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第十七幕 新たな出会いと怒り

十七幕目、です∑(゜Д゜)


今回は新たな旅の前にヒカゲが静かに怒ります。

階段を走っていくと光が見えた。



「ここが、外か」

そこはあの突き落とされた場所とは反対の森の崖だった。久しぶりの太陽の光にヒカゲは目を細める。今の今まで妖精たちがいる狭間と薄暗い遺跡にいたため、世界が明るく感じた。

「フィロス」

ヒカゲは横にいるフィロスを見た。

「何だ?」

「俺は、初めて暖かさをしり、初めて遺跡に入り、初めて冒険して戦って、全て初めてのことばかりだった。大変だったけど、世界がこんなに綺麗と感じられたことが嬉しくて仕方ない」

ヒカゲは右手を差し出す。

「だから改めてこれからもよろしく、フィロス」

フィロスはニヤリと笑い、右手を握った。

「あぁよろしく頼むぜ、ヒカゲ」

二人が握手するのを太陽は優しく照らしていた。








「それでこれからどうする?」

地上に、しかもあの国の外へ出られたはいいが、ここはまだあの国の国境内。しかも右も左もわからないからどこに進めばいいか分からず。

「仕方ねぇ、ちょっと待ってろ」

フィロスはそう言い、少し離れて上のほうにドンドン上がって行った。

フィロスが空から見渡すとここから見て北の方に道があり、さらにそこから先に白い壁がまるでこの国を囲っているかのように立っていた。

「あっちが国境だな」

ふとフィロスが後ろを向くと、遠くのほうにグロールア国の城がそびえ立っていた。フィロスはその国を射殺さんばかりに睨みつけ、小さく呟いた。

「今はまだその時じゃねぇから何もしねぇが覚悟しておけよ、グロールア国と勇者たちよ。いつかまたここに来た時、てめぇらを後悔させてやる。特に勇者たちは絶望のドン底に突き落としてやるからな」

フィロスはヒカゲの方へ戻ろうとしたとき、何やら騒がしく、そして空気が震えた。






フィロスが離れて上に上がっている間、ヒカゲはさっき見つけた杖を見ていた。

「この杖はどの様に使うか。至近距離だったら殴ったり蹴ったりした方が速いが、手加減をするならこいつを振り回したり、遠距離や防御のとき使えるな。しかし、この杖はあってもいいが持ち運びには不便だ。さてどうするか」

そんなことを考えていると後ろからガサリと茂みがゆれ、振り返る前に何かが凄い速さでヒカゲの背中に引っ付いた。

「・・・なんだ?」

背中に凄い振動を与えている何かを取ろうとするが、しっかりと引っ付いているため取れず、何かわからない間は無理矢理取ることすらできず困っていると、ガサガサと森から顔を隠している人たちが数人出てきた。

「そいつを寄越せ」

「そいつ?」

男たちが指をさしたのはヒカゲの後ろに引っ付いてる何か。

「そいつ売れば金になるんだ」

「本来なら親子共々売るつもりだったが、親のほうが予想以上に抵抗しやがったからな。だからそいつが逃げちゃあ困るんだよ」

彼らはナイフなどを構える。

「あんたに恨みはないが、こいつを知られたからには生かして置けねぇ」

そう言って彼らは襲いかかろうとした。だが、


ヒュイン ガキンッ


彼らは動けなかった。なぜならヒカゲが〈銀月鎖ルアリユ〉を使い、鎖で蜘蛛の糸のように彼らを拘束したからである。

「な、なんだこれは⁈」

「う、動けねぇ‼︎」

その時、フィロスが降りてきた。

「ヒカゲ!」

しかしヒカゲは振り返らず、前を向いていた。フィロスは余りの重圧に心が震えた。

「フィロス」

唐突にヒカゲが話しかけた。

「後ろの奴を連れて離れてろ」

「、こいつをか?」

「あぁ、頼んだ」

フィロスはそれ以上何も言わず、後ろの子を優しく掴む。

「ヒカゲ」

「どうした?」

「あっちで待ってるからな」

フィロスはそう言って離れていった。






彼らは目の前にいる人物を見た。彼は静かにそこに立ち、彼らを見据えていた。

彼らはヒカゲの目を見て震えた。

何をした訳ではない。

ただ、そこにいるだけでまるでここにいるのが自分だけで見えない何かに刃物を喉に突きつけられている錯覚に陥った。

そうそれはまさに絶対的な支配者の前にいるようだった。


「殺したのか?」

ヒカゲが彼らに問いかける。

「この後ろにいる子の親を殺したのかと聞いている」

彼らはその重圧から逃れるように叫んだ。

「そうだ!殺した!」

「あいつらが抵抗したのがいけねぇんだ!」

「だから殺した!」


「そうか」


一言だけ呟き、ヒカゲは持ち手を引っ張る。彼らを拘束する鎖がキリキリと締まり始めた。

「や、止めろ!」

しかし、ヒカゲはさらに強く引っ張り、彼らの体がメキメキと悲鳴をあげる。


「知ってるか?」

ヒカゲの目が彼らを捕らえる。

「悪い行いをすれば、それが自分に帰ってくることを」

どんどん鎖がしまり、呼吸すら困難になっていた。





彼らは苦しみながら目を閉じるまえに見たのは銀の髪、そして紅き片目と目に埋まっていた空色の石だった。



あれ?後ろの方の正体が書けなかった∑(゜Д゜)


ちょっとヒカゲの力の片鱗を見せたかった。


この人間たちがどうなったか、次の幕で書きたい。


次の幕をを書いたら幕間2を書けたらいいな

(´ ▽ ` )ノ

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