城にて・・・
「・・・何でまともな奴がいないんだ?」
作者が人間の屑だからですよ。
前回
お姫様を助けました。
・・・あれから約5時間が経過した。
「・・・この2人は何時になったら起きるんだ?」
もうそろそろ朝だ。
2人にベッドを占領されたため、今日は一睡もしていない。
「・・・飯にするか。」
俺が部屋を出ようとした瞬間、
「「飯か(ご飯か)!!?」」
2人が飛び起きた。
「・・・ん?此処は刹那の部屋か?」
「・・・あれ?ご飯は?」「おい、起きたんならさっさと出てけ。」
「刹那、何で俺はお前の部屋にいるんだ?」
「お前誰だ?それに此処は何処だ?」
・・・頼む、マジで出ていってくれないか。
* * * * * * * * * * * *
「おい、何でお前等まで来るんだよ?」
「そりゃお前さんの飯を食べるためだ。」
「だからお前は誰だ!あとご飯を作ってくれ!」
・・・はぁ、いい加減にしてほしい。
「フラウ、まずは王様に報告しろよ。」
「ならお前も来い。」
「フラウ、コレを助けに行く前に約束をしろと言ったな。」
「ああ、お前さんは何も言わなかったがな。」
「だから今決めた。俺の事は何一つ言うな。俺は何も関わって無い事にしろ。」「・・・分かった、だが俺の朝飯も作っといてくれ。」
「了解。」
さて、フラウの事は解決した。問題は・・・
「グルルルルルルル!!」
コレ呼ばわりしてから足に噛み付いてるお姫様をどうするかだな。
まあ痛くないけど。
「・・・飯でも食わせてやるか。」
* * * * * * * * * * * *
「お子様ランチ出来たぞ。」
「ご飯だーーーー!!!!!」
お姫様は俺が作ったお子様ランチを嬉しそうに見ている。・・・あ、尻尾振ってる。
どうやらこのお姫様は犬の獣人らしい。
「なぁ、コレ食って良いのか!?」
「いただきますって言ってからなら食べても良いよ。」
「いただきます!!」
凄い勢いでお子様ランチが無くなっていく。
まあそれはともかく、小さい子がご飯食べてる時って何でこんなに美味そうなんだ?
「おかわり!!!」
「はいはい、少し待ってくれよ。・・・どうぞ。」
「ありがと!お前変な奴だけど良い奴だな!」
・・・変?
「・・・俺ってそんなに変か?」
「ああ!髪と目が真っ黒だし、男なのに女の格好してるし、なんか似合ってるし、全体的に怪しいぞお前!」
何か物凄くダメージを食らった気がする。
「あ、それはそうとお前誰だ?」
「如月 刹那だ。・・・次変な奴とか言ったらデザート無しな。」
「変じゃないからデザートくれ。」
・・・変わり身早いな。
「・・・はい、プリン。」「なんだこの奇妙な物は?まさかスライムか!?」
おい、スライムと一緒にするなよ。
「だからプリンだよ。俺が作ったデザートの中で一番人気が高い。・・・食わないんなら貰うぞ?コレが最後の一個だし。」
「・・・ダメだ!一度貰った物は全部私の物だ!」
俺からプリンを奪い、即座に全部食べた。
「んぐっ、むぐっ、ん?ふぁまい!」
「・・・全部食べてから話そうなワンコ。」
あ、今一気に飲み込んだよこの子。
「・・・美味かった。」
「そりゃどうも。こっちもあんだけ美味そうに食ってもらえると嬉しいよ。」
「お前家に来ないか?コックとして雇ってやる!」
「気が向いたら雇われてやっても良いよ。」
シンとした。
何故か涙を浮かべながら睨み付けてくるワンコ。
・・・俺、何かしたか?
* * * * * * * * * * * *
―フラウサイド―
「親父!」
「・・・フラウ、少し落ち着きなさい。」
これが落ち着いてられるかよ!
「親父、姫さんを助けて来たぜ!」
「・・・とりあえず医務室に行きなさい。」
「いやマジだって!信じてくれ!」
「ならどうやって助けて来たんだ?」
刹那の事は・・・言えないな。約束しちまったし…
「こう、死ぬ気でレッドアークまで助けに行ったんだよ!」
「説明になって無い・・・だいたい、帝国まで何日掛かると思っている?魔車を使ったとしても最低2日は掛かるのに何故一晩で助けてこれたんだ?」
「そりゃー刹那に手伝ってもらっ・・・あ。」
つい刹那の名前を出しちまった!
「・・・刹那君に何を手伝ってもらったか、説明してくれるか?」
すまん刹那、後の事は頼んだぞ・・・
「勉強嫌い。・・・うぅ」
・・・馬鹿作者が。休みの間にやらないからそうなるんですよ?