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第二十七幕 動き出した歯車 〜人間国・グロールア〜

二十七幕だぜー( ´ ▽ ` )ノ


人間国のお話。

人間国・グロールア国では、マサシたちを旅へ出す準備をしていた。とは言ってもマサシたちの名をギルドに登録するために、中央国に行くだけだが。それでもマサシたちのLevelも少しずつ上がり、新たな武器や防具、服などを手に入れてこの世界で普通に生活出来るまでに馴染んできた。


グロールア国を出る前日の夜、パルノとクスィパスがマサシたちの部屋に訪れた。

「みなさん準備は大丈夫ですか?」

「はい、あなたたちには感謝しても仕切れないほど迷惑をかけてしまいました」

「いいえ、私たちこそ突然お呼びしてこの様なことを頼んでしまい申し訳ございません」

「だがお前たちこそが我ら人間族ヒュームの希望。この世界にきて、十分な力をつけた。そこでまずは中央国・ケントルメにいき、ギルドに登録し、確固たるこの世界で名を上げなければならない」

「ギルドに登録すると名があがるんですか?」

「正しくはギルドに入り、多くの依頼をこなし、ランクを上げて行くことによって名が世界に広がります。そうすることによって、あなた方勇者のことが広がれば、今我々人間族ヒュームに大きな望みができます」

「お前たちのレベルであればランクBだと思うが、すぐにランクA上がることができる」

「本当ですか?」

「えぇ、もちろんです」

「明日は早いですから、今日はもうお休みになってください」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

そういって、部屋を出ようとした二人だがドアを開ける前に振り返る。

「どうしました?」

「あの、三つだけ言わなければならないことがありました。一つ目は中央国に言っても周りの言葉を気にしないで下さい。ただでさえ、人間族ヒュームはあまりよく思われていません。もう、私たちが“異世界召喚”を使っていると気づいている者たちもいます。だから勇者を引き込もうとする者たちがたくさんいます。だから気をつけてください」

「わかりました」

「それとどうやら月の髪を持つ者はまだ見つからないらしい。もしかしたらもう国境を超えているのかもしれない。だから見つけ次第私たちに伝えてくれ」

「分かったわ。見つけたらすぐに伝えるわ」

「あと一つ、言いにくいことなのですが」

「何でしょう?」

「あの、あなた方とおいでくださった方なのですが、あの谷は魔法でも降りることが難しい谷。なので、ご遺体が見つかりませんでした」

一緒に来た方・ヒカゲの話になると、四人の空気が変わった。

「ありがとうございます。しかし気にしないでください」

「あいつは私たちを裏切った唯の裏切り者。だから必要ないわ」

「そうですよ。それにこの国は僕たちに優しく、親切にしてくれていたのにどうして殺そうなんて思ったのか」

「なんか、こわいね」

「気分を害してしまってすまない。話はそれだけだ」

「では、おやすみなさい」

二人は部屋を後にした。





部屋を出た二人の王子と王女は口元を抑えて笑っていた。

「どうやら上手くいったようですわ。お兄様」

「こんなに簡単にいくとは思っていなかった」

「はい。あの魔法は成功しましたが、思わぬ来訪者がいたので驚きました。しかしその方ももうこの世にいない」

「勇者もバカなことを。あの者のことを信じていれば真実が分かり、利用されなかったものの」

「それにしても何故月の髪を持つ者が捕まらなかったのかしら?」

「ただの憶測に過ぎないが、そのものは何らかの魔法などを使い門番の目をかい潜ったのだろう」

「まぁ、そのような魔法を持つものならばやはり捕まえなければ。幸いまだその方は名がまだ知れていません。ならまだチャンスはあります。我々人間族ヒュームが他の国を支配するためならばどんなことでもいたしましょう」

「そうだな、我々はまだ影に身を潜めていよう。奴らはまだ油断している。ならばその機会を使わないほど我らは甘くない」

「「私たちがこの世界を血と恐怖で染め上げ、支配者になるためにどんな手段も選ばない」」



そう言った二人は目に闇と狂気を写し、笑っていた。

次こそはヒカゲたちを・・・

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