2話 夢か現か
お待たせしました!
ちなみに作品の季節は夏です
突然の眩しい光に飲み込まれた和と翔太は気がつくと森の中に居た
「うっ...」
「ここは...?」
隣にはイビキをかいて寝てる翔太がいた
「おい翔太、起きろ!」
俺は翔太の身体をゆさゆさとゆらす
「んんぁ?なんだ和か。もう大学の時間か?」
「なに寝ぼけたこと言ってんだ」
「っ⁉︎ここはどこだ⁉︎」
「今頃か、どうやら俺達はあの光を浴びてこの森にきてしまったらしい」
「まぁ見れば分かるが...これからどうする。和はこの場所の見当がつくか?」
「うぅむ。この時期でこの涼しさなら長野の八ヶ岳周辺と似てるな」
「なら和と俺はそのあたりにいるってことか?」
「現実的に考えればそうなるが、光を浴びて来たのだから現実的では無いだろう。異世界ってことも現状ではあり得る」
「じゃ俺達にとっては美味しいことじゃないか!」
「まぁそうだが...帰れなきゃ意味無いだろう。まだここが何処かも分かってないんだぞ?」
「確かにそうだが...今はどうすればいいのだか」
「ここが現実世界であるとすれば民家や村があるはずだ。それに望みを賭けよう。ここが異世界なら原住民に会えればいいのだが...」
「じゃとりあえず人を探すか」
「そうだな。」
こうして俺達は森の中を歩くのであった。
山の中は人間の捨てたゴミなどは一切無く自然がそのままの形で維持されていた
今時このような場所は日本に少ないだろう
「なぁ和」
「なんだ?」
「ここが異世界なら俺達は人類の中で一番乗りなんじゃないか?」
「そうとも限らないぞ?案外異世界に行っちゃった人は俺達以外にたくさんいるかもしれない。ただそれが世の中に廻ってないことだ」
「じゃ俺達はその数少ない人達の仲間入りってことだ!」
「ここが異世界ならそうなるな」
こうしてダラダラと話をしながら3時間経った
人影すらないこの鬱蒼とした森をさまよっていた俺達は体力をジリジリと消耗していくのであった
その時、俺の後ろに気配を感じた
「誰だっ!」
そこには角を生やした小さな女の子が居た
「おやおや人間風情が私に気づけるとは大したもんだねぇ」
人間風情?この子は人間ではないのだろうか?いや待てこの現状なら人外ということもあり得る
とりあえず話してみるか
「君が誰だか知らないが君は人間では無いのか?」
「おや、この角が見えてないのかい?私は鬼だよ」
鬼だと⁉︎この子が言ってることが本当なら本当に異世界に来てしまったのか
そして翔太が口を開く
「鬼とは驚きだなぁじゃここは異世界なのか?」
「異世界?もしやあんた達外来人か?面白い。私と戦おうじゃないか」
外来人?なんだそれ
俺達は外から来た人ってことか?
だとしたら異世界に来たってことか
って!そうじゃない!なんでいきなり戦いを挑まれてるんだ‼︎
本当に鬼なら俺達が敵う筈がない
ここは逃げるしかないか
「翔太、逃げるぞ」
俺達は一斉に走りだそうとした
だがそんな簡単にいかなかった
鬼が一瞬にして俺達の前に来たのだ
「おやおやこの私から逃げようとは上等じゃないか」
「「っ!」」
マズイ。
「おやその持ってる白い袋に入ってるものはなんだい?」
どうやらこのビールに興味があるみたいだ。素直に渡してみるか
「これはお酒だよ」
「酒?ふむ私に渡しなよ」
「わかった」
俺はビニール袋からエ◯スビールを取り出し、あけた
「なんだこの変な形した鉄は」
「穴から出てくるから飲んでみな」
「グビッグビッ...⁉︎なんだいこれは‼︎めちゃくちゃ美味いじゃないか!」
ビールを飲んだこの鬼は美味いと喜び、俺達に戦いを挑んだことを謝っていた
「いや〜悪かったねー」
「いいんですよ。それよりここが何処だが分かります?」
「ん?そういえば外来人だったね。ここは忘れ去られた者達が集まる郷、”幻想郷”さ」
とうとう主人公達が幻想入りしてしまいましたね。
みかちゃんがどうなったかは次回で