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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第三章ヨーロディア世界編
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ヨーロディア世界編シーン20

エルザックは旅立った。

そして残されたもの達は。

エルザックは一人旅立ち。

そして俺達はその背中を見送る。

すると。


「う……うううぅぅぅ。」


先程まで気を失っていた男デニーロが目を覚ます。


「デニーロ!!??」

「大丈夫!!??」


エンポリオとアンナはデニーロの様子を見る。

彼はどうやらユーロと同様の奇病の餌食になったのかもしれない。


「う……はぁはぁ……」

「デニーロ…このワシと同様の奇病はどうやって感染したのか…原因は分かりそうか??」


ユーロの言葉。

確かにユーロは直接攻撃を受けこの奇病に感染したのだ。

だがこのデニーロという男はどうなのだろうか。

するとゆっくりデニーロは口を開いたのだ。


「実……は。」

僕はエンポリオがこの方達を迎えに行った後。ユーロ様は床にふせられてしまいました。マリア様よりその話を聞き…僕はあの時…郵送物の確認を怠った事で悲劇が生まれてしまったと責任を感じていました。…郵送してきた郵送物を収集している場所にも伺ったが届けに来た者の聞き込みをしましたが…僕の覚えていた郵送者の特徴を述べてもその男はそこに所属していなかったのです。そこで閉ざされた訳ですが…途方に暮れた僕が街をさ迷っていると…なんとその病に似た話を偶然耳にしたのです。

僕はその者に訪ねます。


「あの…その話はどこで??」


そこにいたのは女性が二人。

その女性達の話を聞くと二人とも子供と夫もいて普通に生活をしてきたという。

ところが共通の友人家族のお子様、そして旦那様も謎の奇病にかかり医者にかかったものの約一週間で亡くなってしまったというのだ。

その後何でもなかった女性に詳しく話を聞きに向かった『デニーロ』はようやく話を聞く事ができる。

女性は家族で近くの公園にピクニックに出かけていたらしい。

そこには湖があり本来なら憩いの場となっている噴水もあるここでも有名な公園なのだ。

そこで楽しんでいた三人はふと気がつくと女性の息子が突然蚊に刺されたとうったえてきたという。

蚊に刺されたという話にとりあえず持ってきた薬を塗り大丈夫と安心していたら今度は夫まで刺されたとの話だった。

三人は気にもせず遊び、そして帰路につきその日は何事もなく就寝についた。

ところが次の日。

いつものように朝食を作っていた女性は二人に声をかける。

ところがいつもと違いなぜか声をかけても反応がない!

女性はおかしいと思い二階の各部屋に確認しに行くと。

旦那さんが真っ青な表情を浮かべ苦しんでいる。


「あなた!!!!!」


女性は縋り付きうったえるが旦那は苦しみもがく。


「病院!!!??あっ!!??」


女性は急ぎ息子の部屋へと向かう。

部屋のドアを開きそこで見たものは。


「ああっ、、、ああああぁぁぁーーーっ!?」


女性の目に映ったのは。

既に冷たくなり青ざめた表情を浮かべた息子が横たわっていたのだ。

その後…彼女が夫を病院へと連れていく必要もなくなっていたらしい。

『デニーロ』はその話を聞くも病の流行りが気にかかり原因追求の為に病院へと向かう。

そこで発覚したのは。

先程聞いた話の患者であろう人達であふれた地獄絵図と化した病院内の様子だった。

「以上が僕が様子を見てきたこの街の現実…なのです。」

「ふむ。」


ユーロは顎に手を当て考える。


「その原因となる何か…わしの元に現れたあの魔神の仕業と見るのが正しいのかも知れん。そしてそやつはあのフィガーロの手の者と推測できる。ワシはこの事件は全て繋がっていると考えてるのだ。」

「ええ…その可能性が一番正しい答え…かも知れません。」


ユーロの表情は曇る。

沈黙し深く考えるユーロ。これからの最前の手を思慮してのものだろう。

俺達はユーロの言葉を待つ。

するとユーロは立ち上がる。


「これより、この地ヨーロディアに広がるこの奇病を食い止める為…原因追求の手に出る。皆の力を…貸してほしい。」


そう頭を下げるユーロ。


「ユーロ様!頭をお上げください!!そんなこと。」

「いや…これはこの地に住む者の代表として…この地を救う為に力添えをお願いせねばならん!これはワシのこの立場など関係あるものか!!??この地の民の一人としてのワシからの願いなのだ。」


そう言い放つユーロ。

俺は…このおっさん、いや、ユーロの事が、本当に気に入ったんだ。


「勿論だ!!俺はこの地を守る!!任せろよ!ユーロ!」


ユーロはニヤリと微笑むと俺の手をとる。


「改めてよろしく!クロノ君。」

「ああ!!」

「コホン!貴方はちょっと私には合わないかもしれないけど…よろしくお願いするわ。」


マリアはそう言うとぷいっと顔を背ける。

すると、そこへ入ってくるカルマとサキノ。


「マリアさん!私はカルマ!よろしくお願いします!」

「お姉ちゃん!私はサキノだよぉ!よろしくね!」

「ええ!二人ともよろしくね!」


すると後ろに立っていたのはリオの姿。


「えっと…クロノ様にその態度はちょっと気に入らないけど…とりあえずよろしくお願いするわ。」


ぽかんと驚きの表情のマリア。


「あーーーーっはっはっは!!皆、個性的で面白い!では皆にお願いする!これより各々このヨーロディア大陸内で散らばってもらう…そして病の原因追求をお願いしたい…。そしてフィガーロからこの街を救う為の力を借りたい。」


真剣なユーロのその表情に俺達はその言葉の重みを感じたんだ。

お読み下さりありがとうございました!



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― 新着の感想 ―
[良い点] そもそもクロノが礼儀を知らんからいけないので、マリアさんの態度は無理からぬものですね。マナーは大事です、マナーは。冗談はさておき、デニーロさんからもたらされた、ありふれた悲劇は胸が痛みます…
[一言] フィガーロの病、話を聞くだけだとペストと炭疽菌を混ぜたようなシチュエーションと症状ですね…しかし、テロがパンデミックを引き起こしてしまっているのは、実際に起こりうる話ですし…現実に起こったら…
2023/12/28 09:59 退会済み
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