死んだキミを今まで通り僕は愛していく。
僕の愛する女性は素敵な女性だったんだ。
どんな時も、笑顔で僕を支えてくれるそんな女性だったんだよ。
誰にでも、優しくて親切で親身になって相談も聞いてくれるような。
___それに?
僕より年下なのに、、、頼れるお姉さんみたいな女性でね。
___僕と彼女との出会いは、、、?
たまたま、僕がよく行く昔懐かしい喫茶店で知り合ったんだ。
僕は、そこのマスターとは昔からの付き合でね!
そこに、ちょくちょく来るようになったのが彼女だったんだよ。
___僕たちは、少し歳は離れているけど、、、?
何でも包み隠さず何でも言える“兄妹みたいな関係”だったんだ。
あんまり、彼女と一緒にいても歳の差を感じたことはないんだよ!
・・・きっと、彼女が僕より精神年齢が高かったのだろうな。
___今、思えば? 僕を上手く転がしてくれていたのかもしれない。
▼
___彼女と付き合って2年目の秋。
紅葉が綺麗な11月に、彼女が交通事故に遭ってそのまま亡くなってしまった。
車があまり通らない横断歩道で、信号無視をしてきた乗用車に彼女が轢かれて。
救急車に運ばれたけど、、、既に救急車の中では彼女の心臓は止まっていて。
病院に着いて、医師が心臓マッサージやいろいろ手を尽くしてくれたらしいが
願いは届かず、彼女は帰らぬ人になってしまったんだ...。
___僕と彼女は、約束していたんだ!
【___二人で、紅葉を見に行こうね!】って。
・・・それも叶わなくなってしまった。
*
そんな時、僕の目の前でぼんやり死んだ彼女が見える事が分かったんだ!
『___えぇ!? 澄香? 生きてるのか?』
___彼女は、僕を見て微笑んでいるだけ。
何か言う事もないし! 何かする訳でもなく!
___僕を少し離れた所から見て、微笑んでいるだけなんだ。
僕は、彼女が見える事によって分かった事があったんだよ。
【___僕の方が、何百倍も何千倍も彼女を心から愛していたんだと。】
___何も話さなくてもいい、何もしなくてもいいから。
ただ、僕の傍にいてほしいと想っていた事も、、、。
▽
___僕は、死んだ彼女が見える事を親しい人や家族にだけコッソリと
話をしたのだけど? 誰も信じてもらえなかったんだ。
・・・それどころか? 僕が彼女を失って頭がおかしくなったんじゃな
いかと思っている人もいるぐらいなんだよ。
・・・それでもね?
僕と彼女を引き合わせてくれたあの喫茶店のマスターだけは?
僕の言う事を信じてくれたんだ!
*
___彼女が亡くなって、2年が経とうとしているけど...。
僕が彼女に対して想う気持ちは何一つ変わっていないんだ!
僕の友達からは、新しい彼女が出来たら? また僕が元気になると
思ったらしく! 何度か? 僕に女の子を紹介してくれたのだけど...。
僕は、彼女しか愛せないと僕自身が知っているから!
僕は、他の女性に、靡く事は一切ない!!!
・・・それでも、友達の気持ちは嬉しいからみんなで仲良くする事を
心掛けていたかな。
___今でもね?
変わらず、彼女の姿をぼんやりとだけど見る事が出来るんだ。
___僕はそれだけで幸せだし!
他に何か欲しいモノなんて何もないんだよ。
___一つだけ! 叶えてくれるなら、、、?
彼女を生き返らせてほしいかな! そしたら、また僕は彼女と一緒に
二人で生きて行きたいと想っているからだよ。
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