歩く歩く
俺は今、よくわからない平原にいる。
あの女神は疲れたと急かしたうえ、回りに何も無い所に転移してくれちゃったわけですよ
スキルを試したいと言ったのも事実だから、そこは100歩譲っても、1つだけ譲れない事が有る・・・何故にパジャマ・・・
オシャレなパジャマなら、まだしも親が買ってきたセンスの欠片も無いヒヨコパジャマ・・・
そういえば、元の世界では俺はどういう扱いになるのか、気になったので女神に尋ねたら、
俺は6年前に無くなった事になるらしい。
両親に感謝を伝えたかったが、それももう叶わないな
翼
「気分を入れ換えて頑張りますかぁ」
独り言だが声を張った
転移してから半日が立ったころであろうか、自分のスキルを試すのに夢中で大事な事を失念していた
翼
「寝るところをどないかせんと・・・」
エセ関西弁が出るくらいには余裕が有ったが、
いかんせん見渡す限り平原なのだ
翼
「行った事は無いがモンゴルの広大な平原もこんな感じかな」
考えても仕方ないので取り敢えず空に浮いている太陽?月なのかわからないが、薄く青く光っている物を目指して歩き出す
翼
「まさか未開の地って事は無いよな~」
いやわからん、あの女神の事だ
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歩きながらもスキルを試していた。
結論から言うと、(硬質化と軟化)は非常に使えるスキルだった。
最初に試したのは、草を硬質化してみた。
ある種のナイフが出来上がる
なるほど、武器にも成りそうだった
軽く投げて見たが、体が強化されているからなのか、マナによるものなのかわからないが、凄く飛んだ。 なにこれ怖い(笑)
硬質化をもっと試したいが、いかんせん回りに何も無い・・・同じ理由で軟化も試せんとは
歩いてる途中で喉が渇いたので、基礎魔法のウォーターを試す。
結論・・・びちゃ濡れ・・・
器も無いし、加減もわからない・・・
翼
「お金無いけど自販機プリーズ」
そういえば、町に着いても一文無しで、どないしよ~
広大な大地は答えてくれない・・・