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向かいのホテル

 目が覚めたのは寝心地の良いベッドの中であった。

 頭を少し起こして枕元を見たが、一銭もなかった。

「冷凍保存に4億円、治療に5千万円、時間旅行に5千万円使ってしまって、一文無しになってしまったなー」

 高級ホテルの部屋のようであった。備品の表記を見ると「シェラスチンホテル」となっていた。ひょっとしたらと思い、窓のカーテンを開けた。

「あ、やっぱり。向かいの建物に『冷凍保存研究所』の看板がある」

 ドアの下に挿し込まれていた新聞を取ると、日付は太郎が冷凍保存された日の翌日となっていた。

 ノックの音が聞こえた。

「ルームサービスです。朝食をお持ちしました」

 スタッフが入って来て豪華な食事と置くと、フロントからのメッセージを太郎に伝えた。

「お会計は全て『やまだ』さまが済ませております。ごゆっくりおくつろぎください」

「ありがとう」

 スタッフが部屋から出て行った後、食事をとりながら太郎は考えた。

「『やまだ』さまって、ドクター・ヤマダのことだろうか、それとも山田博士だろうか?」

 食事を済ませた太郎は早速ホテルを出て冷凍保存研究所に向かった。

「おお、太郎君、やはり帰ってきたな。帰ることは予想しておったが、もう少し先になるかと思っておった」

「山田博士、お久しぶりです」

「久しぶり、と言っても昨日会ったばかりじゃがな。往復10万年の旅をすればそのような気分になるのじゃろ」

「相変わらず脳味噌模様の帽子を、、、ではなくって、脳がはみ出しているのでしたね」

「ドクター・ヤマダは元気じゃったか?ワシがこの時代に来る前はお互い切磋琢磨し合いながら、競って色々な発明をしたものじゃ。ところで、またこの時代に帰ってきた感想はどうじゃ」

た のしく

だ いすきな

い ごこちのよい

ま ちに、また帰ってきました


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