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01 紅姫ヲ呼ビ出ス

執行者を書いてた時に思いついた作品です

執行者共々よろしくお願いします

夜叉童子(やしゃのどうじ)

それは日本……いや、地球全体が異世界ーーエルダーワールドとリンクしてしまった世界に突如として現れた風を操りし鬼

見た目はサムライのようで袖なしの一張羅を着ており上から袖付きの着物を羽織っている

足には下駄

それもただの下駄ではない………

エルダーワールドからもたらさせた魔力…それを妖怪特有の力、妖力と合わせた妖霊力と呼ばれる力に変換したものを纏い彼の思うがままに操ることが出来る代物である

顔は鬼を模したと思われる仮面をつけ翠色の長髪を棚引かせ鍔のない日本刀ーー長ドスのような武器を持っていたという

彼が現れてから日本は変わった

異世界とリンクしたことにより地球そのものが変わり地形も法則も全てが変わった

そのため日本は巨大な島国となり極東国家ヤマトという名になり元地球人、異世界人、妖怪が暮らす国へと変わった

元地球人ーーアース人は魔力を科学の力で解明、軍事利用した

異世界人ーーエルダ人は魔力を用いる術をアース人に授けた

妖怪ーー妖人族と名を改め各地に姿を表した

そんな彼らが住まうのが極東国家ヤマトだ


◇◇


妖人族が現れた時アース人は驚愕、エルダ人は戦慄した

アース人は空想の産物だと思っていたからだ

エルダ人は地球とリンクすることは始めからわかっていた。だから地球を調べた

そのときには確認されなかったからだ

妖人族は隠れ住んでいただけであり人間の目には見えないように人間を観察していた

そこに得体の知れない異世界人が大量に現れたのだからそれを殲滅させようとしたのは当然だったのかも知れない

エルダ人はアース人に助けを求め協力を申し出た

そしてアース人はそれを受け入れた

「魔力を用いる術を授けてくれたから」と

それから長きに渡り妖人族とアース人、エルダ人との戦争が始まった

しかしそれも唐突に終わる

アース人が魔力を解明し作りあげた兵器によって……


魔牛鬼機……それがアース人の科学者達が作り、自身を…そしてエルダ人、妖人族をも絶滅するのではないかと戦慄させた兵器の名だ


魔牛鬼機には誰も勝てない………それもそうだろう

魔牛鬼機は魔力を用いる術をもつエルダ人とそれを兵器に転換する術を用いたアース人が対・妖人族用に開発した兵器なのだから

エルダ人とアース人の手に負えないのであれば妖人族にも成す術はない

だが彼は現れた

4人の同士を連れて………


◇◇◇◇

「…はい、ここまでが創設期から大戦期までの歴史です」

そう教えてくれたのは城に勤めるアース人の歴史学者の先生

「それからどうなったの?」

私はそれから先が気になったので質問する

「それから先はまだわかっていないのです。文献にあまり残っていないので……」

やっぱりかぁ~

お父様の書斎にもその先が乗っている本はなかったし………

「メリッサ様、陛下がお呼びです」

「わかりました」

「それでは私はこの辺で失礼します」

「ありがとうございました!!」

「いえいえ、メリッサ様のお役に立てたのであればこのヤマトに住まう者にとっては幸運です!」

「いえいえ。また教えてください」

「しがない学者の話で宜しければいつでもお願い致します」


「ヤマト皇帝陛下。メリッサ皇女様が参られました」

「ヤマト第二皇女、メリッサ・アカツキ・ヤマト。ただいま参りました」

「うむ、メリッサよ。歴史の勉強はどうだった?」

「楽しく受けました。とても勉強になりました。陛下、ありがとうございます」

「何、気にするな。あとお前を呼んだのはこの者をお前に授けようと思ってな」

ガラガラガラガラ

兵士の人が持ってきたのは大きな檻

その中には私と同じくらいの男の子がいた

でも、手足には魔力や妖力を封じる魔導具がしてあり首には奴隷の首輪……それも強力な物が付けられている

「彼は?」

これ(・・)はアース人とエルダ人とのハーフと妖人族との間に生まれた忌み子として傭兵に売られたらしいが……ちと厄介なものでな。嵐の魔導を宿しておるという。危険だとは思うがお前に託せば良き戦力となるだろう。あと数年立てばお前も学院に入る。その時の護衛として育てれば良い」

「……」

わたしの家…ヤマト皇家は歴史に登場した鬼ーー夜叉童子と協力し魔牛鬼機と戦ったとされるアース人、暁 大和が興した家

その為魔導にかなり精通している

だから知ってる……嵐の魔導が忌み嫌われている事を……


◇◇◇◇

目を覚ますとそこは檻の中だった………

あぁ、俺売られたんだっけ………

ただ風の力が強いだけで嵐の魔導だと認定されて親に売られた……

最初は混乱したさ

でもなんでかな

妙に落ち着いている

だってわかってしまったから……………

あいつら(クズたち)は実の親じゃない…………

血のつながりなんてない

生まれた直後、両親が死んで孤児だった俺を引き取っただけのやつらだ

あいつらになんの打算があったかなんて知らない……興味がない

だが俺にしたこと……忌み子とふれまわったことは忘れない………

絶対許さない


「誰だお前」

随分かすれた声だな……

多分誰かと話すのは久しぶりだからだろうな

「わたし、メリッサ!!メリッサ・アカツキ・ヤマトだよ!!よろしくね」

「……」

ヤマト……ヤマト……あぁ、あいつらが恩を売りたいとかほざいてた家の連中か

「あなた、名前は?」

俺に名前なんてものない

あいつらには名前なんてつけてもらってない

「お前」か「クソガキ」としか呼ばれたことがない

「ねぇ?名前教えて?」

「……名前?そんなものない」

「なんで?」

「つけられてないんだから知らない」

「……じゃあわたしがつけていい?」

「……なぜ?なぜお前がつけたがる」

「うーん、なんとなくかな」

適当なやつだな……

っ!!

これってまさかっ!!

ブゥゥゥゥ!!ブゥゥゥゥ!!

『緊急事態!!緊急事態!!城内に魔牛鬼機が現れました!兵士は直ちに緊急防御体制に入り皇族及び国家委員を避難場所へ誘導してください!繰り返します--』

「そんな!魔牛鬼機は封印されてたんじゃ!!」

「メリッサ……だったか、お前は逃げろ。俺を置いていけば奴はここへきて俺を喰らう。そうすればお前は逃げられるぞ」

「そんな!!ダメよ!!あなたも一緒に」

「ダメだ!!奴は忌み子を喰らう為だけに存在している!!」

「なんで!?なんでそんなことがわかるの!?」

わかるさ……俺の中にあるものがそう語る

『魔牛鬼機は忌み子を嫌い喰らう。かつて---が忌み子だったから』

かつてのあとの部分がわからないが魔牛鬼機はそういうものらしい

そして俺は忌み子に認定された

それなら奴が現れたのは俺を狙ってだろう

あのクズ供に報復できないのは悔しいが死ぬのなら眼の前の少女だけでも逃がして--

ドォォォォ……ォォン!!

『ブルルル!』

そこに現れたのは牛の顔で、湾曲した二本の角を持ち、虎の爪を持つ巨大な足を持っており、手で身の丈以上の斧を二つ持つ全長20メートル以上ある魔導兵器(マジック・ギア)

「逃げろ!!あれが魔牛鬼機だ!!」

「…いや!!あなたを置いていかない!!ヤマトに住んでいるのならヤマトの民!!ヤマトの民を守るのはヤマト皇家の役目!」

そういうと眼の前の少女は腰につけてたホルスターに触れる

するとそのホルスターが光輝き魔導書となった

「【求めるは火の力、我その力に形に変え今放つ】!ファイアーボール!!」

ぼっ!

ダメだ!!火力不足だ!!

「それじゃ倒せない!!」

『力……求めるか?』

!なんだ、この声

『力を…欲するか?』

『ならばよべ、拠り所用いて』

『我が名は---』

「きゃぁぁ!」

「おい!無事か!!無事なら逃げろ!!」

「いや……だ。逃げ……るなら……あなたも…」

「なに言ってんだ!!くそったれ!!こんな鎖なんぞに縛られなきゃなんねーだ!!なんでまた(・・)俺から奪う!!」

『我をよべ』

『ブモォォォ!』

「うるせー!!」

『呼ぶのだ』

『ブモォォォ!』

「あなた……の……鎖…解いてあげる……だから………逃げて」

「なんで……なんで立ち上がる!!なんで立ち向かおうとする!!そのままにげろよ!!」

「【我、求むは解放】ディスペル」

ガラガラ

俺を縛ってた手足の枷が取れる

「ごめんね?……わたしの力だけだと……その魔導具を……とる……だけで……精一杯」

ドォォォォン!!

俺の押さえ込まれていた力で檻が吹き飛んだ

「もういい。しゃべるな………そこで待ってろ……」

「……これ……」

渡されたのは木刀

『さぁ、我をよべ』

あぁ、よんでやるよ……

「【我は呼ぶ そなたの名を 来たれ我が手に 拠り所を用いて】」

『我が名は--』

「【来たれ そなたの名は】」

『「紅姫!!」』

ビュゥゥゥー!!

木刀に風が纏い花びらが舞う

そして現れたのは柄と鍔が漆黒で刀身が純白、うっすらと翠色の光を纏う刀が現れた

「今すぐ叩っ斬る!!」

『ブモォォォ!』

『我が力の使い方………わかるであろう?』

あぁ、わかってる!!

「心技解放!!【咲き散れ】仇桜紅姫!!」

うっすらとした翠色の光が一層強く輝き70㎝程だった刀身が2メートル近く伸びる

「うぉぉぉ!!」

ズバッ!ザシュ!ザッ!

『ブモォォォ!』

魔牛鬼機が手に持つ斧で反撃しようとする

させるか!!

「心技解放!!【咲き誇れ】百花繚乱!!」

刀となっていた翠色の光は散り花びらとなりその花びらは刀身と化す

刀身と化した無数の花びらが紅姫に刀身と共に魔牛鬼機を切り裂く!!

ズバババァァン!!

『ブモォォォ……ォォ』

無数の刀に切られ魔牛鬼機は倒れバラバラになる


「はぁ、はぁ、はぁ~。終わった……」

紅姫は役目を終えたかのように元の木刀に戻った

「おい、生きてるか?」

「………」

「おい!おい!!」

「すぅー」

「……寝てる……だと?」

あの状況でよく寝れたな!!

まぁ……でも……

「生きてて……良かったよ」

俺も休憩するか

なんとなくだが……あとから大変なことになるだろうしな

次回主人公の名前を発表

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