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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第三章ヨーロディア世界編
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ヨーロディア世界編シーン39

危険な状態のリオ。

果たしてどうなる!?

リオ視点。


私達二人はある場所へと向かっていた。


「ねぇ…どこへ向かっているの??」

「ああ!着いてくれば分かるよ?リオ?」


ロマノスは笑みを浮かべながらそう返事をしてくれる。


「そうなのね?でも…段々街から離れている気がするけど?」

「ああ!君に是非見てもらいたい物があってね。」

「見せたい物??なんだろ??」

「いいから着いておいで…ほら。」


彼に手を引かれながらついていく。

そして私達が立ち止まったのは巨大な大神殿だった。


「ここは………?」

「ここは『パルンテ神殿』と呼ばれる神聖な神殿さ…君に見せたいものはこの奥にあるんだ。」

「そうなの??」

「そうそう!じゃあ行こう!」


私はそのまま彼に手を引かれ更に奥へと入っていったの。

中の薄暗い通路には時折ロウソクが灯っていて…微かに中は照らされている。

私達はどんどん中に進んでいくと彼は突然立ち止まる。


「実はねリオ…ここには隠された部屋があってね…この神殿の観光特別会員になると特別な部屋に行く事が出来るようになってる…僕はその特別会員でね…。」


するとロマノスは、とあるカードを取り出す。


「これが特別会員の会員証さ…」

「へぇ。。。」


私はそのカードを見せてもらうと確かにそう記されていたの。


「じゃあ…待ってて。」

「えっ!?」


彼は壁を手探ると壁に一箇所だけ突起しているのを発見する。


「いいかい?見てるんだ。」

「う…うん………。」


ロマノスはその場所へカードをかざす…すると。

ゴゴゴと音を立てながら壁が引き戸の様に開いていく。


「えっ!!??」


まるで何かの装置のように開いていく壁。

そして開ききるとロマノスの手が私をまっていた。


「さぁ…おいで……リオ。」

「…………………」


私は彼の手を取り中へとついて行く。

そして扉は……次第にしまっていったの。

その音は扉が閉じたのを確認させるかのように私達の後方から聞こえてきたの。

しばらく歩くとロマノスは立ち止まる。


「さ。ここだよ。」

「えっ………?」


私達の入った場所…そこには広い空間が存在する部屋。

部屋の中心部まで歩いていくと彼は突然立ち止まる。


「リオ……。」

「えっ?」


気がつくと彼の真剣な表情が私をドキリとさせる。

いつしか彼の手は私の身体にまわされている。

抱きしめられるその力には私には太刀打ちできない程の力。

私は、ぼーっと彼の目を見ていた。


「リオ…これを。」

「えっ!?」


私が気がつくと…動けなくなっていた。

そしてそのまま…私はいつしか気を失ってしまっていたの。

私の夢の中。


『リオ…リオ……………。』

『えっ!?……その声……は?』

『私だよリオ………………。』


私の脳裏に聞こえてきたその声の主。

それはとても懐かしい…そう…今はもうこの世に存在しない……私の父…『レギオン』の声。


『パパ………?』

『そうだ……私はお前の父…『レギオン』だ。』

『パ……パパ………………。』


リオの心に懐かしき温かな気持ちが溢れてくる。


『リオ…大きく……なったな。』

『パパーーーーーーっ!!??』


リオは目から温かい何かが溢れてくるのを感じる。

だけど私は、動けなかったの。


『リオ…お前は私の大切な一人娘だ…私の気持ちを今こそ正直に言おう…私はお前に、そう…マジェストの世界に来て欲しくはなかった…だがやはり…私の血を引いてしまったが為にその力を得てしまった…そしてこうして…引き込んでしまった…本当に…すまない。』

『パパ………私は。』

『私は、お前をこの世界に巻き込みたくはなかった…魔神などとは関わらずに平和に生き…愛する人を作り…元気な子を産み…そして…幸せになって欲しいとずっと願っていた…。』

『パパ………。』


私はパパのその言葉に彼、ロマノスの事を思い浮かべる。


(私……このままロマノスといれば…パパの望み通り…幸せになれるの……かな…だけど。)

(だけど!!)


その時…私の脳裏にクロノ様の顔が思い浮かぶ。

クロノ様との出会いは…この戦いに巻き込まれたからこそ出会えたの。

確かにクロノ様は誰にでも優しくて…あの時も私の為に命懸けで戦ってくれた。

私だけじゃないかもしれないけど…あの時は…間違いなく私の為に本当に必死で。

そして私は生まれて初めて…人を好きになったの。


パパ…ごめん…私……私やっぱり!!!!!


その時…ニコリと微笑んだパパの顔が見えた気がした。


「パパ!!!!!」


私が目を覚ますと目の前には。

先程までとはまるで違った表情のロマノスが私を見ていた。


「い………いやーーーーーーーーーっ!!!?」


叫ぶ私。

ところが手足を縛られ動けなくなっていた。


「えっ!?ええっ!!!??」

「くくく…大人しく僕の物になっていればよかったのにな……リオ。」


怪しくそう呟くロマノスの手には何かが握られていた。


「さぁ…大人しく僕の物になり…僕と一生…愛し合おう。」

「ク……クロノ様ーーーーーーーっ!!??」

危険なリオの状況に…果たしてクロノは助けられるのか!!???

お読み下さりありがとうございました。






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― 新着の感想 ―
[一言] ヨーロディア、異様にクロノの一味の女性を狙う人が多い気がします。一体何があるのでしょう…マジェストの女性が少ないわけでもないでしょうし…。リオが心配です。
2024/01/16 11:19 退会済み
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