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俺の異世界物語  作者: 夜つ七
刹那とディアナの世界旅行
55/65

クリスマスプレゼントは呪いの品でした

はい、好きな人とか嫌いな人とかいるかもだけど……性転換あります

大事な事なので2回言います。性転換あります


それでも良い方はどうぞ



現在、背中にディアナを乗せながら次の町に向かっている。ただ、自転車が使えないので今日も野宿確定だろう。……ドラム缶でも作ろうかな?



「んっ……ん〜?」

「お、ディアナ起きたか? 昨日作ったケーキあるけど食べるか?」

「食べ……む?」



ディアナはいきなり首を上下に動かし、最後に俺の顔をまじまじと見ると、急に真っ赤になり、そして



「な、ななな…」

「な?」

「な、何してるんだお前はー!?」




後頭部に魔力でコーティングされた拳を叩き付けてきた



「ごふはッ?!」

『……刹那ー、大丈夫ー?』

「む、無理っす」

「はぁはぁはぁはぁ、な、何であんな事したんだお前はー?!」




刹那からしてみれば訳が分からない。前日、同じ布団で寝た(だけ)のに何を今さらおんぶで後頭部にボクサー顔負けのパンチを食らわなければならないのだろうか?



「ディ、ディアナ」

「な、なんだ!」

「食事中に寝るなよ……ぐふッ」

「寝る? あ、そういえば朝……ってああ、寝てた?! 刹那、何でおこし……って刹那ー?!」




その後、一時間経つまで目が覚めなかった




=  =  =  =




「ああ酷い目にあった」

「わ、私が悪かった。謝る。だから、うん。(ふた)をしめた状態でそんなに臭い物を食事に出すのはやめよう」

「大丈夫大丈夫。これ食べ物だから」

「だからといって口に入れるとか無理、うぐぅ〜?!」



風向きが変わり、風上に避難していたいたディアナに臭いが襲う

臭いの正体は【くさや】

味はともかく、臭いがヤヴァイ食べ物だ

もちろん、犬並みの嗅覚があるディアナなら本来なら麻痺するレベルの臭いなんだが……そこは刹那が能力の無駄遣いをして、防いでいる。どうでもいいが地味な仕返しである




「ははは、お前のは一番大きいのな」

「食べるのに一番時間かかるだろ?!」

「普段大きいの寄越せ言ってるじゃん♪」

「そういうのを今持ち出すな卑怯者ー!」

『トラは臭い感じないよー?』

「麻痺ってるからな」



そして仕返しという名の食事が始まる



「うぅ〜」

「食えよ?」

「あ、謝るから」

「え? これただの食事だけど?」

「う、ふぇ……グスッ」

「うっ……」



何故だろう? 仕返しの筈なのに物凄い罪悪感が

これはアレか? 妹泣かせちゃった兄の心境か?



『姫かわいそー!』

「ってトラまでそんな目で見るなよ?!」

『だって泣いてるよー』

「あ、ぅ……」

『トラ、刹那好きだよー? でも今の刹那嫌いー』

「……」



いつの間にか追い込まれている気がするのは何故だろう? というか、俺、何か悪い事しましたか?

ちょっとした意地悪しかしてないのにコレは酷くないか、なぁ?



「……分かった。分かったよ! 食わなくていいから!」

「え、ホ、ホントか?」

『刹那、やっぱり優しいー♪』

「ああもうなんかどうでもいいようんちくしょーいつかぐれてやるそしてどっかだれもいないばしょでしぬんだ」



結局最後は俺が折れるのはお約束になりそうで嫌だ





=  =  =  =




「あ、せ、刹那」

「あ? まだ何か文句あんの?」

「い、いや違う。それ……」



ディアナが指差す場所は俺の首

……あ、アレね



「チョーカーがどうかしたか?」

「あ、いや、何でもない何でもない!」

「変なヤツ」

「ま、まさかもう付けるなんて……ゴニョゴニョ」

「なんか言ったか?」

「な、ななな何でもないぞ!」

『姫ねー、嬉しいんだと思うよー♪』

「ト、トラ! い、今絶対余計な事を言ったな! ええいこうしてやる!」

『姫ー、かくなら頭よりお腹がいいー♪』


よく分からんが喜んでくれてるならいい。にしても……このチョーカー、なんなんだろうか? 首にフィットし過ぎて違和感が無さすぎるんだが



「なぁ、そう言えばコレどこで買ったんだ?」

「このこ、ん? それなら【運命屋】って所だぞ」

「【運命屋】ね」



刹那はリュックからケータイを取り出すと『ロキ』と掛かれた所に繋いだ



『はい、こちら北欧神話委員会ですが?』

「あ、ロキ。やっほー」

『刹那君? どうしたんだ。またバカ兄貴が何かしたのかい?』

「いや聞きたい事があるんだよ。あのバカだと面倒そうなんでロキにかけたんだ」

「トラ、あれが一人芝居って言うんだぞ」

『へー♪』

「ディアナ、後で覚悟しとけ。それよりロキ、運命屋って知らないか?」



電話の向こうで息を飲む音が聞こえる。え、なんかヤバイの?



『ど、何処であったんだ?』

「い、いや、俺じゃなくて連れがあったんだけど」

『クッ、あの店まだやってたのか?! 刹那君、何も買ってないよね? 買ったとしても装備したりしたらダメだからね?!』

「え、あの……もう遅いんだけど?」

『……マジ?』

「……マジ」

『……ご、御愁傷様』

「説明しろやコラ」



■■■■




あー、何から説明したらいいのか分からないんだが……とりあえず【始まり】から話そう



【運命屋】は道具の、道具による、道具の為の、ご主人様捕獲用の罠だ

作って貰ったのは良いけど、一度も使われなかった数々の道具達が結託し、自分を使うのに相応しい者に力を貸す呪いの品だ


で、ディアナさんがあった老婆は【コピーマン】だろう。誰にでもなれる身代り人形だ。意志があるから好きな者にしかならず、不良品扱いされた者だけど……店番くらいは出来るだろう


そして、刹那君にプレゼントされた2つ……



ブレスレットは【星掴みのブレスレット】

星の魔力や生命力を掌握出来るようになる道具で……余裕で世界滅ぼせる道具なんだよ。ただ使用する魔力が星と同じ以上にいるから誰も使えないんだよね。刹那君は使えるけど



そして、刹那君。君にとってはコチラの方が悪夢の道具だろうね。そのチョーカーの名前は【ボーヴォワール】





■■■■




「ふわぁ……刹那、一人芝居終わらな、えッ?!」

「うるさいな、どうしたのディアナ」

「せ、せせせ?!」

「だからどうしたのよ? 全く、冗談なら怒」

「刹那が女になったー?!」

「……え?」




ディアナに言われて下を見てみる


うん、いつも見える筈の靴が見えないわ。この胸の辺りにある2つのの球体は何かしら?

とりあえず触ってみる。うん、私の体から出てる。ついでに下の方も触った

無い。ある筈の物が無い



……あ、そう言えばさっきよりも視線が低い気がする


「って何よコレー?!」

『遅かったか……【ボーヴォワール】は性転換させる力があるんだよ』

「早く言いなさいよバカ!」

「く、口調まで女に…」

「え、ディ、ディアナ流石にそれは冗談よね? ぼ、ボクが女の子みたいなしゃべり方する筈ないよね?!」

「今ボクって言ったぞ」

「や、やだよ〜! 戻してよ〜!」

『あ、あはは。じゃ、じゃあ仕事あるからまたね』



あの野郎、説明だけして逃げたわね!



「くっ、こうなったら」

「こ、こうなったら?」

「男っぽい服持ってこい!」



それは現実逃避と言う


=  =



で、着てみたが



「む、胸が苦しい」

「う、羨ましい」



双方クリティカルダメージを受けてグロッキーな状態である



「なんならVネック」

「絶対にダメだー! 私をこれ以上追い込む気か?!」

「な、何の話? トラ分かる?」

『刹那いい匂いー♪』

「ト、トラ? ボクの匂い嗅がないでよ? う、うぅ……ボクはこれからどうすればいいの?」



もはや誰にも分からない

まあ、それはともかく……今日も野宿が決定した2人(と一匹)だが、今日は問題が発生した


トラが風呂(水浴び)に入りたがったのだ



「しょうがないわね。少し待ってなさい」

「うん」

『あいー♪』



刹那は色欲を使い、前作った空間を出した

そして



「材料は(ひのき)、お湯は……やっぱり温泉だよね♪ 脱衣所は男女別。ん〜、ついでにコーヒー牛乳も置いとこうかしら?」




そんな感じで作られた結果、何故か旅館が出来た



「き、気合い入れすぎたわね。あはは」



まあ、とりあえず2人を呼んだんが……また問題が発生した。ディアナがボクと一緒に入るのを嫌がったのだ。いや、まあ常識的に考えたら当たり前なんだが



「ん〜、ボクも今は女だし、気にしなくても問題ないんじゃないかしら?」

「ア、アホか! 一緒に入るって、つ、つまり見えるんだぞ!」

「いやボク女だし」

「ダメったらダメだ!」



つまり、ボクに入るなと? こんなに頑張ったのに泣くよ?



「うっ……そ、そんな目で見るな! というか性格変わってないか?」

「そんな事言われても分からないもん」

「もんって……うぅ、分かったよ我慢するから泣くな」

「やった♪」

「うぅ、この刹那苦手だ」



そんなこんなでお風呂に入る事になったんだが……どうなるんだろうか?




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