青春するなら? もちろん学園でしょ!
「局長ー」
そう言いながら走って来る僕に局長は明らかに嫌な顔をする、いや正確にはこれから起こるであろう面倒事を予期し、実際についていないはずのため息が聞こえてくるような顔をしている。
「何かね?天宮君」
局長は大勢の前やはりつめた雰囲気の時は天宮第一級魔導士と言うが、基本的には天宮君と気軽な感じで呼んでくれる。おそらく局長も第一級魔導士なんて呼びずらいと感じているのだろう。
「僕、学園に行きたいです!」
「また急に何を言い出すかと思えば…、とりあえず理由を聞いてもいいかな?」
普通、即効で却下される事をちゃんと聞いてくれるところは僕の局長の好きなところの1つだ。
「はい、実は僕やりたい事ができたんです」
「ほう…それが学園に行きたい理由に関係があると言うことか、で、やりたい事とはなんだ?」
「はい、僕は青春がしたいです!」
……
………
「は?…」
「いや、だから青春がしたいんです!」
「いや、きこえてるよ?きこえてるけど…えっ?マジ?」
「すこぶるマジです!」
局長は今までみたことがない程に動揺している、いや見たことなくはないな、でもすごく動揺している。
「……すまない、もう一回聞くがマ…」
「マジです!」
「はぁ、わかった、わかったからそんな目で見るな」
僕はどんな目をしていたのだろうか?まぁいいや許可が下りたのはいいが局長がすごく困った顔をしている。まぁ気にしないけど
「局長ありがとうございます!」
そう言って走ってく僕を見て秘書的な人が局長に話しかけている。
「局長大丈夫なんですかっ!」
「大丈夫も何もどうしろと言うんだ、なんて説得してもあいつ絶対諦めんでしょ、それに出てくなんて言われたらと思うと、なぁ?」
「確かに彼程の戦力が他の組織に回った日には目も当てられませんね…」
「「はぁ…」」
二人の大人が本気でため息はいてるのは何て言うか見ててすごく可哀想だ、まぁ気にしないけど
こうして僕の学園への編入が決定した。