ヨーロディア世界編シーン3
突撃出会った魔神とは!?
一体どうなるのか!?
俺達の前に現れた魔神麒麟とは!?
俺達がヨーロディアに向かう途中の空路で遭遇した麒麟。
そいつは目の前にふわふわと浮いている。
『ふぁぁぁっ!あれ?あれあれ?』
麒麟はこちらを見て首をかしげながら飛んでくる。
俺達の元へどんどん近づいてくる麒麟。
「おい!雷武こっちくるぞ??」
『はぁ??おおっ!あいつ止まれるのか!?』
「ん??」
するとどんどんそのスピードは増し飛空艇に向かいヤバい加速をしている!!
『お!おおおーーーーーーーーっ!!??』
『うわっ!!お前止まれ止まれ!!!』
一瞬で飛空艇に到達したかに見えた麒麟は飛空艇をかすめあらぬ方向へ飛んでいく!!!
「あーーーーっ!!あの子でっかい山の方に!!」
サキノがそう叫ぶ!!
「おっ!!??」
俺達は窓から麒麟の姿を確認すると山に向かって一直線!!!
その瞬間!!!!!
ズドーーーーーーーーーーーーンっと言う衝撃音が辺りに響き。
爆風が立ち込める。
『ふぅ………ヤバかったな…………』
「なんなんだあの魔神は!!」
見ると山一つが何も無くなっていたんだ。
辺りの爆風が止んでいく。
すると雷武はゆっくりと答えたんだ。
『あいつは…天空の魔神『麒麟』俺様の弟…みたいなもんだな。』
◇
◇
◇
爆風が止むと中からゆっくりふよふよとこちらに向かってくる麒麟。
その姿は頭に二本の角が生え顔立ちは動物園にいる麒麟が可愛らしい少年の顔と融合、身体は小さな羽を生やした少年という姿。
そいつは飛空艇まで到達するとふわりふわりと落ちてくる麒麟。
『あにーーーーーーーっ!!!!!』
『おおっ!麒麟!懐かしいな!』
ボワンっと俺の背後から姿を現した雷武。
そして二人?二匹?二魔神?は会話を始める。
『あにっ!今までどこに行ってたんだぁ??』
『お?あ!ああ!俺はなんだ…その…そうだ!世界の裏側までちょっとな!』
『そうかぁ!でも無事でよかったよ!あにっ!!んーーーでも前よりちっさくなったなあに??』
『ま、まぁ!人間の言葉でいうとダイエットって奴だな!俺様も健康には気を使わないとな!』
魔神がダイエット?そんな話がどこにあるのだ?
と俺は突っ込みたくなったがここは黙っておこう。
『そうかぁ!ダイエットかぁ!わかったぞ!』
えっ!?
これで通用するのか!?
と変なツッコミも置いといて。
『そうだそうだ!そういえば麒麟はこんな所で何してたんだ??』
雷武の問いに麒麟は首を傾げる。
『うーーーん…僕何してたのかなぁ??うーーーん。』
『忘れたのか??』
『うん!忘れたぁ!!あははっ!!』
その麒麟の屈託のない笑顔。
それを見ただけでこの魔神が悪い魔神では無い事だけは分かった気がした。
すると俺の背後から聞いた声が上がる。
「わーーーーーいっ!!??」
「ん??」
麒麟に飛びかかり奴の顔をぷにぷに広げて遊んでいる妹サキノ。
「わい!わーーーーーーーい!!」
「おいこら!?サキノ!?やめろって!」
「えーーーっ!?いいよね?麒麟ちゃん!?」
サキノにされるがままになっている麒麟。
『んん??なんだコイツは??あにぃ??』
『おう!そいつは俺の下僕だ!!』
「えっ!?ええっ!!??」
『おおっ!?そうかそうか??この人間達は皆あにぃの下僕かぁ??』
「な!?何言ってんだ?雷武?俺達がいつ?」
『黙れ!クロノ!今は合わせろ??』
「ん??どういう事だ??」
すると雷武は俺の脳内に語りかけてくる。
『あいつは純粋な正真正銘の魔神だ…俺様もそうだがずっと人間を下の存在としてきた!あいつも人間は魔神の下僕だと未だに思ってるハズだ!』
『んーーーでもそれは正直に話した方が……。』
『バカを言うな!この俺様がアイツに負けて魔神具となったなんて知れたら麒麟はどうなるか。』
『やっぱり……怒る……のか??』
すると。
『んーーー??あに達なにをしゃべってるかとおもったらあには……ふむふむ。』
思い切り聞かれていた会話。
すると麒麟は何かを考え込む。
『ふむふむ…なるほど?うんうん。ほうほう?』
麒麟は急に思考を停止する。
そして。
『おおーーーーーーーーーーーーっ!!!』
突然叫び出す麒麟。
「まさか!?今までの事がバレて…??」
『麒麟!!怒るな!!お、俺様はあんなのに完全に負けたわけじゃないのだ!!??』
すると麒麟は突然その身体に力を溜め始める。
ゴゴゴという音が聞こえそうな程にもの凄いエネルギーがその小さな身体から感じる。
先程もあの巨大な山をも吹き飛ばした力が放たれてしまうのか!!??
「「うわあああーーーーーーーーっ!!?」」
俺達全員の叫び声が響き渡る。
◇
◇
◇
雷武の弟分の麒麟。
その正体は見た目は可愛らしい魔神。
麒麟の突然の力の解放に果たしてどうなる!?
お読み下さりありがとうございました。