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異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第三章

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大河と台地

結局何も見えないが、そんな魔物がいると仮定して対処しよう。


『氷散弾』


全方位にばら撒いてやった。どうせホーミングだけど。手応えあり。仕止めたかな。


徐々に姿が見えるようになってきた。魚か!

カジキのようだな。長くはないが、槍のような牙を持っている。こんな魚が住んでる上に川べり、陸上にまで襲ってくるのか……怖い川だ……


「これは……スピアナかしら? 透明な種類もいるのね。」


ほぉー、イワナじゃなくてスピアナって言うのか。ならきっと旨いかな。ゲット!


あ、もしかして! この川が透明できれいに見える理由はどいつもこいつも透明だからなのか? それは怖すぎる。ピラニアみたいなのが透明なまま襲ってくるとしたら……怖すぎるぞ。

ところで、コーちゃんをよく見ると……透明だろうがお構いなしに獲物を食べているようだ。やるねぇ。でも何を食べているのかさっぱり分からないな。白魚とかいたらいいのに。あぁ、これだけ透明な白魚を踊り食いしたら、さぞかし美味しいんだろうなぁ。もしくは釜揚げシラスなんかもいいなぁ。あれって揚げたてはかなり美味しいよなぁ。いないのかなぁ、食べたいなぁ……


やってみよう。


『風壁』を広範囲に展開して、ごく小さい穴をたくさん開ける。イメージは網戸だ。シラスでさえ通れないサイズで。

くっ、これは難しい……魔力制御のいい訓練になるな。そして水中に沈めて底引き網の要領で魚を狙う。どうだ!?


うーん結構獲れたけど、全然見えない……手応えからすると網の容量の三割ぐらいは入っているようだが。


えーい! 丸ごと煮てみるとしよう!

そんな大きい鍋なんか無いからキアラのプール方式だ。『水球』の魔法内に獲物を閉じ込めて温度を上げる。どのぐらいの温度で煮るべきか分からないので、とりあえず百度。これで姿が見えるようになるまで煮てみよう。味付けは……後でいっか。


「さっきから妙なことしてるのね。でもいい匂いがしてきたわ。」


「どうもこの川の魚は透明らしいからさ。美味しいのかどうか気になってね。まずは煮てから収納するよ。戻ったら味付けを頼むね。」


「ええ、任せて。」


アレクに任せておけば大丈夫だろう。それにしても野菜はどこにあるんだ。辺り一面植物だらけなのに。


よし、場所移動だ。コーちゃん行くよ。




一面の森ではあるが、小高い山もあれば断崖絶壁上の台地もある。さすがに山岳地帯ほどの激しい高低差はないが、変わった植物なんかないんだろうか?




物珍しさに釣られた私達は切り立った台地の上に降り立ってみた。地上との高低差は大体五、六百メイルぐらいだろうか。

このような場所は独自の生態系で成り立っているのが定番なのだが、何か目ぼしい植物は生えてないだろうか。


「あっ! カース! あれを見て!」


「どれどれ?」


アレクが指し示す方には山菜らしきものが見える。もしかしてタラの芽!? 私が知ってる物より随分と大きい。ざっと四倍はある。これは嬉しい!


「あれって多分タラコッドよ。しかも新芽がいくつも生えてるわ。こんな季節なのに、魔境って不思議ね。」


「美味しそうだね! ガンガン採ろうね!」


タラの芽ならば一本の木から全ての新芽を採ってしまうと枯れるらしいが、ここは魔境。そんなことお構いなしだ。十本や二十本枯れたところで、砂つぶほどの影響もない。

でもちょくちょく来そうな気がするぞ。配慮するかねぇ。


「全ての新芽を採ると枯れるらしいから、少し残しておこうよ。かなり美味しいらしいし、何回でも採りたいもんね。」


「カースって意外に物知りなのね。分かったわ。棘には注意してね。毒はないけど刺さると痛いらしいわ。」


「あはは、分かったよ。まあ僕は『風操』で採るから大丈夫だよ。アレクも気をつけてね。」


やっぱり魔法って便利だよな。高所にある新芽だってその場に居ながら採れるんだもんな。それより私の知識が意外って言われてしまった……

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