決闘!精神的に追い詰めろ!
はじめての戦闘描写です。会話の方が多いです。
駄文です。それでも読んでもらえたら嬉しいです。
前回
決闘をすることになりました。
現在、中庭にいます。…中庭?広すぎだろ?しかも観客席まであるし。ってか観客来すぎだよ。何百人いるんだよ?
まあ、それどころじゃないですけどね。
……決闘か〜
さっきまでの俺は何を考えてたんだろう?それ以前に何故キレたんだ?
このままじゃ絶対に死ぬ!
誰か!俺にアドバイスを…
【人は死の間際まで もしかしたら助かるかもしれないと空想し得る力を与えられる ―武者小〇実篤―】
ホントにきたよ…
空想し得る力…確かに助かるかもしれない!
なんたって、俺の能力そのモノだしな!
「おい、そろそろ始めるぞ。」
空想は出来てる。後はそれを現実に持ってくるだけだ。 失敗しないよな?
「分かった。始めようか。」
俺がそう言った瞬間、王様が前に出てきた。 なんか、若干暗くない?
「よし。親父!いつも通り審判頼む!」
王様が審判かよ!?しかもいつもやらされてるのか…そりゃ暗くもなるな…
「では両者誓いをここに!」
……え?
「私、フラウ・クロム・シルディアは、持てる全てを尽くし、正々堂々、この者と戦うことを誓う。……おい、さっさとお前も言え!」
いや、せめて事前に教えてくれよ…
「俺、如月 刹那は持てる全てを尽くし、正々堂々、この者と戦うことを誓います」
…これって選手宣誓じゃないか?
「それでは、試合…開始!!」
よし!早く具現化しなきゃ…
「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
危ねぇ!
「チッ、外したか。それよりやっぱり気になるぜ… おい、ボウズ!少しだけ待ってやる。武器を誰かから借りてこい!じゃなき、死ぬしかないぜ?」
…意外に優しいな。解析結果に優しいって書いてあったけど、信じてなかったよ。
「いや、別に借りなくていい。 …今から少しだけ奥の手を見せてやる。避けた方がいい。じゃないと…大変な事になるぞ。」
空想具現、発動!
「……なんだ?その布は?奥の手じゃないのか? 」ただの布じゃない。マグタラの聖骸布だ!
男にとってこれ以上ない武器(?)だ。
「俺が知っている武器で一番厄介な武器だ。…最初に言っておく。俺の勝ちだ。」
「そんな布程度で俺に勝てるだと!?ふざけた事を言ってんじゃねぇぞ!てめえぇぇぇぇ!!」
やっぱり突っ込んでできたか!
……ありがたい(ニヤリ)。
「私に触れぬ(ノリ・メ・タンゲン)」
深紅の布は意思を持ったかのようにフラウへと伸びる。
「な!?!?」
避けようにも布のスピードの方が速い。
だから…
「な、なんじゃこりゃぁぁぁ!!??」
そう、全身ぐるぐる巻きのイモムシ状態になる。
……どうなるかは知ってたけど、かなり憐れだ。
「世の中には拘束を目的とした武器もある。次からは気を付けよう。」
「ふざけんな!こんな物、俺の魔法ですぐにでも…なぜ魔法が使えない!?」
イモムシ、それは無意味だよ。
そう考えながらフラウの腹の辺りに座る。
「何座ってやがる!さっさと退け!」
「やだ。だいたい実戦だったら、こんな長い間拘束された時点で死んでるよ?それに比べたら座られるくらい我慢しなきゃ。」
俺こんな性格だっけ?なんか最近壊れてるような…
「それと、その布はマグタラの聖骸布。男に対して絶対的な拘束力を持つ布だ。一度拘束すれば能力まで封じることができる。諦めろ。これに包まれたら、どんな能力を持っていても逃げることなどできん。お前が男であり限りな。それとも、男を辞めてみるか?」
言っている自分ですら寒気がする…
「嫌に決まってんだろ!さらっと恐ろしい事を言うんじゃねぇ!!」
そりゃ他人事だもん。いくらでも言えるよ。
「そんな事より、敗けを認めるか?認めない場合、俺は容赦なく殺るぞ。」
どっちかって言うと精神的に。
「勝手に殺りやがれ!敗けなんて絶対認めねぇ!」
……いい度胸だ。真の地獄を見せてやる!
「……アハハハハハハ!」
「何を笑ってやがる!」
「いや〜いい度胸だ。お前は今動けないんだぜ?それでも敗けを認めないなんて。 うん。気に入ったから最後のチャンスをあげるよ。 敗けを認めるか、このまま俺に殺られるか。」
これで認めないなら、マジでやる。
「くどい!さっさと殺れと言ってるだろ!」
「ああ、分かった。今から殺るさ。」
右手にメガホンを持つ。観客席に向かい…
「皆さ〜ん。聞こえますか〜? 今からフラウの恥ずかしい過去を暴露しちゃいま〜す! 最後まで静かに聞いてくださいね!」
「んなぁ!?」
どうしたイモムシ?腹でも痛いのか?
「な、何をしてやがる!?俺を殺るんじゃねぇのかよ!」
「心配しなくて良いぞ?ちゃんと精神的に殺してやるからな。」
アハハハ。ちゃんと死にたくなる程度にしてやる。
「何をふざけた事を言ってやがる!」
「さっき言ったぜ?容赦なく殺ると。それにチャンスもあげただろ?それを棒に振ったのはお前だ。」
「た、頼む。敗けを認めるから止めてくれ。」
もちろん答えは、
「ヤダ♪ さ〜て皆さん!お待たせしました! フラウの恥ずかしい過去ベスト10から始めたいと思います!」
俺の攻撃は今からだ!
…俺はこんな性格だっけ?違ったよな?
* * * * * * * * * * * *
「…はい!ご清聴、有り難うございました。」
スゲー盛り上がったよ! やっぱり人の不幸は蜜の味だな。
「フラウ〜、生きてる?」
そこには白く燃え尽き、口から何かが出かけている状態のフラウがいる。
「……………………………」
ちょ、ちょっとやり過ぎたかな?
「王様、俺の勝ちでいい?あと、これ死んでんのかな?ピクリとも動かないし、返事もしないんだけど…」
「あ、ああ。君の勝ちでいい。にしても、本当に容赦しなかったな。」
王様、顔が青いよ?
「最近、やること全部の歯止めが効かないんだよね。何でだろ?」
「それは早く戻した方が良いのでは…」
分かってるけど難しいんだよ!
「それより、調査の方はどうだったの?」
それが一番大事だ。決闘の原因(?)だし、俺の無実を証明するための鍵だからな
「それなら君がフラウの過去を暴露してる間にきたよ。」
よっしゃ!
「だけどフラウが目覚めてからだ。一応この馬鹿も関係者だからね。」
こっちは早く聞きたいのに! …無理矢理起こるか。
「王様、こいつが起きたら話すんだな?」
「ああ。起きたらすぐに話そう。」
「なら、今すぐに起こす。」
ちゃんと起きろよ!
「フラウ、…ボソボソ…」
「ギャァァァァァ!!!!」
よし起きた。
「…は!?なんで俺は中庭にいるんだ?しかも縛られてる!?俺に何があったんだ!?」
「王様、起きたから話してくれ。」
「あ、ああ。フラウ、落ち着きなさい。今は話を聞くんだ。」
「親父!なんd「いいから聞けや!」うるせぇ!お前は誰だよ?」
自己防衛なのか、俺の事を忘れているようだな。
どーでもいいけどね 。
「とにかく黙ってろ。じゃないと、女にするぞ。」
「……………(コクコク)」
どうやら分かってくれたみたいだな。
「アンタもさっさと話せよ。俺はそこまで気が長くないからな。」
「分かった。如月 刹那君、君は確かに何もしていなかった。」
「当たり前だ。」
「しかし…」
あれ?まだなんかあるの?
「あの転移魔道具の機能を停止させた魔法は、私が発明した特殊な結界魔法でな。魔物だけが解くことができるが、魔物は結界には近付くことができないという代物だ。」
だからなんだよ?
「なのに刹那君は解いてしまった。いったい君は何者なんだ?少なくとも魔物ではないようだが…」
「俺は人間だよ。ちょっと特殊な人生を送ってるけどね。」
両親と死別し、神様には拉致され、来たばかり世界では冤罪になった。心の癒しはレンだけだな。
………………あ。レンを忘れてた。
「なんで忘れてるんだ、俺は!?」
急いでバッグをあさる。
魔物のから剥ぎ取った物をどけ、レンを探す。
「いた!レン!何もなかったか?怪我はしてないか!?」
丸めた体はわずかに動いている。 寝てるだけみたいだ。良かった…
「刹那君…なんだその生き物は!?」
何って猫だけど…
「猫ですよ。名前はレンです。可愛いでしょ♪」
「そんなバカな!猫は300年前に絶滅した伝説の種族のはずだ!」
嘘だろ!?レン以外に猫いないのかよ。
それはそうと、伝説ってなにさ?
猫が伝説の世界。
自分で書いといて意味分からん。