うんことクリエイティブ
「なあ、キザキ」
「なんだよ」
「俺たちっていったい何のために生きてるんだろうな」
「今日はそういうモードなんだな」
「毎日飯食ってうんこして寝て、何もせずに一日が過ぎていく」
「何もしてないってのは嘘だろ。毎日飯食ってうんこして寝てるんだから」
「俺はもっとクリエイティブなことがしたいんだよ」
「うんこをクリエイティブしてるだろ」
「そういうことじゃなくて! もっとこう、世界に通じるような何かを創りたいんだよ俺は!」
「何を?」
「それは――今から考える」
「じゃあ思いついたら起こしてくれ」
「生殺与奪の権を、他人に握らせるな!」
「どう意味だよそれ」
「一生思いつかないっていう意味」
「お前それ自分で言うのかよ」
「なんかあれだな」
「どれだよ」
「俺はうんこなのかもしれない」
「価値がないっていう意味ではあってるかもな」
「うんこってさ、あーもう無理漏れる漏れるって言う時と、あ、今は大丈夫かもっていうのが繰り返されるじゃん? 俺のこのクリエイティブなことをしたいっていう気持ちもそれと同じなのかなって。うんことクリエイティブは紙一重なのかなって」
「全世界のクリエイティブな人達に謝れ」
「うんこうんこ言ってたらうんこしたくなってきた。クリエイティブで拭いてくるわ」
「一生トイレから出てくるな」




