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太郎はどこに行っタロウ

「やれやれ、トム君の日本文化研究とやらにもあきれてしまうのー。まあ、事務系の仕事をしている君にインピーダンスと言う用語はチト難しかったかもしれぬな。ごく簡単に言うと、脳からの信号をできるだけ忠実に無駄なく電極に伝えるために『ツルッパゲ』したと言うことじゃ」

「は、はぁー、なんとなく分かったような気がしますぅー...」

 そう言いながら立ち去るトムの顔つきはイマイチ要領の得ないものであった。


「ワシの画期的な発明を万人に理解してもらうなんて、もともと無理なのはわかっておるがな...」

 山田博士は少し寂しそうな顔をしながらつぶやいた。

「おお、そうじゃ。残りの1億円を回収しておこう」

 博士は昨日太郎を冷凍保存すると言って連れて行った最上階の部屋に向かった。部屋のドアに貼ってある『冷凍保存室』と言うラベルを無造作に剥がすと、ドアを開け中に入った。

 窓の無い部屋は相変わらず薄暗かった。

 博士は昨日太郎が入ったカプセルを開けた。枕元には1億円があり、そのそばには脳味噌模様の帽子、正確に言うと帽子型の装置、が転がっているのみであった。

 オリジナル太郎君はいったいどこに行っタロウ?


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