ヨーロディア世界編シーン2
いざ!空の旅へ!!
クロノ達の空の旅はどうなる!?
飛空艇の旅。
俺達は飛空艇は初めて乗っている。
「うわぁぁぁーーーっ!!空飛んでるよーお兄ちゃん!!??ねぇねぇ!お兄ちゃんってば!」
サキノは超興奮してまるで子犬の様に騒がしい。
まあ犬なのだが…というツッコミは置いといて。
俺は飛空艇の窓から眺めるともうアメリスアードの巨大な大地は遙か下だった。
この飛空艇のエネルギーは高出力のエネルギーを内包した魔法石を使用しているらしい。
この異世界でもこんな科学的な文化も発達しているとは、、、。
それを考えたらカルマの両親をもすぐに探しに行けそうではあるのだが。
飛空艇のエネルギーになっている魔法石は簡単には手に入らないらしく使用したら今度はいつ手に入るかも分からないらしい。
なのでこの空の旅も世界における超緊急性があるが為の手配らしかった。
俺は外を見ているカルマに声をかける。
「カルマ??大丈夫か??」
「うん……」
「カルマの両親もさっさと探しにいこうぜ?な?」
「うん……」
「ん?カルマ??具合でも悪いのか??」
「うん………」
あ!ダメだこりゃ!
「うわ!!そーいやカルマって乗り物ダメだったんだっけ!!!今思い出した!!」
カルマの顔はみるみる蒼白になっていく。
すると俺の頭上に何かがぷよんっと落ちてきた。
「ん??フェリスか??」
『ふぁぁぁ~~~ダメだぁ…カルマがこうなると僕も……。』
「おおっ!?フェリス大丈夫か??」
俺の頭を普段椅子代わりにするあのフェリスがこの状況。
そのやばさにカルマの具合の悪さが伝わる。
そう…説明すると…魔神とその使者マジェストの心と身体はそのシンクロ率により伝導しやすくなる。
俺と雷武はさておきカルマ達のシンクロ率は高い。
故にカルマが弱っているとフェリスも弱ってしまうのだ。
「おい!リオ!!??乗り物酔いって何とかならないか!?」
「え??クロノ様?乗り物酔いしたんですか??」
「いや!カルマなんだよ!」
「あ!分かりました!では……。」
リオがカードを取り出す。
パラパラとはじき出されていくカード。
そして。
リオの頭の上に、もそもそと登場したのは彼女の魔神である『スクエル』
そのリスの姿をしているスクエルは眠そうな目を擦り、そしてキョロキョロと辺りを見回す。
「スクエル!?お願い!あの子をこの酔いから解放してあげて。」
キキッと鳴くとスクエルは顔を洗い出す。
その瞬間!!
カードがスクエルの頭上でバラける。
そして一枚のカードを咥える。
「いきます!私の魔神具『運命のカード』そして導いたカードはハートのエース!!!『スクエルハート』」
パアッとカードが光りだす。そしてカルマの身体は光の毛布のような何かに包まれる。
ふわふわ光に浮くカルマの身体。
「よし!これで大丈夫です!」
「おおーっ!!すげぇなリオ!さすがだな。」
俺は思わずリオの頭を撫でていた。
「ん??どうした?リオ??」
「ふぁ!は!な!なんでも…ないです。」
赤い顔をしたリオは俯く。
すると前方操縦席の方から声があがる!!
「リオ様!!前方から何かが見えてきます!」
それはパイロットと前方の状況を監視していたエルザックの声だった。
俺達は目配せをし操縦席へと向かう。
操縦席から見えたようすは。
目の前には巨大な雲がモコモコと立ち込めてくる。
「なんだあの雲??」
「エル?あの雲はなに??」
「僕も空は数度こうして飛空艇で飛んだ事はありますが…こんなのは初めてです。」
すると…突然俺の背後から飛び出してきたのは。
「雷武!!??」
『ああ??人が寝てれば起こしてきたのは…あいつか……。』
「知ってるのか雷武??」
『ああ…あいつは俺と同じ魔神だ…めちゃくちゃ気まぐれな魔神で人とはつるまねぇ…だからこうして魔神具にもならねぇで一人でふわふわ浮いてるんじゃねぇか??』
すると目の前の雲がその姿をずーっと一箇所に集中し始める。
やがてその雲は姿をモコモコと変えていく。
そして。
ふわふわと浮いている魔神が姿を現したんだ。
その姿はモコモコとした雲が何かの動物をキャラクター化した様な何かの姿。
よく見ると。
動物の麒麟を二足歩行させ二次元化した様なぬいぐるみの様な生き物…いや魔神。
「そう考えるとああして未だに封印もされずに魔神具化してない魔神もいるって事か。」
『あいつは元々戦いを好んでる訳では無かったしな…。』
そう俺達が話していると。
俺達の飛空艇を見つけてふわふわとこちらに飛んで向かってくる魔神。
そして俺達の前にそいつは現れる。
『なぁ?麒麟??そうだろ??』
◇
◇
◇
雲から現れた天然??の魔神である。
雷武が知る魔神麒麟。
果たして、敵なのか味方なのか!?
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