ヨーロディア世界編シーン30
強敵相手に戦うカルマとエンポリオ
果たしてどうなる!?
フィガーロの配下カルメーラによる突然の攻撃。
二人はどうなる!?
◇
◇
◇
「カルマさんーーーっ!!!!!???」
「エンポリオ君っ!!!???」
私達が叫ぶ。すると聞こえてきたカルメーラの声。
「うふふふふ………いいわねぇ……愛しあう男女が互いを思いやりながら叫ぶ……そして……互いの思いが叶うことなく…ここで……二人共散る。悲劇……と言うより……まるで喜劇ね。」
ニヤリと微笑むカルメーラは手に持つ何かを振り上げる。
「さぁ……行くのよ…我が魔神具『海声』そして魔神『セイレーン』!!!!!」
するとそれに追い討ちをかけるようにブランキーも魔神を呼び出す!!!
「うぉぉぉーーーっ!!シープランス!奴を呼べ!!機械魔神『サティロス』こいっ!!」
ブランキーは笛付きの槍『シープランス』を振り回し攻撃を繰り回す!!
するとブランキーの背後の地面がパキパキと割れていく。
ボコボコッと地面が割れ飛び出したのはブランキーの機械魔神『サティロス』だった!!!
ピロピローーーーーーーーーっ!!!
『サティロス』は手にしていた笛を吹きならす。
するとボコボコと目の前の土がその形を変えていく!そしてなんと!!
土人形を作り出す!!!
カルマに迫り来るセイレーンとゴーレム!!
突然ポンッとカルマから飛び出した魔神フェリス!!!
セイレーンの攻撃にフェリスは剣で応戦する。
『にゃっ!!カルマ!一方は何とかできるかもしれにゃいけど!くっ!にゃっ!!』
カルマは焦りつつもこの状況に身体が震えてくる。
(どうしよう!私…私!!!???)
カルマが目を閉じると聞こえてきたのは。
「そうはーーーー!させないっ!!!??」
「エンポリオ君っ!!!!!」
私は目を見開くとボロボロの身体でこちらに向かってくるエンポリオ君は魔神具である棍棒を取り出す。
エンポリオ君に気が付きゴーレムは身構える。
「うぉぉぉーーーっ!!カルマさんをーーーっ!!??」
その時…エンポリオ君の棍棒は光り輝く。
「なにっ!!??魔神…か!!??」
ブランキーはエンポリオ君の何かの変化に驚きの声を上げる。
「そうだーーーーーっ!!??僕はマジェストなんだーーーーーーーーーっ!!???」
するとエンポリオ君の魔神具から発した光はやがて形を変えそして。
空中に光りながらとどまる光は何か動物の姿を象る…そして。
ブランキーのゴーレムに向きを変えると。
一気に加速しその身体を貫いてしまう!!!
ドゴーーーーーーーンッという衝撃音、そしてゴーレムは停止すると、そのまま倒れ土にかえってしまったのだった。
「なにっ!!???」
焦るブランキー!
そして見入ってしまっていたカルメーラ。
「くっ!?ブランキー!何やってるの!?いいわ!私がこの娘を………」
カルメーラはそういいながら振り返った時。
そこにはナイトフェリスの剣の切っ先が顔の目の前に迫っていたの。
「なっ!?………いつの……まに。」
『ふん!僕は剣の腕は一流のニャイトさ!このまま切り刻もうか??』
動けないカルメーラ。
「くっ!!ならばこの俺が!!!!??」
ブランキーは改めて私の方へ攻撃を仕掛けようとしたその時。
「なにいいいーーーーーーーっ!!??」
「させるわけないだろおおおーーーーっ!!」
ドガーーーーーーーーーーーーーッとブランキーの身体にヒットするエンポリオ君の魔神具!
凄まじい勢いでその身体は吹き飛び遙か彼方の建物へと衝突!!
一つ二つの建物が崩壊したように見える。
すると。
フェリスに剣を突きつけられていたカルメーラは笑い出す。
「うふふ……ふふ……二体一なんて……どうやら分が悪いみたいね……。」
『にゃにぉ…僕が君を逃すとでも思ってるのかい??』
「そうよ………このまま貴方にいつまでも脅されていたくないもの。」
すると突然…エンポリオ君が足を震わせ膝をつく。
「エンポリオ君!!!??」
「はぁっ…はぁっ……だ、大丈夫!カルマさん!あいつを!!??」
「えっ!!??」
『にゃっ!!!!???にゃんだ!!??』
私が振り返ると突然動けなくなるフェリス。
すると解放されたカルメーラは不敵な笑みを浮かべ口をひらく。
「ふぅ~危なかったわ…でも…魔神といえど私の声に耳を傾けてくれるなんて…とても素敵な魔神だわ。」
『にゃにっ!!???』
「でも…このままではちょっと分が悪いわね…一旦引かせてもらうわ…また会いましょう。」
そう言い残しカルメーラはフッとその場から姿を消したしまったの。
「消えたわ…カルメーラ……恐ろしい相手。」
『また襲ってくるかもにゃ?カルマ!気をつけるにゃ!?』
「ありがとう!フェリス!」
すると、すぅーーっと本へ吸い込まれていくフェリス。
私はそれを見届けると突然エンポリオ君は苦痛の声をあげる。
「うっ!!??」
「エンポリオ君!?エンポリオ君!?!?」
私はエンポリオ君の元へ駆け寄ったの。
◇
余談だけどエンポリオ君に吹き飛ばされたブランキーの姿はこの時は見当たらなかったの。
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