虐めって何でこんなに楽しいんだ?
「タイトル通りだ。ま、今回は少しアレだけどな。」
・・・そこまで酷く無いです。だから安心して読んでくださいね。
前回
疲れた・・・
今、目の前でフラウが土下座している。ま、許さんけど・・・
「何故、こんな事になったんだ?・・・なぁフラウ、お前は何故か知らないか?」
「ごめんなさい・・・」
はっはっは、謝るだけなら四歳児でも出来るぞ。
「なぁ、何で俺が王様に怒られてお姫様に殴られなきゃいけないんだ?」
「親父に怒鳴られたのはともかく、姫さんに殴られれたのは俺のせいじゃぐふぇ!!!?」
なんかムカツク事を言ったフラウの顔面を割りと本気で踏みつけた。
グチャ…って音が聞こえたけど気にせずに何回も踏みつける・・・あ、なんか楽しくなってきた。
「ぐげぇ!?べぶっ!?がふっ!?・・・・・・」
「あれ?もしかして気絶しちゃった?」
チッ、今からが面白かったのに・・・
「・・・うむ、次はレイナに私刑を食らわせるか(理由はお姫様救出参照)。」
今日はずっと楽しんで良いぞ。
「狂え【色欲】」
* * * * * * * * * * * *
―レイナサイド―
「や、久しぶりだなレイナ姉。」
「・・・何でディアナちゃんが城にいるの?」
「実はかくかくしかじかでな。」
「そんな事が・・・」
何で私はかくかくしかじかで分かったんだろう?
「・・・まあ、フラウの行動のおかげで戦争を回避出来そうだけどね。」
「たまには兄さんも役に立つんですね。」
「まったくだな。私も戦争が回避出来るなら願ったり叶ったりだ。」
私達は3人で笑いあった。だがその時、いきなりナイフを突き付けられたような感覚が私を支配した。
「ど、どうしたレイナ姉!!?顔が真っ白だぞ!?」「今すぐ医務室に連れていかねば!誰か!誰か居ないか?!」
「だ、大丈夫だよ。物凄く嫌な予感がしただけだから。」
もはや最近では警報になりかけている勘が、ハヤクニゲテと訴え掛けてくる。
「あ、あははは、はははははは・・・逃げられないよ。逃げたら絶対酷い目にあうから。」
「ちょっ、何を言ってるか分からないよ?!」
「レイナ!早く医務室に行こう!」
2人が私を医務室に連れていこうとした時・・・
「大丈夫ですかレイナさん?顔が真っ白ですよ?」
悪魔の声が部屋に響いた。
* * * * * * * * * * * *
―ラストサイド―
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」「レ、レイナ姉!?いったいどうしたんだ!!!?」「・・・君がシンゲンの言っていた悪魔だな。」
「私を知っているのですか?」
少し意外ですね。あのシンゲンさんが約束を破るなんて・・・
「まあそれは後でも良いですね。レイナさん、散歩に行きませんか?」
「は、はい!行きます、行かせて頂きます!」
・・・少し見ない間に素直になりましたね。
「ならレイナさん、コレを自分で付けてください。」「え!?コ、コレをですか?」
「待て!何故そのような物を付けさせる!」
何故って、上下関係は明白にするためですよ?
「・・・うぅ、これで良いですか?」
「はい、大変似合ってますよ。」
レイナさん、本当に似合ってます。これ程首輪が似合う女の子はまず居ません。流石ですね。
「・・・今回は逃げませんからビリビリは勘弁してください。」
「安心してください。今回のは電流なんて流れませんから。ですが逃げないでくださいね?」
逃げたら意識が吹き飛ぶ程の悪夢を見せなきゃいけませんから。
「仕上げにリードを付けて…完成です。」
ふふふ、本当に可愛らしい。今のレイナさんを写真に撮って売れば金貨2枚は確実ですね。・・・売るつもりはありませんが。
「待て。」
「・・・何ですか?邪魔をするなら容赦はしませんよ?」
「実の娘が悲惨な目にあっているのに見過ごす訳にはいかないな。」
つまり、邪魔をするんですね?
「なら夢へと旅立ちなさい。狂え【色欲の五芒星】」
私の固有武装は武器ではなく瞳です。分からない方はコード〇アスのル〇ーシュを思い出せば分かると思います。
まあ、私の場合は目を合わせる必要も無いし、制限もありません。そもそも能力が違います。
「とりあえず、一時間程悪夢を堪能してください。」
私が王様を睨むと、魔方陣が王様の体に現れました。
「なんだコレは!?」
「貴方が知る必要はありません。早く『狂喜の夢』へと堕ちなさい。」
私の言葉で魔方陣は発動しました。
魔方陣は孔となり、王様を呑み込みました。
* * * * * * * * * * * *
―ウィリアムサイド―
私の体に浮かび上がった文字に吸い込まれた先は何も見えない程暗い場所だった
「・・・くそ!転送魔法か!?」
「違いますよ。コレは精神魔法の分野です。」
いきなり背後から悪魔の声が聞こえた。
「ようこそ、ここは出口の無い夢の世界です。まあ、今回は一時間で帰れますから安心してください。」
「・・・そうか。なら君を倒し、出口まで案内させるよ。」
私は魔力を集めようとし、絶句した。
「なっ!?魔力が集まらないだと!!!?」
「ふふふ、此処では魔力は使用できませんよ。もちろん武器も持ち込み不可能です。」
私は腰に手を回す途中で止めた。
「・・・くそ!こうなったら素手で・・・なっ!?」
いつの間にか体を鎖で縛られ動く事が出来ない状態になっていた。
「無理ですよ。貴方は私が許可するまで泣いて赦しを求める事しか出来ません。」
「その様な真似、死んでもするものか!」
「死んでも…ですか。ふふふ、その程度の覚悟で私に歯向かうなんて。」
彼女はそう言いながら右手を挙げると暗闇の中から禍々しい器具が現れた。
「貴方はさっき、死んでも…と言いましたね。考えが甘い。貴方は少し経ったら殺して下さいと懇願するようになるんですよ。」
その言葉を聞き、私の中に恐怖が生まれた。
「わ、私に何をするつもりだ!!!?」
「今から地獄を体験してもらいます。安心して下さいね。此処ではどの様な事になっても死ぬ事は出来ませんから。」
彼女は私を台に縛り付け、何かを手にしながら薄く笑った。
その笑顔は驚く程美しく、同時に恐ろしい程邪悪だった。
「まずは軽い物から始めますね。そうですね、爪を剥ぎましょう。」
そう言い、彼女は手に持った道具で私の爪を―――
* * * * * * * * * * * *
―ラストサイド―
ふぅ、王様を『狂喜の夢』の夢へと送ったのは疲れましたね。
後の事は『あの世界の私』に任せて散歩に行きましょう。
「レイナさん、四つん這いになって、移動して下さいね。」
「・・・うぅ、はい。」
素直なのも良いんですが、何か物足りませんね。
「おい、変態悪魔!お前は何をやるんだ?」
・・・変態悪魔?
「ディアナさん、私を馬鹿にしてるんですか?」
「馬鹿になんかしてない。ただ真実を言っただけだ。」
・・・良いでしょう。
私も少しばかり怒りましたよ?
「ん?何で急に近付いてくるんだ?おい聞い――――!!!?」
私はディアナさんに近付いき、尻尾を強く握り絞めました。
どうやら弱点だったみたいですね。顔が気持ち良さそうです。
なので優しく撫でてあげたり、少し強めに引っ張ったりしてみました。
「んあぁぁっ…だ、だめ…こん、な……ひゃん!?…あはっ…ん、ぅああああああ!!!!…はぁ…はぁ…あぅ!?まだ待っ…ああぁぁあぁ!!!!」
尻尾を強く握るたびに小さな体を震わせるディアナさん。・・・可愛過ぎです。
ディアナさんもオモチャにしたくなりましたね。
私はディアナさんの首にも首輪を付けて歩き出しました。
ふふふ、楽しい散歩の始まりですよ。
「次回は散歩だな。」
・・・ただ散歩するだけなのに何でこんなバイオレンスな話しになってるんですか!?
「いや、可愛い女の子って虐めたくなるじゃん?」
貴方は絶対ろくな死に方をしませんよ。