第四十四幕 ナーシャ、考える
どうも、四十四幕です。
先週は勝手に休んでしまい、申し訳ありませんm(__)m
実はパソコンが壊れ、携帯も落としてしまい書けない状態になっていました。
そして、これから新たな生活が始まるため、書けないことが多々あると思いますが、これからもよろしくお願いしますm(__)m
ナーシャはどうやって紅茶を入れようかと悩んでいた。ヒカゲに入れてくるとは言ったものの、自分で入れてしまえば壊滅的な味になってしまうのは目に見えている。悶々と考えていると、ナーシャは手の中にあるハンカチを見た。
初めて出会ったのは、あの森の湖の近く。
あの森はある日を境に変わってしまって、耐えきれなくなったときに見つけた場所。
私があることをして戻ってきたあと、あのヒカゲという不思議な方に出会った。この世界で珍しい白銀の髪に左右違う瞳、右側の頬から手にかけて描かれている刺青、そして今まで感じたことのない不思議な雰囲気を漂わせている方。私は一瞬でその方の雰囲気に飲まれてしまいそうなった。
「おや、このような場所にどなたかいらっしゃるとは・・・。どうされましたか?」
声が震えそうになるのを必死に堪えて、私はあの方に質問した。どうやらある依頼をしているときにこちらに飛ばされてしまったらしい。
しかもこちらがこのサンクギオだと言ってもわからないといった表情をしている。何故なのかはわからないけれど、今のあの国に住む人間族とは違う感じがしたから、とりあえずこの森を出る方法を教え、案内しようとしたら、
「それに今会ったばかりの見ず知らずの男にそういう物言いは余りよくない。ただでさえあなたは綺麗なのに誤解されてしまうぞ」
と言われたことに、何故か嬉しかったと同時に驚いてしまった。
そしてこの森を出るには家を通らなければならないと説明すると、その方は何も文句を言わず、さらに責任は自分にあると話す。
私はそのことを聞いた後の彼の表情に呆然とした。
彼が私を安心させようと笑ったからだ。
今まで、例え同じ種族の男性に笑いかけられようとあまり気にしなかったのに、彼に笑いかられただけ。たったそれだけなのに背中にゾクリ何かが走った。
その後慌てて目を背けたけど、その感覚は取れなかった。
そして父に叩かれ、いつもの説教が始まった。しかしそんな父に怖気ずくことなく、話す彼に心から尊敬できた。
叩かれた場所を心配して、ここにとどまってくれることに心が踊ってしまった。
自分が余り好きではない家のことを話しても真剣に聞いてくれた。
そのことだけで私はただただ嬉しかった。
「ヒカゲ・アカツキ・・・か」
「そのものは一体誰なのだ?」
突然話しかけられ、振り向くとそこにはこの家の長女であり、私の姉でもあるナンシェ・アストゥークが立っていた。
「ね、姉様・・・」
「いつもいつも私に迷惑ばかりかけている貴女が気にかける方は、一体どのような方なんでしょうね」
「どうして・・・」
ナンシェはツカツカと入り、紅茶をテキパキと入れていき、トレーにのせていく。
「貴女が入れることができない紅茶を入れようと悩んでいるほどの方。私も興味がわいたわ」
「え?」
ナンシェはトレーを持ち、扉へ向かう。
「その方のところに案内をお願い」
「しかし、」
「何か問題でも?」
ナンシェはナーシャを睨みつける。そのことにナーシャは口をつぐみ、首を振った。
「何もありません」
そう言ってナーシャはナンシェをヒカゲの元に案内した。
男の子について書けなかった(>人<;)
次は書きます。そしてヒカゲを出します!