ヨーロディア世界編シーン14
魔神達の聖域とも呼ばれる場所にいるクロノ達。
そして。
魔神の聖域の地下神殿に揃いし魔神とマジェスト達。
一体どうなる!?
◇
「おおーっ!!!なんだ!!あれは!!??」
エンポリオが叫んだ先には俺の背後に現れた魔神雷武。
その姿は以前小さかったはずだが一回り大きくなった雷武。
「あれは…勇者様が消える前に最後まで戦っていたというある意味魔王よりも厄介だった魔神と言われる『魔神雷武』伝説と言われたその魔神を目にする日がくるとは。」
そういいその姿に震えるユーロ。
そしてその眼光は鋭く光る。
するとユーロはその手に取り出したキラリと光る何かを装着する。
「うぉぉぉーーーーーーっ!!???」
ユーロの闘気が膨れ上がりそして。
「我が魔神具!!!『魔獣爪』!!そして出てよ!!『タイガ』!!」
ボウッっとユーロの身体から突如発せられる闘気。
辺りに伝わる風圧。
そしてそこに姿を現したのは。
「太古三大魔神の一つ………サーベルタイガーの姿を有する魔神『タイガ』」
神々しく輝き、その姿を見せたタイガ。
すると、タイガは静かにその目を開いていく。
タイガは目を見開ききると口を開く。
『この地に集いし者たちよ…我が名は『タイガ』…。』
三大魔神という名に相応しいその力を辺りに漂わせゆるりとその言葉を綴っていくタイガのその姿。
威厳のあるその言葉に見てる側からも話を聞きざるおえない気にもなる。
魔神一人一人をその目で追っていくタイガ。
すると雷武の所を見返す。
『ほぉ??お主は確か…かの魔神大戦で名を馳せた…孤高の魔神…魔神『雷武』か。』
するとそれが気になった麒麟がふわふわとタイガの側へ行く。
『んん??あにぃのともだちかぁ??』
タイガは麒麟をその目にとめる。
『おお?これは珍しい者を見たな…麒麟とは。』
すると麒麟は考える素振りを見せる。
『んーーー…わっかんなーーーーい!?』
ニコニコとそう言った麒麟を見てると他の魔神達とは一風変わった様にも見える。
するとそこへ飛んできたのはあのフェリス。
ひゅるるるーーーっと飛んでくるフェリスはよりによっていつもの如く俺の頭を椅子代わりにちょこんと乗ると口を開いたんだ。
『皆久しぶりにゃ!まさか、この地この時にここでこのメンバーで集まるとは思わなかったけどにゃ。』
「あっ!!??カラーウルフ??」
サキノのその声を他所に飛び出し俺達の前に立つカラーウルフ。
『ここへ集いし同胞達よ…我が名は『色狼』カラーウルフと申す者。』
するといつの間にかそこへ合流していたリオのスクエルとエルザックのバラコンダ。
皆の見てる中…突然そこへ一歩足を踏み出した人間がいた。
「「マリア!!??」」
マリアは皆の前に立つと腰に差していた何かを取り出していく。
するすると取り出したものを構える。
それはマリアの持つ魔神具。
「皆様…これが私の魔神具『ナイトソード』そこから出てしは…ユニコーン形の魔神『ユニコード』。」
マリアの剣からキラキラとその姿を表していくその姿。
美しい白馬のその姿は皆の視線を集める。
するとユニコードはその身より光を放つと一体一体の魔神を光照らす。
そして最後に照らし出したのはタイガ、その魔神であった。
『同胞達よ…そしてその宿主のマジェスト達…この地を太古より見守る魔神として存在し続けてきた我の名は『タイガ』これからこの私が語る話を聞いてほしいのだ…まず我々魔神達はこの地の安定の為の存在として君臨してきたのだ。だが…我と同士の三大魔神の一人『エレファモス』の消滅によりその均衡も破られつつあるのだ。』
タイガは続ける。
『そして我が力の礎となるこの者『ユーロ』も敵の毒牙にかかってしまったのだ。このままでは我が存在もこの世界より消滅してしまう…そうなれば世界の安定は崩れそしてその何者かによってこの世界は再び混沌の世界へと変えられてしまうであろう。』
すると何者か…いや、俺の背後よりその声の主が口を開いたのだ。
『ククク…その方が世界は楽しくなるじゃねぇか??俺は暴れたいんでな…ちょうど力も徐々に戻りつつ……』
そう雷武がいい続けようとしたその時。
俺の背後よりさらに飛び出した何かが魔神達の中心へとスタッと降り立つとニコリと笑みを浮かべるそいつは。
『『勇者………ラブラ!!!???』』
魔神達が一斉にその存在を視線に捉える。
「はぁーーーーーい!魔神の皆?元気だったかな?」
『あ……ああ……ああああ…………。』
雷武は口を開き驚きの表情を浮かべながら言葉に詰まってしまう。
そして雷武の他…魔神達はラブラの眼前にひれ伏したのだった。
◇
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