表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

755/1075

一人きりの狩り

翌日、目を覚ましてみればもう昼前だった。お腹を空かせたカムイに起こされてしまったのだ。ホント器用な狼だよな。どこにでも入って来るし。しかしこの辺りで美味しい獲物なんているのか? 少し足を伸ばして海まで行くべきか……

こんな時スパラッシュさんがいればなぁ……美味しい獲物の居場所とか教えてくれそうなのに。はぁ、スパラッシュさん、無事に転生したのかな。でも殺し屋をやってたってことは地獄行きなんだろうか。なぜか急にスパラッシュさんが懐かしくなってしまった。


「ピュイピュイ」


おや、コーちゃんどうしたの? え? 来客?

来客なんか想定してないから呼び鈴の魔道具も設置してないんだよね。まあ中に私が居る時は鍵もかけてないけど。誰かな。


先日の六等星のパーティーだった。明日ここを発つので、よかったら今夜パーティーをしないかというお誘いが半分。そのパーティーの食材を提供して欲しいってのが半分だった。代わりにあっちは残った酒を全て出すとのことだった。もちろん了承した。どうせ魔力庫の食材が空なのだから狩りに行くところだったし。


さて、どうしよう。昨夜は結構激しかったからな、アレクはこのまま寝かせておいてあげたいが……しかし帰って来るまでに時間がかかる。一、二時間では無理だろう。仕方ない、断腸の思いで起こすとしよう。そして一緒に行こう!




……結論から言うと私は一人で狩りに出ている……


アレクを起こした。そして目を覚ましてくれた。しかし起き上がれなかった……

筋肉痛だった。アレクは久々に激しい動きをしたために普段使わない筋肉までも酷使してしまったようなのだ。その上、身体強化の魔法まで使っていたらしく、その代償に襲われているのだ。余程私を待ちかねていたのだろう。待たせてしまって悪かったよ。そのお詫びも含めて! たくさん獲物を見つけてくるぜ! お供はコーちゃんだ! カムイにはアレクのガードを頼んでいる。誰も入らないとは思うが念のためだ。




さて、やって来ましたオースター海。

いつものタティーシャ村と同じオースター海ではあるが、村から北東に千キロルってとこだろうか。これだけ離れたら釣れる魚も違うだろう。

いくら強い魔物が少ないオースター海でもここまで北に来ればどうなるか分からないよな。


まずは海パンに着替えて素潜りだ。特にホウアワビ、サカエニナが食べたいのだ。ウンタンもいいな。それにしても寿司が食べたいぞ。魚や酢はあるが米と醤油がない。米がないのに酢はあるって何だそれ? まあワインなどの酒類はあるから酢があってもおかしくはないのか。


潜ってみて驚いた。この辺りはウンタンが多い。しかも大きい。これは食べ応えがありそうだ。ちなみに水中で何かを魔力庫に収納するのは意外と大変だ。海水が邪魔をするため半ば無理矢理魔力を込めないと収納できないのだ。それに生きてるから凍らせるか何かで締めないと魔力庫には入ってくれないもんな。多分地上で収納する時の二、三十倍は消費している。まあこれもいい訓練だ。でも次からは網を用意しておこうかな。

ちなみにコーちゃんは泳ぐのは好きだが今日は潜る気分ではないようで水面あたりに浮かんで日光浴を楽しんでいる。


ウンタン、サカエニナは大量にゲットした。ホウアワビもミスリルナイフをヘラ代わりにしてどうにかゲットした。とても素手では獲れないよな。ミスリルナイフよりもっと薄いヘラが欲しいな。発注しようかな。まあ最悪の場合は殻に『金操』を使って無理矢理引っぺがせばいいんだけどさ。それって何となくズルい気がするんだよな。まあ『水中視』や『水中気』を使ってる時点で反則みたいなもんだけどさ。

ついでに目に付いた貝類も片っ端から獲っておいた。毒があったりするのかな?


そして第二ラウンドだ。次は海上から釣りをする。魚をたっぷりと手に入れよう。コーちゃんはまだ海原を漂っている。気持ち良さそうだ。

それにしても私の魔力だが、外から感じる分には魔法を覚えたての子供並みらしい。そのせいか長時間潜っていたのに魔物が全然寄って来なかった。安全なのはいいが不便でもあるな。だから今日は初心に帰って釣りをする。餌はさっき獲った貝類だ。そこに、いつかタティーシャ村を思い出し上空からシャワーのように水の魔法をばら撒く。もちろん魔力はしっかり込めてある。旨そうな大物が来るといいなー。


五分後、さっそく当たりだ。食いついていたのは、全長三メイルのシーオーク。まずはこんなものだろう。人面魚ならぬ豚面魚、見た目はキモいけど旨いんだよな。


それから一時間ほどはひたすらシーオークのみが釣れた。悪くはないんだけど、他のも欲しい。だからここからは乱獲をする。最後に釣ったシーオークを細切れにして撒いてやった。さあ、寄って来い!


来た。すぐに来た。ここら一帯の水面が荒れ狂っている。もう少し待とう。こいつら自身が餌となり新たな獲物、大物が寄って来るまで。


十五分後。どうやら大物が来たようだ。沖合に白波が立っている。となるとこいつらは用無しだ。『轟く雷鳴』

全部仕止めて食えそうな奴だけ収納。そして沖合に移動する。どんな大物が来たのかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i00000
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ