森にて
俺的人生で一番歩いたのはいつだろうか?
それは今だ!
女神様のご厚意により人目に付かない場所へと転移した俺は、既に反日以上歩いていた。
辺りはすっかり暗くなり、お腹も空いて目が回りそうだ。
それでも歩かなくては何の解決にもならないので、邪念を振り払い歩く歩く
そして小休止で座っていたが、いつの間にか寝落ちして、起きたら既に明るくなっていた。
そしてまた歩く歩く・・・
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本格的にお腹が空きすぎてヤバイと感じ始めた頃、森がかなり前方に見えてきた。
危険な生き物も居るかも知れないが、それより何より食べ物が見つかるかも知れないという期待で、自然と足早に森へと向かう・・・
遠くから見るのと近くで見るとではスケールがかなり違う
1本1本の木の大きさがデカイ!
普段の俺ならば感動していたかも知れないが、今はそれよりも食べ物が欲しい・・・
森に入って少し散策していると、有る物を発見した、それは、獣道で有る
人の手が加えられていない森は歩き難い、それは動物も例外では無く、そこに住む動物は自分のテリトリーの中で良く通る道は踏みしめられ、自然と歩き安い道が出来るので有る。
そこで翼は少し悩む、この獣道を通る事は危険が高いが、草食動物では無ければ、水辺、何らかしらの食料を発見出来るかも知れないからで有る。
獣道を歩いて結構な時間が経ってたどり着いたのは・・・畑?
人の手が明らかに加えられて耕されている土と、見た事の無い葉を付け赤色の実を付けている
畑の回りは簡易な柵も有る。
ハッキリ言って赤色の実を食べたい・・・
泥棒ダメ絶対!そこで取る行動は1つしかない。
翼
「誰かいませんか~~~」
疲れた体にはキツいが声を張る
馴れない森を歩き疲れて、ぺたりと地面に座り込み少し時間がたった・・・
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???
「誰ですか貴方は?」
不意に後ろから声を掛けられ振り向くと、
そこには、白い髪と白い肌をした若い女性が立っていた。
翼
「すみません旅人なのですが、荷物を無くしてしまって、手持ちも無いのですが食べ物を少しわけてもらえませんか?」
???
「嘘ね!」
名前もわからないが綺麗な人だが、ファーストコンタクトは辛辣だった・・・