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夜を狩るもの 終末のディストピアⅡ meaning hidden   作者: 主道 学


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悪魔の儀王国 エピソード1

 赤黒い雹が激しく降りだす中、モートは北へ、クリフタウンへ向かってかなりのスピードで走行中の自動車を追った。こちらも猛スピードで走っていた。ゴシック様式の建造物や図書館などを通り過ぎ、十字路を右へ数十ブロック行った先で、クリフタウンにあるホワイトグレートが見えてきた。 


 雪が雹で覆われ赤黒くなった道路には、幾つもの腐った人体がところどころに散乱していた。


 そのモートの前に、亡霊が同じ自動車を追っていた。


 猛スピードで走る自動車は、十字路を右折した。前方に壊れた障害物が現れたため激しいクラクションと共に、自動車は急停止した。すると、助手席の窓が突然開いた。


 中から、トンプソンマシンガンを構えた黒い魂の男がモートに向かって撃ってきた。


 トンプソンマシンガンの弾丸は、停車した自動車を呑み込むかのように、突風のごとき速さで浮遊する亡霊にも当たった。弾丸を浴びた亡霊は生えている腕や足、顔がほんの一部だけバラバラと地面に落下していく。


 亡霊に当たらなかった弾丸は、モートの身体を次々と通り抜けていく。しかしモートは反撃せずに自動車の中では、すでにマリンシス・ラオデキアが殺害されているのではないかと考えていた。


 だが、目を凝らすと赤い魂を持つ人物が未だ自動車の中にはいた。


 モートは更に走るスピードを上げた。


 全速力で自動車に向かうと、銀の大鎌でバラバラの肉体が生えた亡霊の中央に円を描くように狩った。亡霊共々肉体の部分が崩れ落ちていく。と、モートはもっと速く走り、銀の大鎌で自動車のボンネットごと運転席と助手席を分断した。助手席と運転席が、離れ離れになった自動車の中は、そのまま静かになった。次にモートは自動車の中から、見事、マリンシス・ラオデキアの肉体を救いだした。


 だが、マリンシス・ラオデキアは、すでに事切れていた。


 死因は首に刺されたナイフだった。


***



コリントの信徒への手紙一 新共同訳


最後のラッパが鳴るとともに、たちまち、一瞬のうちにです。 ラッパが鳴ると、死者は復活して朽ちない者とされ、わたしたちは変えられます。 この朽ちるべきものが朽ちないものを着、この死ぬべきものが死なないものを必ず着ることになります。


―――


 その時。空から、目には見えないが、幾つもの大きな音のラッパが順々と高らかに鳴っていった。


 赤黒い雹が止んだ。


 しばらくすると、凄まじい勢いで、雲が散っていき、空はどんよりとした暗黒が全てを支配した。まるで、空が真っ黒な覆面をしたかのようだった。そして、再び大空を刃物で傷つけたかのような真っ赤な雨が激しく降りだす。


 ドンッ!! という地からの見えない衝撃と共に、悪霊、死霊、怨霊などの地獄の悪霊たちがここホワイトシティにあっという間に溢れ返った。

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