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異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第三章

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魔王マジ真っ黒

一日経ち、二日経ち、三日が経った。

私はダミネイト一家の事務所に時々顔を出しては奴らが集めた証人に契約魔法をかけ、新たな証人を集めさせていた。

しかし、有力な手がかりにはなっていない。どいつもこいつもショボい奴ばかりだった。ホントにダミアンは一流の殺し屋に狙われているのか?


ラグナはラグナで私の前に首を七つ、並べている。


「こっちの二人が蔓で、こっちの五人が殺し屋さぁ。一応まだ泳がせてる蔓もいるよぉ。こいつらは用無しさぁ。」


「よくやった。探索費用は足りてるか? これでボーナスは金貨五百枚確定だな。この調子でやってこい!」


ラグナほどの悪党なら適当に一般人を殺して私から金を引き出そうとしかねないが、私の契約魔法は絶対だ。ラグナは私に嘘すらつけまい。


「あぁ、まだ十分さぁ。しっかし、こんな奴らを殺しただけで金貨五百とはねぇ……ボスは頭がおかしいねぇ。」


「約束だからな。期待してるぜ。」


「へっ、期待されちゃあ仕方ないねぇ。せいぜい稼がせてもらうさぁ。」


しかしラグナの奴、やるよなぁ。蛇の道は蛇だな。「ピュイピュイ」いやいやコーちゃんに言ったんじゃないよ。




このようにして雑魚ばかりを狩る日々。ラグナへのボーナスが増える一方、有力な手がかりは依然として見つかってない。そして週末、ケルニャの日。

放課後、私はアレクを迎えに魔法学校に向かっている。お供はコーちゃんだ。カムイは留守番をしてくれている。おかげで侵入者を防ぐこともできた。狙いは私か、それともダミアンか。カムイの奴、侵入者を皆殺しにしたものだから犯人の身元を調べるのに苦労してしまった。


まあいいや。アレクはまだかなまだかなー。待つ時間も楽しいものだ。ボツボツと何人か出て来たが、あれは低学年かな。キャピキャピしてる。


「きゃあ! あの人ってまさか!?」

「やだ! ゲロマジじゃん!」

「本物!? 本物よね!?」

「ウソ!? マジモンの魔王さん!?」


女の子四人組がキャイキャイ言いながら私を取り囲んできた。


「マジ魔王さんですか!?」

「やだ! これゲロマジの魔王スタイルじゃん!?」

「本物!? マジ魔王真っ黒!」

「ウソ!? 魔王さんMMMじゃーん!」


女の子達はキャピキャピしながら私を取り囲み、一斉にナイフを突き刺してきた。


自動防御こそ張ってなかったが、私の魔法発動速度を舐めるなよ? 二流スプリンターがスタートの号令に反応する程度のスピードで発動ができる。つまり余裕で防御できているのだ。少し、ほんの少し焦ったけどね。コーちゃんも警告してくれればいいのに。「ピュイピュイ」


さて、女の子達に『麻痺』をかけておいて、守衛さんと相談する。貴重な目撃者だからな。その結果、校長を呼んでもらうことになった。どうせ騎士団詰所にも連行するけどね。




「カース!」


おお! 愛しのハニー! およそ十日ぶりの再会だ! さあ、私の胸に飛び込んでおいで!


ふふ、いい香りだ。アレクの髪の香り、体の匂い。私を狂わせる。


「いやー、怖いね。闇ギルドの残党はこんな所にまで手を伸ばしているみたいだね。」


「この子達は見覚えがないわ。本当に魔法学校生なのかしら。」


ほう? しれっと学校内に入り込み、放課後に合わせて出てきたと。演技派だな。そうなるとここの校長と話しても無駄だな。


「ひっひっひ、お前が魔王かい? うちの生徒を可愛がってくれたようだねぇ……と思ったらうちの生徒じゃないねぇ……」


いきなり現れたババア。こいつが校長か。まさか短距離転移でも使ったのか?


「ここの生徒じゃないんですね? なら騎士団詰所に連れて行きますね。」


「ちょいとお待ちよ。うちのアレクサンドリーネが首ったけなんだろ? ワシにもヤレるってとこを見せておくんな?」


ババアとヤレるって何だそりゃ!?


「どうしたらいいですか?」


ちなみに魔力は満タンだ。領都を更地にしろと言われたら出来てしまう。


「ワシと一手交えて……無理か。残念ながらワシでは相手にならんか。ヒッヒッヒ。」


「分かっていただけて嬉しいです。」


さすがに校長ともなると鋭いもんだな。これが戦わずして勝つってやつか。ではこいつらを連行するかね。せいぜい厳しく取り調べてもらうとしよう。どうせダミアン関係だろうし。

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