第二十四幕 動き出した歯車 〜天界・サンクギオ〜
なんとか二十四幕目です…>_<…
今回は天界の方を書かせていただきました
ここは天界・サンクギオであり、その中心に周りの建物とは違ってひときわ大きな神殿が雲の上に建てられていた。
その奥にある扉を開けると丸テーブルに七人の聖天使が座っていた。
一人目は白いの左の上の方で結んだ髪、同じ色の瞳、羽根、額に白い一本角と耳が白い毛で覆われて垂れており、ドレスのような上と下が繋がっていてズボンの下の方にはヒラヒラとヒダがが付いている服を来た《希望》を司る女性ーー
二人目は薄い水色のショートヘア、同じ色の瞳、羽根、騎士よりかは軽そうな甲冑を着ている《節制》を司る女性ーー
三人目は灰色の後ろで三つ編みでまとめている髪、同じ色の瞳、羽根、ダボっとした魔法使いのような服を着た《知識》を司るおばあちゃんーー
四人目は淡い桃色のウェーブに白いカチューシャをしている髪、同じ色の瞳、羽根、白いフリフリのレースとリボンが付いているフワフワのワンピースに兎の大きなヌイグルミを持っている《愛》を司る少女ーー
五人目は黄緑色の短い髪を後ろでさらに一つにまとめ、同じ色の瞳、羽根、ツナギを着た《勇気》を司る男性ーー
六人目は薄い紫の短髪にメガネをした、同じ色の瞳、羽根、袴のような服を来た《慎重》を司る青年ーー
七人目は薄い紫の髪を三つ編みを二つに分けて、同じ色の瞳、羽根、紫と白のゴスロリの服を着た《忠実》を司る女性ーー
七人が集まるのを見ると《節制》が立ち上がる。
「今回は人間国より感じられました巨大な魔力について報告いたします」
《知識》は手元の資料を読み上げる。
「どうやら人間国ではあの禁忌の魔法“異世界召喚”が使われたようです」
「“異世界召喚”?」
《愛》は目をこすりながら《節制》に話しかける。すると《知識》が説明し始めた。
「今は無き、禁断の扉じゃよ。あの魔法はその時によって違うのじゃが、生命を犠牲にしなければならんのじゃ。今もその魔法を使うとは人間族も愚かなことじゃ」
《知識》は肩を落とし、ため息をついた。《節制》は話を続けた。
「その魔法が成功し、勇者と言われる者たちが現れ、力を付けて行っているようです」
すると《希望》が声をあげた。
「しかし、おかしいわ」
「何がおかしいのかい?」
《希望》の言葉に《勇気》は疑問を投げかけた。
「私は人間国から休戦を申し込まれたけれど、あの国の国王は私から見ても甘かったわ。その国王が生命をかけられるかしら?」
《節制》は暫く考え、白い階段の上にいる人物に声をかけた。
「どういたしましょう?最高神よ」
しばらく沈黙が続き、威厳ある声が部屋に響いた。
「暫く見届けましょう。《慎重》、《忠実》よ、より多くの情報を集めてください」
二人は眉間にシワを寄せたが、すぐに元の表情に戻した。
「「わかりました」」
「では解散とする」
《慎重》と《忠実》は部屋を出た後にらみ合っていた。
「言っておくけど、あたいの邪魔だけはしないでよね」
「それはこちらのセリフです。その悪趣味な格好もどうにかしてください」
「なんですって」
「こらやめなさい」
見かねた《希望》は二人の喧嘩を止める。実はこの二人、兄妹ながら生まれた時から仲が非常に悪い。
「「だって!」」
「ほら、早くあの方の命を片づけてきなさい」
二人はしぶしぶ喧嘩を止めてこの場を去った。《希望》がため息をつくと、《知識》が近づいてきた。
「あなたも妹さんとまだ仲直り出来ていないのかい?」
《希望》は顔を少し歪める。
「あの愚妹の話はしないでください。あれは一族の恥でしかありませんので」
そう言って《希望》も立ち去った。
あとに残された《知識》は悲しそうに目を閉じた。
「やれやれ、家族なのにどうして仲良く出来ないのかのう?まぁ、わしも言えたことではないがのう」
そう言って《知識》もその場を後にした。
今は名称ですが、そのうち名前を出したいです