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新世紀の殉教者

29世紀末の常識がまかり通る

作者: keisei1

 歯車頭脳 ネジ外れ 故障中


 君のためにと 遠出して 手に入れた

 宝石と 金塊と ピカソのアンティーク


 随分と苦労した割には 君は浮かぬ顔で

 煙草をひと吹きして 冷めた目を見せた



 いくらでも働くさ どんな悪事にでさえ

 手を染め 流刑島に 流されたとしても 


 「ウァー!」 キチガイじみて 声出して

 キッチン キチンと片づけ 片手間 盗み(シーフ)に手を出す



 クール? ホット? 君への想いは募るばかり

 ヒール? ヒーロー? そんな区別さえどうでもいいほどに


 僕は気狂いして 君に夢中


 

 君の姿態は まさにミステリー 虜にするに充分さ 

 馬鹿げた 口説き文句さえ 口滑らす


 明日にでも僕は 君との密室 築いて

 閉じこもり 愛の推理一つ 書きあげるつもり 


 

 それなりに上々な気分 小悪魔に乗せられたり

 予定通りに落ちやしない女

 

 

 「ウァー!」 大声張り上げ シャンパン用意して

 見向きもされない ちょっとした午後に 少し不貞腐れてみようか



 未来? 将来? 刹那が好きな僕はあっちの方へ

 甘い? 辛い? どんな日々でも君がいれば 


 充分? 存分? 危うい橋も渡って然るべき

 僕は発狂しそうなほど 君追いかけて 髪をかき乱してる


 

 テクノロジーの未来 文明の衰退

 そんなトピックス ニュースなんて

 29世紀末 いよいよ迎える時に

 おっと 関係なさそうじゃないか 


 ああ そうだ うん そうだ 

 とりあえず今晩のメニューを考えなきゃ



 焼け跡? 放置? そういや悲観的な未来が

 バッドエンド? ハッピーエンド? 東京に訪れたそうじゃないか

 いいかい? よく聞いて 今から君にできること


 そう せいぜい自分を狂わせるほどの 女性を見つけて

 働き蟻にでも変わること


 イカレテル (そう この世界では当たり前になってくる)

 クヤシイガ (それくらいしか 僕らには出来そうもない)

 クルッテル (そう あっちの世界でもそれがまかり通る) 

 ザンネンダ (まぁ せいぜい嘆くくらいが洒落たことさ) 



 バッドワールドなんてありはしない

 君の心がけ次第さ

 言えることはそれだけ じゃあ


 施錠。

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― 新着の感想 ―
[一言] 詩を読んでいて、何となく自分の中で極が流れてきました。けっこうポップのきいた感じの。書くの苦労されたんだろうな、と思います。
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