さす遠くに見える神殿です。」

「お?おおー!ここの反対側にもここと同じくらいの神殿があるんだな?すげぇなこの街。」

「ですよね…あそこまで歩いたらかなり時間かかっちゃいますね?」

「そうだな…あそこまで行くのにはすぐには行けねぇな。」


すると。


「うふふふふ………そう…ですよね…。」

「ん?どうしたんだ??アナスタシア?」


アナスタシアの声色が突然変わる。


「今頃ですね…きっと…リオさんは。」


俺はアナスタシアの言葉にハッとする。


「なんだと!?リオが、どうしたって??」

「ふふふ…貴方が私といた時間…あの方はリオさんを誘惑して連れ去ったハズです。」

「なん…だと??」

「ちょーっと気がつくのが遅かったですねぇ。」

「お前は…誰だ???」

「私は…」


豹変するアナスタシア、俺の目の前の彼女は先程までの明るい笑顔の彼女ではなかった。


「私はあの方…『ロマノス』様の部下……アナスタシア。」


彼女がスっと取り出したそれは。


「魔神具か!!??」

「うふふふふ…『ロマノス』様の命により私は貴方をここまで誘い出す…そして『ロマノス』様は貴方の大切なあの娘を…そう…今頃もう既に『ロマノス』様の愛により…大人へと変えられそして…うふふ。」

「ふざ…けるな……」

「あら〜〜〜なんて言ったのかしら??聞こえなかったわ。」

「フザケルナ…と。」

「んん???」


ニヤけたアナスタシアのその表情に俺は。


「ふざけんなって言ってんだーーーーー!!」

暗い夜空の下で俺の力は。

お読み下さりありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[良い点] リオちゃんが大人の階段を上ること自体は素晴らしいことかもしれませんね。好いた惚れたはそれぞれですものね。しかし、アナスタシアさんは親切にも目論見を教えてくださいましたが、クロノはまるで気付…
[一言] あー、やっぱりそうでしたか…いざ拉致されるとなると、クロノのことを考えるときついかもしれませんね…。リオ、そしてクロノ、大丈夫でしょうか…心配です。
2024/01/18 16:06 退会済み
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