シルディア王国最強の騎士登場
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前回
決闘終了。
俺は膝を抱え、軽く鬱になってる。なぜなら…
「なぜ、なぜ猫が絶滅してしまったんだ。 それどころか動物は全て滅んでいるだなんて…。」
俺にとっては死刑宣告に等しい。 王様に教えられてもまだ信じられない。
「その程度で泣くんじゃねぇよ。泣きたいのはこっちの方だぜ…」
そう言ったのはフラウだ。さっき全部思い出したみたいだ。良かったな。
「動物の愛らしさを知らないフラウ君には分からんよ。この気持ちは…」
「てめえこそ分かるかよ。黒歴史を暴露されまくったヤツの気持ちが…」
……確かに酷かったな。
「済まなかったな。確かに俺は最低な事をした。恨まれるぐらい甘んじて受けよう。」
さっきまであんだけ酷いこと言いまくったからな。恨まれても文句はない… それはそうと、なんか口調おかしくない?
「……別にいい。」
「え?」
「なんだその愉快な顔は?俺は謝られて許さねぇほど、小さいヤツじゃねぇよ。 それと、こっちこそ悪かったな。」
「なんで謝るんですか?」
「お前は俺の魔道具のせいでこんな目にあっちまったからな。謝るのが普通なのに俺は怒鳴りつけた。」
「別にフラウさんが悪いわけじゃない。あれは結界があった。それを解いたのは俺とレンだ。そっちに非はない。」
「なら喧嘩両成敗ってことにしようぜ。それならどっちも納得できるだろ。」
「そうですね。なら、今までのことは水に流しましょう。」
そう言い2人で笑う。
フラウさんは、話せば分かる人だな。
「ゴホン!仲直りは良いが、さっさと城へ戻ってくれないか?そろそろ夕食の時間なんだが…」
その声の方を見ると…
シルディア王が疲れた顔で立っていた。
「親父。コイツにもメシを食わせてやってくれ。俺の道具のせいでここに来ちまったんだ。 メシくらい食べさせても良いだろ?」
マジですか!?
「無論そのつもりだ。今回は済まなかったね、刹那君。夕食だけと言わず、止まっていてくれ。」
う、嬉しすぎて言葉が出ない。
この世界に来てから一回もご飯を食べてない。
考えただけでヨダレが…
「どうした?刹那君。顔がすごい事になってるよ。
…とりあえずヨダレを拭きなさい。」
「は、はい!」
すごい顔ってどんなんだろ。
「とりあえずメシにしようぜ。親父はともかく俺たちは腹減ってんだからよ。」
「そうだな。行こうか刹那君。早くしないとフラウに全て食べられてしまうよ。」
なに!?急がないと…
* * * * * * * * * * * *
「遅かったか…」
追い付けなかった…
全部食われてるよ。キレイさっぱりと…
「フラウ!刹那君の料理まで食べてないだろうな!?」
「大丈夫だよ!シンゲンさんに頼んで取っといてもらった。 シンゲンさん、コイツの分のメシを持ってきてくれ!」
シンゲンさん?日本人か?いや、流石に無いか。
「今持ってくる。そう急かすな。」
キッチンの方から聞こえた声の主は、すぐに料理を持ってきてくれた。
でもその人(?)を見た瞬間、思考がフリーズした。
「ん?どうした小僧?我の顔に何か付いておるのか。」
なんか話しかけてきた。
これは夢だ。だから、落ち着け。深呼吸、深呼吸。
「スー…ハー…スー…ハー…。」
よし、落ち着い…
「何をやっておる小僧?そのような場所におらずに、さっさとここに座らんか。食事が冷めてしまうだろうが。」
落ち着けるかぁぁ!
くそ、夢なら痛くないはずだ。よし…
拳をつくる。そして自分の腹を殴る!
「ぐぼぉぉ!!」
かなり痛い。予想以上に力が入ってたみたいだ。口から血が垂れてる。
「小僧!?いきなり自分を殴るとは…。正気か?」
「いや、それ以前に口から血が出てるし… 刹那、何やってんだよ。死ねつもりか?」
「今すぐ医者を呼べ!寝ていたら叩き起こせ! 刹那君!すぐに医者を呼ぶから安心しなさい。」
そんな馬鹿な事をした結果、俺の意志は堕ちた。
何やってんだよ。俺は。
* * * * * * * * * * * *
「……き……ろ……刹那……」
うん?誰か呼んだか?
「……っと……小僧……」
眠いんだ。寝かせてくれ。
「さっさと起きんか小僧!」
「ぎゃあああああああ!!??」
なんだ!?何が起こった!
「やっとで起きたか。シンゲンさんに感謝するんだな。 いきなり馬鹿な事をしたお前を、此処まで運んでくれたんだぜ。」
「あれ?フラウ。俺、いつ寝たんだ?」
まったく状況が理解できない。なんか扉の近くに変な生き物がいるのは分かる。
「何を言ってんだお前さんは? お前は自分の腹を殴って、気を失ったんだよ。まったくなんでいきなりあんな事をしやがった。」
「なんでだっけ?
……そうだ。なんかすごい奴を見たんだ。で、夢か確認するために殴ったんだ。」
「お前、絶対馬鹿だろ。」
反論できない…
「まさかとは思うが、そのすごい奴は我か?」
え?
「小僧。聞いておるのか?」
やっぱり夢じゃなかったか…はぁ
「…そうですよ。いきなりアンタみたいなのが出てきたら誰だってあれぐらいやるぞ。」
目の前にいるコイツは流石に受け入れがたい。
だってさ、ライオンが二足歩行で歩き、口に煙草をくわえ、左目に眼帯をし、タキシードにピンクのエプロン着てたら夢だと思いたくなるだろ? しかも燃えてる。比喩じゃなく本当に燃えてる。
「まったく、我のどこが変だと言うのだ。」
いや全部だろ? でもフラウも王様も驚かなかったな… 慣れたのか?それともこの世界では普通なのか?
とにかく解析しよう。そうすれば分かるだろ。
名前:シンゲン
種族:獸人
性別:オス
年齢:75歳
身長&体重:206cm.85kg
髪&目:髪は炎でできているため、赤や青と感情によって変わる。瞳孔も同様に色が変わる
特技:狩り
趣味:鍛練、瞑想、子どもと遊ぶ
好きな物:子ども、肉、礼儀正しい者
嫌いな物:不意討ち、魔法、無礼者
能力:魔物化(一時的に魔物の力を引き出す事が可能。ただし使う間は、理性が無くなるため注意が必要。) 、炎神の加護(火炎系の力を吸収し、自身の魔力にすることができる。また、炎を魔力無しで出すことができる。)。2つの能力を持つ者は少ない上に、両方レアスキル。あと1つ能力があるようだが封印しているようだ
容姿:……説明困難。強いて言うなら二足歩行で立ったライオンが背筋を伸ばし、たてがみとかを炎に変えればこんな風に……なるかもしれない
身体能力:バグキャラ一歩手前(ネ〇ま!のラカン並)
IQ:戦場の知識はそこらの軍師より多い
詳細:シルディア王国第一騎士団団長。この王国最強の騎士。世界でも数多く存在する獸人の中でも極めて珍しいライオンの遺伝子を持つ。もともとは流れの傭兵だったが、ある事件の後騎士団に入団。わずか3ヶ月で騎士団団長になった豪傑。
あらゆる武術を使う事ができると噂されている。
戦闘時は武器を持たず、素手で戦う。素手で戦うのは、相手の無力化のため。
本気で戦う場合、戦斧を使う。 一撃で龍に致命傷を与える威力を持つ。
性格は優しいが、同時に厳しい。 子どもに好かれており、城下町に行くと遊んでいる姿を見かける事がある
ほぼ全てにおいて完璧にこなす事ができる。 が、少しばかりずれている。
服装は子どもと遊んだ時のバツゲームのようだ。だが、本人は気にしていない。周りはよく見かけるため気にしない事にしている。
凄く強い事とこの服装が普通じゃないと分かった。
「聞いておるのか?まあいい、それより小僧。腹が減っているのだろう? 今飯を持ってくるから待っておれ。」
あれ?いつ出てったのあの人。さっきまで目の前にいたはずなのに…
「刹那。お前が驚く気持ちはよく分かる。だけどシンゲンさんに常識を求めたら負けだ。」
確かにそうかも…
「つまり我は非常識だと?」
………え?
「そうそう!龍を一人で倒すような人に常識がある…は…ず……」
フラウは固まった顔で後ろを向くと…
「つまりフラウ。これからの鍛練に容赦は要らんのだな。」
般若も逃げ出すような狂暴な顔をしたシンゲンさんが立ってました。
「あ、あああ…」
もはや恐怖で口が動かないみたいだ。
「小僧。ここに飯を置いてくぞ。我はフラウと鍛練をしてくる。用があるなら中庭に来い。」
「待った!マジで待ってくれシンゲンさん! 今日は遅いし明日にしよう。」
確かに外は真っ暗だ。
「なに、夜中によく出歩くお主だ。こんな時間ならまだ大丈夫だ。それに夜に戦う時などいくらでもある。それを教えようかと思ってな。王からもお主の鍛練は我に全て任せると言われている。」
フラウの逃げ道全部塞いだよ。
「そうだ!刹那と話さないといけない事があったんだ!いや〜悪いねシンゲンさん。また、次の機会に教えてくれよ。」
俺をダシに使うのかよ。
「小僧。それは真か?」
めちゃ恐い!冷や汗が止まらないよ。
「本当だ!なあ、そうだよな刹那!(副声音/頼む!合わせてくれ!)」
「どうだっけ?あったような無かったような…(副声音/なんかしてくれるか?)」
取引は大事だよ?
「あった!あったぞ。思い出せ刹那(副/分かった何でしてやるから、助けてくれ!)。」
よし!
「思い出した!確かに約束してました。」
「では何を話すのかな?」
「どうして動物が絶滅したかを聞こうと思って。俺、実はあんまりそうゆう知らなくて…」
「それぐらいなら今教えてやろう。動物が絶滅したのは魔力が発見されたからだ。魔力は人より動物の方が宿しやすい。そのため動物は膨大な魔力をその身に宿した。いや、宿しすぎた。ゆえに多の動物が人の形をとるようになり、我ら獸人に変化したと言われている。なぜ魔力が多すぎると悪いかと言うと魔力とは毒のような物だからだ。免疫ができた現代ならともかく、昔は死には死にはしなかったが魔獸になってしまう。つまり魔獸にならないために人の姿に変えた。この点だけ分かればいい。」
「え?あ、はい。」
「ならフラウを連れて行くぞ。」
「あ…」
ごめん、フラウ。
俺には無理だったよ。骨は拾ってやるからな。
それにしても、絶滅ってそうゆう意味かよ。
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茶羽根様、コウ様、夷 神酒様、本当に有り難うございます!