畑
002
「いってぇー!何で、いきなり目の前が暗く……って、えぇぇぇぇ!?」
これって、畑ぇーーーー!!
そう、目の前には、広大なまでに、地平線の彼方まで広がる畑があったのだ。案の定、それは私が寝転がっていただけであった。だから、地平線の彼方まであるように見えたのだ。それに、畑じゃなくて、雑草が生えた耕されただけの、畑だった。
「どっちにしても畑か。」
夢でも見ているのか?いや、こんな夢あったら、私気絶しちゃうよ!夢じゃなくても気絶する!
「うんしょっと。う~んなかなか、広い畑だなぁ!あれ待って、何か向こうにある。」
改めて言うと、私は、大の菜園好きだ。野菜を育てるのが好きだと言うのが、正しいかな?家では、自分で自分の菜園作っちゃったりしてさ、野菜を育ててるんだよ。田舎だから、庭広いしね。
歩きながらそんなことを自分のなかで語るのは、気が引けるけど……
「あぁ、何か見えたのは、この家だったのか。売り物件?じゃあ、ありがたく、住まわしてもらおうかな。夢だし、誰もかまってこないだろうし。」
夢にしては、リアルすぎるけど。夢だったら、嬉し過ぎるけど。夢だったら、寝てる自分が、恥ずかしい。