アメリスアード世界編シーン72
囚われのシェリル。どうなる!?
ここは研究室の一室。
シェリルは目覚める。
「はっ!!??うぐっ!!??」
私が気がつくと手足が拘束され動けなくなっていたの。
「ククク…目が覚めたか?シェリル………?」
「くっ!?ターメリック!!??」
「久しぶりだね!シェリル!?ここを出ていった君が再び戻ってくるとは一体何用なのか?と僕は聞きたいのだが??」
私はベットに手足を固定され動けない状態。
そしてそんな私を嘲笑いながら話しかけているターメリック。
「私がここへ来た理由は。」
「んん??なんだい?言ってみなよ??」
するとターメリックは何かのアイテムを手に見せつけてくる。
「シェリル?これが何か分かるかね??」
シェリルはその物をじっと見る。
ターメリックの持つ物は細長く鋭く光る針。
「ククク…これは君の父…トライデント博士が時間をかけ自分自身をも魔神に姿を替え見事魔神具として完成させた『トライデントニードル』まあ簡単に言えば『人工魔神具』とも言えるだろう…科学と魔法の力を融合させ作り上げた魔神具だ。」
「人工魔神具…いつの間にそんな物を。」
「ふふ…この魔神具の前段階のモンスターはシェリル?君も先程から見てきただろう?」
「まさか?あの蟻のロボットとかも??貴方が??」
「ふふ…そうさ!僕が作ってきたロボット達によりこの建物内は支配されているのだ!!そして…今は君の父親トライデントもこの通り…」
ターメリックは舌なめずりするとトライデントニードルを舐める。
ジュルリと舐めるその行為に私は嫌悪感を抱く。
「くっ!?気味が悪いわ…」
「ふふっ!そう言うなよ?僕達をこれから神聖な儀式が待ってるのだぞ??」
ターメリックはそういうと何かのスイッチを押す。
カチリッと音がしてくると突然シェリルの縛り付けられていたベットは動き出し縦に停止。
磔状態にされてしまう。
「うぐっ!!??」
停止した瞬間シェリルは両手両足は台に固定され身動きもとれない状態。
そしてターメリックはニードルを構えると呟く。
「ふふ…さぁ…僕の花嫁なんだよ?よく見てくれよ?博士??」
ターメリックはそう言うとニードルを振り構える。
「出てよ魔神!!機械魔神!!!」
ニードルから発せられし光は部屋の奥へと向かい発光していく!!!
その光の先には。
魔法陣が形成されそこから出てし機械の魔神。
ゴゴゴという、地響きを立て現れしその姿は。
「くっ!!??パ…パパ………。」
私が思わずそう呟き。
目の前に見えた光景は。
パパの身体を媒体にエネルギーを吸収しながらも機械の装甲を持つその姿。
それが機械魔神。
私の父トライデントの変わり果てた姿だったの。
「パパ!!、???」
「ふふ、!どうだい??君のパパはこんなに強くなって復活したんだぞ??凄いだろ??」
「くっ!ふざけないで!!パパはこんなの絶対望んでは無かったはずよ!?」
「ふん!そんな事はないさ!君と博士どちらかの身体がこちらは必要だった…そして博士は自ら志願したんだよ?そうだろ??」
「なにが!!??誰だってそんなおかしな選択迫られたら自分より人を庇うでしょ??」
私のその声にターメリックはおかしな表情をしている。
「そんな事はないだろ??誰だって自分が一番大切さ!その次に!恋人とか親とか、そんな感じだろ??」
「そんな事はないわ!!人の生命に優先順位なんてある訳ないじゃない!!??」
「へぇ…シェリル…君とはどうやら中々話が合わないらしいね。」
「だから…なによ??私の意見は変わらないから!!!」
すると...私の声に反応するターメリック。
ニードルを構えると私の左手に突き立てる。
そして狂気の表情を浮かべ口を開く。
「ふ…ふふ…ふはは………シェリル…君はこんなに美しいのに…どうして僕に逆らうんだい??」
その表情は見ているだけでいかれているのがわかる。
「シェリル!!!君には言う事聞くまで罰を与えなきゃね…さぁ…。」
チクリと手に痛みを覚える。
そして次の瞬間!!!
グサリッと勢いよく私の左手を何かが貫通し激しい痛みに声が漏れてしまう!!!
「うぐっ!!ああっ!!??」
私の声が部屋中に響き渡る。
(あ!!これは!やばい!!プ…プテラ……)
私が銃の方を見ると潰れたエアーガンの姿。
「プテ………ラ??」
「ふふっ!君の魔神かい??心配しなくても…君をここに連れてきた時点で…そいつは壊しておいたさ。さぁ!絶望しろよシェリル…そして諦めて僕の物になれよ??」
するとボロボロになったシェリルのエアーガンがガンホルダーからポロリと滑り落ち床に転がる。
絶望しかない私。
涙が溢れとまらなかったの。
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シェリルは一体どうなる!?