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異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第三章

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昼休憩

第四武舞台は残り五組。最後はこの五組でバトルロイヤルをするようだ。最後まで残った二組が決勝トーナメントへ進出するってわけか。


ただでさえ狭い武舞台に五組も登っていてはかなり鬱陶しい。特大ホーミング風球で片っ端から落としてやった。ダミアンはがっちりと氷壁に閉じ込めている。安全第一だよな。寒くたって知るかってんだ。




さあ、危なげなく決勝進出だ。その前に昼休みだな。マーリンとリリスが弁当を作ってくれているはずだ。


「さーて、腹減ったなぁ。マーリン達ぁどこにいんだ?」


私は指示してないが、マーリンのことだからダミアンの分まで用意してあるんだろうな。よくできたメイドだわ。


「たぶん控え室だろうな。」


決勝に残った者は控え室が使えるもんな。アレクも来るはずだ。




お、いたいた。


「旦那様、お待ちしておりましたよ。決勝進出おめでとうございます。」

「おめでとうございます旦那様。」

「さすがボスだねぇ。楽勝もいいところじゃないかぁ。」

「ピュイピュイ」


「ラグナぁ、寒ぃーんだよ。暖めてくれよぉー」


「ダミアンは動いてないもんねぇ。来なぁ、アタシの胸で暖めてやるよぉ。」


三十過ぎの女と三十前の野郎のイチャイチャが始まった。飯抜きにするぞ。


「カース様ぁ! お弁当をお持ちしましたぁ!」


「おおリゼット。来てくれたのか。わざわざすまんな。」


「ダミアン様との婚約発表もありますからね。でもご安心ください! 私の心はカース様のものですから!」


「それはさて置き。その護衛、まだクビにしてないのか?」


リゼットが大事な時に酒飲んで寝てた護衛のジャンヌだ。


「会長は私がお守りする!」


「なんだかんだ言って同じ女同士ですからね。ジャンヌでないと都合が悪いこともあるんです。ですから仕方なくクビにはしてません。」


「そ、そんな会長……」


「ははっ、せいぜいしっかり護衛するんだな。」


私も人のことは言えないが、リゼットも甘いよなぁ。


「カース、見れなかったけど危なげなく勝ったんでしょ?」


「アレクこそ。決勝に出るよね?」


やっとアレクが来た。私もイチャイチャしよう。弁当あーん。


「も、もう……もちろん出るわよ。ねぇアイリーン?」


「ああ。当然だ。すまないなカース君、私もいただくぞ。」


「どうぞどうぞ。うちのマーリンは料理上手だからね。」


「カース様! これも食べてください! はいあーん!」


「苦っ! これ何だよ!?」


「コカトリスの軟骨揚げ焦がし脂風味です!」


「焦がし過ぎだ!」


私が軟骨好きだってことはリサーチしたのだろうが、焦がし過ぎて七割ぐらい炭になっている。料理下手か。


「はいカース。あーん。」


「あーん。うまい! やっぱりアレクは最高だよ。」


「これマーリンの料理よ……」


「何言ってんだよ。それをアレクが食べさせてくれたから美味しいんだよ!」


「うわーんカース様のバカバカバカぁー!」


あら、リゼットがどこかへ行ってしまった。ほらほら護衛も付いて行けよ。そこで弁当食ってないで。マジでポンコツだな。


「カ、カース君あ、あーん……」


「いやいやアイリーンちゃんまで真似しなくていいからね!」


「旦那様あーん……」


「お、おおリリス……うん、うまいぞ。」


どうなってんだ? みんなして悪ノリか? ラグナとダミアンはイチャイチャしてるし。

ならば私も。


「はいアレクもあーんして。」


「あ、あーん……」


小さな口を精一杯広げるアレクはかわいい。超かわいい。天使だ。地上に落ちた天使だ。どこか怪我とかしてないよな?


「やあカース君。相変わらず仲がいいね。」

「アイリーンに手を出すなよ……」


「おお、スティード君にバラデュール君。もちろん決勝に進んだよね?」


「もちろんだよ。今回こそカース君に勝ちに行くからね!」

「アイリーン、俺にもあーんしてくれよ……」


「バ、バカ、バラド……そんなのは二人っきりでないと……こ、こっちに来い……」


これは貴重だ。アイリーンちゃんの乙女なシーンを見てしまったぞ。


「カース君、アレックスちゃん。久しぶりだね。」

「お、お邪魔します……」


「おおーセルジュ君! まさか参加してるの!? おや、そちらは友達?」


「参加したんだけどね。ギリギリで負けちゃったよ。こちら僕と首席を争っているテリー・ド・アベカシス君。」

「ど、どうも初めまして、テ、テリー・ド・アベカシス、で、です……」


「へえ、アベカシス家なの? 領都にいるなんて珍しいね。カース・マーティンです。よろしく。」

「アレクサンドリーネ・ド・アレクサンドルよ。私も分家だから気にしなくていいわ。」


お、さすがアレク。この子のことも知っているのか。四大貴族クワトロAの一角、アベカシス家。昔アレクが決闘でコテンパンにしたことがあったよなぁ。


「ど、どうも……分家も分家、傍流も傍流なんです……セルジュには色々と世話になってます……」

「僕とテリー君はこのまま王都の貴族学校に進学する予定だしね。いくら貴族学校でトップでもやっぱりこんな大会だと通用しないよね、あーあ。やっぱりカース君もスティード君も凄いよ。」


「そうなんだね。そんなことより食べようよ。なぜか弁当はたくさんあるから。」


特にリゼットが残していったものが……




それにしてもいつの間にやら大勢集まってしまったな。ちょっとしたハイキングか同窓会だ。昼寝しようと思っていたが、そうもいかないな。


「おんどれらぁ! さっきからうるせぇんじゃあ! ここをどこじゃあ思うとるんなぁ! おおコラおぉ!?」


何だこいつ?

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