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コント:タピオカミルクティー

作者: 山田

――カップを持ち楽しそうな女の子2人組

――ツッコミ:痩せているor標準体型

――ボケ:太っている


ツッコミ「あータピオカミルクティーおいしー♪」

ボケ「おいしーよねー♪」

ツッコミ「もう三食タピオカミルクティーでもいいぐらい♪」

ボケ「……っは」


――ボケ、鼻で笑う

――ツッコミ、唖然とする


ツッコミ「な、なに、どうしたの?」

ボケ「このタピオカミルクティー1杯のカロリー知ってる? 約700キロカロリー……。3回も飲んだらそれだけで成人女性1日分の摂取カロリーオーバーするわこの豚女!」

ツッコミ「え、ちょっと言い方ひどくない……」

ボケ「まあでも美味しいよねー♪」


――ボケ、表情を一瞬で元に戻す

――ツッコミ、少し焦りながら話を続ける


ツッコミ「そ、そうだよねー。3食はいいすぎでも1日1回はいいかな」

ボケ「……っは」


――ボケ、また鼻で笑う

――「ええ~……」とうんざりするツッコミ


ボケ「そう言って「1回だけだからいいよね」と自己弁護しながら、1リットル以上一片に飲むつもりだろこの豚の擬人化! 猪八戒!」

ツッコミ「いや飲まないし! ていうかなんでそう絡むわけ!?」

ボケ「ご、ごめん……。実は私、以前ダイエットに失敗して、高カロリーの食品に殺意を覚えてるの」

ツッコミ「あー、殺意まで抱いちゃったのか~……。まあそこまで太ってればね……。でもボケって良く一緒にタピオカミルクティー飲むじゃない」

ボケ「くっくっく……」


――含み笑いをするボケ

――気持ち悪がるツッコミ


ボケ「これだから餌を探すことだけしか考えていないトリュフ豚女は」

ツッコミ「高カロリーと言うより私自身に殺意持ってない?」

ボケ「どうやらお前のような節穴には、これが完璧なタピオカミルクティーに見えたようだな」


――勝ち誇ってカップをツッコミに見せるボケ

――それをよく見るツッコミ


ツッコミ「……確かによく見ると何か違う気が」

ボケ「まずこれはミルクティーではなくきなこだ! きなこを水に溶かしたものだ!」

ツッコミ「ええ、そうだったの!? どこで用意したという当然のツッコミは見て見ぬフリをして、それって美味しいの!?」

ボケ「まずい! ただ水で薄めたきなこだからな! しかしカロリーは限りなく0に近い!」

ツッコミ「そんな泥水に毛が生えたような者を、今まで美味しそうに飲んでいたなんて……。じゃあこのタピオカは!?」

ボケ「タピオカ? やれやれ豚の視力は人間と比べかなり劣っているようだな。よくこのカップの底を見るがいい」


――言われた通りカップの底を凝視するツッコミ

――しばらくしてはっとする


ツッコミ「これは……絵!?」

ボケ「そうだ! 私はタピオカミルクティーを飲んでいるフリをして、いつもこの精巧な絵が描かれたカップできなこ水を啜っていたのだ! これなら飲む気があまりしないので、量もなかなか減らない!」

ツッコミ「そんな無駄すぎる努力までして……。ごめんなさい、そんな貴方に対して、いつも美味しそうにタピオカミルクティー飲んじゃって」

ボケ「いいのよ。私実を言うと貴方がぶくぶく太っていく様が、楽しみでしょうがないから。お互い様♡」

ツッコミ「本当にちょいちょい屑なところあるよね、ボケって。でもなんでそこまでしてるのに、ボケって痩せないのかしら?」

ボケ「貴方の何気ないセリフも結構棘があるから注意してね。でも本当に自分でもそれは分からないわ」


――肩を落とし息を吐くボケ


ツッコミ「まあボケもいつもそんな物ばっかり飲んで辛いでしょ。気分転換にお昼食べに行こ!」

ボケ「さんせーい!」

ツッコミ「それじゃどこ行こっか?」

ボケ「私の行きつけでいい? 日頃努力してる分、毎日お昼は自分へのご褒美に豚一頭丸焼きで食べることにしてるの」

ツッコミ「ははは、豚が豚食ってればそりゃ痩せねえわ」


――ツッコミの乾いた笑いが木霊する


               ――了――

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