お試し実験その2!!!
凛先輩が意気揚々と実験の概要について説明し始める。
「はい、じゃあ簡単に実験の手順について説明するね~。
て言ってもやることといえば試薬を量り取るぐらいなんだけどね!
ただ、有機溶媒を使ったり、反応性の高い試薬を使うから、実験眼鏡と手袋はちゃんとしてね。
あと、コンタクトは使用禁止だよ!有機溶媒が目に入ったら固着しちゃうからね~。」
これまでの先輩とは打って変わってまじめではきはきとしている。
さすが二年間研究に打ち込んでいる大先輩だ!
すると偶然横を通りがかったセレン先輩が茶々を入れる。
「凛先輩ってこの反応で爆発やらかしちゃったことあるんですよね?
しっかりと教えてあげてくださいよね。」
クヒヒと悪い笑い方をしているセレン先輩に慌てて凛先輩が応える。
「あ、あれは4年生の時の過ちだから!しかも爆発っていってもガラス器具が割れただけだから!先生には滅茶苦茶怒られたけど。。。
でも、もう大丈夫だよ!失敗は成功の母だから!失敗しても次また同じ失敗をしなければ大丈夫なのさ!!」
凛先輩はそういいながら、動揺して、焦って、そのあとに堂々と胸を張る。
凛先輩は喜怒哀楽の変化が激しくて見ていて楽しい。
そんな話をしながら、亮二先輩が突っ込む
「そんな話ばっかりしてたら今日中に終わんないですよ。」
「あ!そうだったね。
じゃあさっそく続きをやろうか。じゃあまずベンゼンを100mgとってもらおうかな。
そんで次に塩化アルミニウムを。。。」
凛先輩の指示に従いながら作業を進める。
何とか午前中までには反応を仕込みが終わりそうだ。
「反応自体は2時間かかるから、待ってる間にお昼ご飯に行こうね。
行く前にTLCをチェックしていこうか。」
「TLC?」
3人同時に頭にはてなマークが浮かんだ。
「TLCっていうのは、薄層クロマトグラフィーの略だよ。英語では、、、ええとわかんないけど。
簡単に言えば、原料が残っていないか、生成物がちゃんとできているかの二つが簡単にわかる操作だよ。
原理としては薄層上のシリカゲルと物質、溶媒の親和性を利用して簡単に分離する手法のことで、
これから発狂するほどすることになるから、覚えておこうね。」
凛先輩が得意げに答える。
なんとなくわかったような、わからないような。
まあ操作的にはなんとなくわかったかな。
TLCをセットする。
TLCプレートを確認した。
どうやら反応は進行しているけど、まだ原料が残っているようだ。
「つまり、まだ反応が終わるまでに時間がかかるってことですよね。」
「その通り!それがわかれば十分だよ!
じゃあ御飯にいこう!!!」
凛先輩はその日一番の元気だった。




