代表選考前
「カース! なぜ参加してないの!? カースほどの魔力があれば五年生にも勝てるんじゃないの!?」
アレックスちゃんが朝から叫んでいる。
「いやいや、無茶言わないでよ。勝てるわけないよ。所詮僕は魔力が高いだけなんだから。」
そんな面倒くさいことなんかやりたくないんだよ。評定も私には関係ないし。
「そんなことよりアレックスちゃんはがんばってよ。君の魔力こそ五年生に勝てるんじゃないの?」
三年生の代表に選ばれて当然って物言いだけど、多分間違いないだろう。
それと言うのも、基本的に上級貴族ほど魔力が高いからだ。
一組から魔法部門にエントリーしているのは……
・アレックスちゃん
・エルネスト君
・バルテレモンちゃん
・サンドラちゃん
・平民組から二人
剣術部門は
・スティード君
・グランツ君
学問部門は
・サンドラちゃん
・バルテレモンちゃん
・平民組から一人
この中から一組、二組合同で三年生代表を決めるのだ。
その結果、三年生代表は、
魔法、エルネスト君
剣術、スティード君
学問、サンドラちゃん
となった。
アレックスちゃん、残念。
貴族の格としてはアレクサンドル家の方が余程上だが、エルネスト君には敵わなかったようだ。
まあ私が見たところ僅差だったようなので、今後の努力次第でいくらでも逆転できるだろう。
スティード君とサンドラちゃんは楽勝に見えた。さあ上級生のお兄さんお姉さんを相手に勝負になるのか!?
クタナツ代表選考は明後日だ!
ちなみに二組とは残酷なぐらい差があるようだった。
これが現実……




