変身
「やべーっ」
「マジ 可愛いっ」
俺の彼氏さんは 元々すげえ可愛いのに、、、
町内会のお祭り
イベントの変身コーナー
俺の聡太さんに プロのメークアップアーティストが手を加える
土台が良いのでメークする方もノリノリで盛り上がってる
ラメの入ってるアイメークに 花びらみたいなチーク グロスが唇の中央で紅く艶めく
長めの髪はキレイにカールされて きらきらのピンが額に留められた
「きゃー 可愛い」
悲鳴のような声があがる
周りがざわつきだした
ゾックとする程の可愛いさを男性という背徳感が尚更際立たせる
脚も細いしミニスカートも全然変じゃない
聡太さんも調子に乗って ウインクしたり投げキッスをしたり
その度にみんなが騒ぐ
「ダメだーっ」
誰にも見せたくない
俺だけの聡太さんだ
みんながスマホで撮ってる中 俺はフード付きのコートを着せて 隠しながら家へ急ぐ
やっと着いた
二人の息はあがってる
「駄目だろーっ 南聡太」
「あんたの可愛いさは俺だけのものなんだから」
「ごめん 圭一 おもしろそうだっから、、つい、、」
女の子の聡太さんが目を伏せて答えた
華奢な体は女の子になっても何の違和感も無かった
俺の頬を包んでくれる大きめな手も 長い袖に隠れてキレイな指先が見えるだけ
「マジ 女の子?」
「すげえ 可愛いっ」
「聡太さん ごめん、、俺のヤキモチだった」
気持ちが収まってきたら お腹が空いてるのに気づいた
お祭りで買ってきた焼きそばと焼き鳥がある
テーブルに並べて冷蔵庫からビールを出した
いつもみたいに向かい合って座った
「圭一 旨そうだな、、乾杯しようぜ」
女の子の聡太さんが男の声と言葉で話す
なんか可笑しくて笑ってしまう
「圭一 バカにしてるのか」
下からにらみ付けてきた
その目はラメが光って可愛いさばかりが 悪目立ちする
「もうっ 無理だ」
「我慢できない」
俺は聡太さんを椅子から引き釣り下ろした
馬乗りになってじいっと顔を見る
俺の理性は狂わされた
倒錯的な異常な感覚に襲われてくる
いつもよりドキドキしながらシャツのボタンを外す
グロスがのせられた唇は艶めかしくて 思いっきり熱いキスを押し付けてしまう
俺の異変に気づいた聡太さんが 焦って抵抗してきた
「悪いのはあんただろう」
「可愛い過ぎるからだろう」
って言うか、、あんたの可愛いさはある意味 犯罪だろう
あんたを困らせたくて ワザとする不条理な意地悪にも 甘えた仕草で受け入れてくれる
「ホントーにっ どうして そんなにっ、、」
勝手な理屈が 俺を強気にさせる
「圭一、やめろーっ」
「ごめん、聡太さん、少しだけ 黙っててもらえる?」
「俺 女の子の聡太さん 犯したいから」
「はぁーっ それって、、」
俺は何も言わずに スカートの下に手を入れた
乱暴に下着を外す
聡太さんの表情か一気に変わった
覚悟したように 切ない目をして俺を見つめてくる
その目を見たら 俺はますます燃えてくる
そして ますます、、、
激しい行為が終わって聡太さんは動けないままでいた
俺が愛し過ぎたせいでメークした目がパンダみたいになっている
思わず笑っちゃったが その顔も愛しい
瞑ったままの瞼にキスをする
可愛い目をパッチっと開いてくれた
「いやんっ、もうっ、許して、、」
女の子みたいに呟いた
潤んだ目を俺に向ける
「ごめん、もう少しだけ、」
俺だけが知っている その人の弱いところを
もう一度 優しく
もっと 優しく
愛し始める