恋歌
夜が明けたら
朝になること
疑ったことも、なかった
月が沈めば
追いかけるように
太陽があがると
いつのまにか、信じてた
信号機も消えた
漆黒の帳
裏で糸を引く
鎖の番人
甘やかなその手は
夢に誘い
触れそうになる
無音の夜
数えきれない
瞬きの隙間で
嗚呼
宵闇が息づいて
解けない呪縛に
搦め捕られたふりをして
瞼閉じると
貴女が唄う
永久の奈落は
知らぬまに
すべてを喰らって
果てに沈む
繰り返しを疑わない
日常を遮って
瞼の裏にうつるものを
時間の彼方に忘れ去っても