あのステキなお姉さんが僕の彼女にならないかな?
【僕の好きな人。】
彼女は僕の8個上の兄の女友達で、僕もたまに一緒に遊びに
連れて行ってもらっていた。
当時! 彼女は僕を見ると? ”直くん、凄く可愛い~私の弟にならない?”
僕は彼女にそう言われると、顔が直ぐに真っ赤になって照れてしまう。
それを見て彼女は、僕を引き寄せギョッと胸に僕の顔を押し当てるように
抱きしめるんだ!
彼女の柔らかいところが僕を包み込んで、僕はずっとこんな時間が
続けばいいのなって思っていると、、、?
僕の兄が、”俺の弟はお前にはやらないよ” って俺を彼女から引き剝がす。
・・・今思うと? ”彼女は俺の初恋の人だったんだろう。”
その想いは、日に日に強くなっていく。
でも? 彼女は”僕を可愛い弟のようにしか見ていなかったらしく!”
何度も彼氏を作り、僕の前でも彼女は当時の彼氏とイチャイチャしていた。
正直、彼女が他の男と付き合っているところを見るだけで嫉妬でどうにか
なりそうになるのが自分でもよく分かっていた。
好きな女の子が他の男とイチャイチャしている姿を近くで見ていたら?
誰でも腹が立つよ!
”僕もそうだったんだ!”
彼女から見る僕は幼い男の子としか見えていないらしく、僕はこの気持ち
をどうしたらいいのか分からずにいると?
”兄が僕の気持ちに気づいてくれて、”僕にこう言ってくれたんだ!
『”直哉? お前、あずさの事いつから好きだったんだ?”』
『えぇ!?』
『見てたら分かるよ、アイツ! 可愛いしな~』
『兄ちゃんはいつから分かったの? 僕があずささんを好きだった事!』
『”まあ~これでもお前の兄貴だし、そんなの分かるよ。”』
『・・・ぼ、僕さ、どうしたらいいのかもう分からないんだ、』
『”自分の気持ちをあずさに伝えたらどうだ?”』
『えぇ!?』
『別にフラれてもいいじゃないか、言わないよりましだ! ずっと悩んで
たって答えは出ないぞ! それなら直接、あずさに自分の気持ちを伝えた
方がきっと気持ちも楽になると俺は思うな。』
『・・・そ、そうだね! 兄ちゃんありがとう!』
『“当たって砕けて来いー!”』
『うん!』
・・・なんか? 兄と話せて良かった。
少し心が楽になったと言うか? 答えがはっきり分かったような気がする!
僕は自分の想いを彼女に伝えるために、彼女を呼び出し彼女に告白する
事に決めたんだ!
『・・・ご、ごめんね、あずささん! 急に呼び出したりなんかして。』
『いいのよ、直くんの為ならいつでも私を呼んで!』
『あのさ? あずささん!』
『うーん? どうしたの?』
『“僕、ずっとあずささんの事が好きだったんだ。”』
『えぇ!?』
『“今、あずささんに彼氏が居る事も分かってるけど? それでも言わせて
ほしい! 僕はあずささんの事が好きだ!”』
『・・・な、直くん、』
『ごめんね、せっかく呼び出したのに、たいした事じゃなくて、』
『たいした事よ! 私に告白してくれたじゃない!』
『・・・あ、あずささん、』
『”直くんがもう少し大人になったら? 私も直くんの事ちゃんと考えようと
思うわ! でも今は、もっとカッコいい大人になってね!”』
『うん! 僕カッコいい大人になるよ!』
*
・・・ココから5年後!
僕は彼女に、もう一度! 告白してこの時はじめて僕と付き合って
もらったんだ!
彼女は? もう30歳、僕は22歳で付き合って直ぐに結婚した。
僕が最初に彼女に告白した日から、彼女は僕が大人の男性になるのを
待っててくれていたと結婚後、彼女に聞いた。
何度か? 他の男性とも付き合ってはいたらしいんだけど?
”上手くいかなかったらしい。”
僕にとっては? ずっと好きだった女性と付き合って、
結婚までできた事が何よりも嬉しかった。
”僕の初恋の人。”
その女性と今僕は一緒になる!
ずっと想い続けてきて良かったよ。
願えば、願いは叶うんだって分かったからだ!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。