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異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第三章

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風呂場にて

行政府から帰った私は一人寝室に入りすぐに寝た。パイロの日の夜は大抵アレクが泊まっていくものだが、今夜はもう寮に帰ってしまっている。明日から学校だもんな。あーあ、また週末まで会えないのか……




翌日、目を覚ましたのは昼前だった。どうしようかな。もう少し寝ていたい気もするが……よし、風呂に入ろう。




おや、昼間から誰か入ってるのか? リリスやマーリンが平日のこんな時間から入るはずがない。

となると……


「あぁボスぅ、起きたのかい? ゆうべはダミアンが世話んなったねぇ。」


ラグナだった。そういやこいつは昨夜うちに泊まってたんだよな。


「ダミアンは帰って来てないのか?」


「朝方帰って来たよぉ。夜通し親父さんの手伝いだってさぁ。さすがに馬車で帰って来たってさ。」


賢明だな。コーちゃんは私と一緒に帰ったんだから。完全にリゼットと二人だけで夜道なんか歩いたら今度こそ死んでしまうよな。いや、朝だから大丈夫なのか?


「それでダミアンはまだ寝てんのか?」


「あぁ、朝方一戦交えてねぇ。それから寝ちまったよぉ。」


そんな情報はいらん! それより気になったことがある。


「ラグナって意外にきれーな体してんだな。」


「おやぁ? ボスにしちゃあ珍しいねぇ。アタシが欲しくなったかいぃ? サービスするよぉ?」


「バカ、そんな意味じゃねーよ。裏稼業を生き抜いてきた割に肌に傷がないって言ってんだよ。」


「当然さぁ。滅多なことでアタシが怪我なんかするもんかいぃ。そりゃあたまにはあったけどねぇ。そんな時は名うての治癒魔法使いを呼ぶのさぁ。ボスだって知ってんじゃない? ナーサリーをさぁ。」


「おお、ナーサリーさん知ってんのか。俺も世話になったわ。」


「あいつは金で動くからねぇ。便利な奴だったさぁ。まあニコニコ商会が潰れて縁が切れちまったけどねぇ。」


「ほーぉ、やっぱ色んな所に知り合いがいるもんだな。おお、そう言えばさ……」


少し前に母上とやった深夜の処刑の話をしてみた。




「聞いたよ。相当殺したらしいねぇ。少しは大物もいたようだけど、ほとんどカスみたいなチンピラばっかだったらしいじゃないかぁ。こんな所にまで来たってのにゼマティス家の怖さを思い出しちまったよぉ……」


「母上は怖いからな。つくづく自分の甘さを思い知っちまったよ。ところであの中に知り合いでもいたのか?」


「いや、いないねぇ。アタシやアンタレスから見たらカスばっかりだからねぇ。」


アンタレスか。魔蠍のボスだったな。確か領都には魔蠍から暖簾分けされた組織があったよな。あれってダミアンが潰したんだったっけ。

あーもー出来事が多すぎて訳が分からない。私の知らないこともたくさんありそうだ。差し当たってこいつに聞いておくべきことは……


「ニコニコ商会にさ、斬り裂きキンキーっていたよな? あいつって魔力探査に引っかからなかったんだけど何か理由でもあんのか?」


「あー、キンキーかぃ。そんな奴もいたねぇ。理由は簡単さぁ、あいつ魔力がないからねぇ。だから魔法も使えなきゃ魔力探査にも引っかかんないねぇ。」


なるほど。ファンタジーあるあるだな。魔力のない人間って時には主人公にもなるアレだ。実際にはただの的にしかならないわな。


「まぁ、だからこそ魔剣を使いこなせたってのはあるかねぇ。なんせ吸い取られる魔力がないんだからさぁ。」


「あー、一年も使うと廃人になっちまうって話だったか。あんなモン誰が作ったんだかなぁ。」


「御伽噺だねぇ。アタシも使ってみたくはあったんだけどねぇ。廃人なんかにゃなりたくないしねぇ。」


魔力がない人間か。だから落ちぶれて闇ギルドなんかに流れたのだろうか。ローランド王国あるあるかもな。




珍しくラグナと話し込んでしまったな、そろそろ出るか。


「先にあがるぜ。」


「もうあがるのかい? 背中ぐらい流そうかと思ったのにさぁ。」


「いや、いい。お先。」


「ボスはつれないねぇ。」


ラグナは不細工ではない。系統としては妖艶な部類に入るだろう。つまりその系統での頂点であるエロイーズさんには敵わないってことだな。

派手な顔立ちにメリハリの効いた体付き。しかも扇状的な声ときたものだ。そんなエロイーズさんに比べるとラグナは一歩劣る。多分強さでも劣るのだろう。もっともエロイーズさんが相手だとしても私の体は反応しないから同じなのだが。

そう言えばミスコンってないのかな? あれば優勝はアレクだな。開催してみようかな。面白いかも知れない。

いや、面白いわけないか……優勝はアレクに決まってるんだから。

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