夜の出来事、朝の出来事
「ふふふ不負婦夫腐。なんかやり過ぎた。」
確かにやり過ぎですね。
「まあなんとかなるさ!」
刹那が哀れです。
前回
楽しかったですね。
「とりあえず着替えたいんですが私の服は何処ですか?」
「リ、リキュルが持っています。部屋まで案内するので出来れば首に手を掛けるのを止めてくれませんか?」
「ダメですよ♪レイナさんが嘘を付く可能性がある以上、何があっても離しません。」
ふふふ、何故か離した瞬間ナイフを投げられる気がするんですよ。
「首を持つのが嫌なら首輪でも良いですよ。」
「首輪って何ですか?」
「首に付けるアイテムです。それなら力加減を間違えて絞めてしまう事も無いですよ?素手と首輪、どちらが良いですか?」
「首輪でお願いします。」
その言葉を聞いてすぐに、レイナさんの首に首輪を付け、リードを繋ぐ。
「・・・刹那さん、何故か人以下になった気がします。」
「ふふふ、大丈夫ですよ。私が最後まで可愛がってあげますからね。」
いきなりレイナさんが逃げ出しました。凄く速いですね。 100mなら七秒くらいで行けますよ。
まあ、逃げれませんが…
「うなあああぁぁぁああ!!!!!!!!」
ちょうど50mぐらいの所でレイナさんは奇声をあげた
「あ、言い忘れてましたが私から50m以上離れると電流が流れますから気を付けてくださいね。」
レイナさんはよろよろと立ち上がり首輪を取ろうと引っ張った。無駄なのに…
「ふにあああぁぁぁああ!!!!!!!!」
またレイナさんは奇声をあげた。
「ちなみに、無理矢理外すと死にますよ?今までの十倍以上の電流が流れますから。」
「そんな恐ろしい物を付けないでください!」
「私は確認しましたよ?素手と首輪、どちらが良いですか…と。」
「うっ!でも、その、何て言うか、あの…「早く案内してください。私はさっさと寝たいんですから。」…なら外してくれるまで案内しません。どうします?外し『ポチッ』うなあああぁぁぁああ!?!?!?!」
「つまり、私の調教を受けたいと?私の躾は厳しいですよ?なんなら忠犬レベルまで躾ますよ?今夜は私と2人きりで過ごしますか?」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
「さて、確認しますが案内をしてくれますよね?」
「はい、私が案内をします。むしろ案内させてくださいお願いします。」
「なら出発しましょう。案内を頼みますよレイナさん。」
レイナさんは無言で案内をしてくれた。
やっぱり持つべき者はペットですよね♪
* * * * * * * * * * * *
「本当に此処で良いんですね?嘘だったら私の部屋に直行ですよ?」
「はい、絶対に此処です。だからボタンに指を掛けるのを止めてくれませんか?」
レイナさんは涙を流しながら上目遣いに私の顔を見てきます。
そんなに可愛い顔されたら虐めたくなっちゃいますよ?
「失礼ですがリキュルさんのお部屋ですか?」
「・・・こんな夜更けにレディの部屋に来るなんて無粋な方ね。名前を教えてくださらない?」
夜更け?まだ9時ぐらいですが…
まあそれはスルーしましょう。
「まさか忘れてしまったのですか?膝枕どころか耳掃除までしてあげたのに・・・」
「セツナちゃんですか!?今すぐ開けます!待っていてください!」
言葉が終わると同時に扉が開いた。
そこには頬を朱に染め、何かを期待するような視線を送る子供…もといリキュルさんがいました。
「セツナちゃん、もしかして夜這「違いますよ。私の服を貰いに来ただけです。」・・・うぅ」
私の言葉を聞いた瞬間、リキュルさんは目に見えて落ち込んでしまいました。
流石に可哀想ですね。
「えっとリキュルさん、今度また耳掃除してあげますから落ち込まないでください。」
「良いの!?」
雰囲気が明るくなったからまあ良しとしましょう。
「とにかく今日は服をくれませんか?アレが無いと色々困るので…」
「服ならセツナちゃんの部屋に置いといたよ?」
・・・・・・私を騙すなんて、ドMですかレイナさん?
* * * * * * * * * * * *
「ごめんなさい本当に知らなかったんです悪気は無かったんです許してくださいもうこんな失敗は二度としませんだからもうビリビリは勘弁してください。」
悪気が有ったらこの程度じゃ済ませてませんよ。それこそ蝋燭とか出しますよ?
「まあ、今日の事は許してあげます。ですが次に失敗した時は・・・痛みが快感になるまで虐めますよ?」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
「まあそう言う事で帰っていいですよ。」
「あの…首輪を外してくれませんか?」
「嫌です。電流が流れないようにしときますからそのまま帰ってください。」
レイナさんは泣きながら帰って行きました。
ああ、なんて幸せなんでしょう…
「それはそうと、何かがおかしい気がするんですが・・・まあ楽しいから良いでしょう。」
それじゃあ明日のために寝ますかね。
* * * * * * * * * * * *
「・・・すぅ・・・すぅ・・・うん?・・・朝か?」
いつの間にか寝てたみたいだな。・・・あれ?昨日何してたっけ?
「・・・ま、いいか。さっさと着替えよ。」
・・・・・・よし、飯でも食いに行くか。
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ただいま厨房・・・
「〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜♪〜〜よし出来た。」
お、朝にしては良い出来だぜ!
「いただきます。・・・少し作り過ぎたな。」
どうみても1人で食べきれる量じゃない。
レンの分は弁当箱に入れたが、それでもまだ1人分はある。・・・どうしよう?
そんな事を考えているとバカ王子が来た。
・・・アイツ、何してるんだ?
「あ〜、腹減った。でも飯なんて作れねえし…誰か何かくれー。」
アイツ本当に王子か?
なんで王さま達と飯を食べてないんだ?
「おいバカ王子。お前は何をしてるんだ?」
「セツナか?いや〜シンゲンさんと鍛練してたら飯の時間に遅れてちまってな。で、食い物ないか探しに来たんだよ。」
「そうか。なら俺の飯を分けてやろうか?」
「本当か!?頼む分けてく・・・!?」
コッチを見た瞬間、フラウの動きが止まった。
「・・・・あの、セツナさんですよね?」
「何とち狂った事を言ってやがる。どっからどう見ても俺だろうが。まさか酔ってんのか?」
「これはギャグなのか?それとも頭でも打ったのか?」
なんだ?まったく訳が解らん。・・・まあ良いや。
「とりあえず飯は置いとくから好きに食え。俺は学園に行ってくる。」
俺はフラウを放置し学園に向かった。
その後・・・
「は、ははは、はははははははは!これは夢だ!多分鍛練の途中で気絶したんだ。あははははは!!!!」
かなりヤバイ状態異常にかかったみたいだ。
刹那
「俺に何が起きたんだ?」
「大丈夫だ。たんにお前の中で革命が起こっただけだから!」
私だったら嫌ですけどね。