表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

思ったこと

作者: 呉匡

「自尊欲求だよ、そんなの」

「…?なにそれ?」

 スマホをいじっていた手を止め、きょとんとした顔を私に向ける。

「いわゆる承認欲求だよ」

「それがどうしたの?好評価って嬉しいよ。なのにさ、好評価貰えないとか…正直やだなぁ」

 私はため息をつく。

 友人である篠原は熱く語りだす。

「だってさ、好評価されないと悲しいじゃん!写真撮った意味なくない?絵だって描いた意味なくない?なえる、評価されないと!やる気なくなる、絵とかは描きたくなくなる」


 確かに頑張ったのに評価されないのは悲しい。それはわかる。

 だけど、やる気がなくなるという点に関しては、疑問だ。本当に絵を描くのが好きなら、続けるだろう。写真を撮るのが好きも同様にある。

 評価されないから、やりたくない。それって、おかしい。”評価されたいからやる”というような形だ。もし、そうなのであれば”好きな事”とは言わない。

 SNS系で評価されなくて悲しいのならコンペに応募する。そのような方法をとれ。


 私は何より強く思うのは、”本当に好きなら評価されなくても続ける”。


 なんてことは彼女には言わないでおこう。聞く耳を持たないから。いつもそうだ。私の話には反論して論点をずらす。うんざりだ。

 そんな人といるのは窮屈だ。なら関係を断ち切れって話だが。どうにも断ち切れてないらしい。


「ほら、この写真見てよ!たくさんの好評価!!」

「…すごいね」

「ふふん!」

 少しわからなくなってきたな。

 私は好評価される人たちが羨ましくて、あのような考えが生まれた?だから、好評価される篠原と一緒にいる?私、篠原と友達なんだって言いたいから?そうだとしたら、私って最低。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ