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異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第三章

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王宮の異変

あー、よく寝た。昨日は疲れたもんな。まだ起きたくないけど、私だけ寝てるわけにもいかないよなぁ。ふあぁーあ……


「ピュイピュイ」


コーちゃんはいつの間にか、私の腹の上にいた。おはよ。アレクはまだ起きてないから寝顔を眺めてよう。綺麗な顔をしてるよな。時々見に行く演劇に出てくる女優さんよりよほど綺麗だ。当たり前か。





「おは……よう……先に起きてたのね。起こしてくれればいいのに。」


「おはよ。寝顔が見たかったんだよ。アレクはいつもきれいだね。」


「もう……カースったら。」


ふふふ、さてと。一旦みんなの所に行ってみるか。そろそろ朝食だろうし。




「坊ちゃん、お嬢様。そしてコーちゃんもおはようございます。昨夜は過分なお部屋をありがとうございました。」


「おはよ。早いね。その格好、もしかして朝食を作ってたの?」

「おはようございます。」

「ピュイピュイ」


久々にマリーのメイド服姿を見たな。いいなー、オディ兄は色んな服装のマリーにサービスしてもらってんだろうなー。はっ、ならば私もアレクにメイド服を着てもらうか? いや、それはダメだ。私が頼めばアレクは何でもしてくれる。しかしメイド服のようにアレクの高貴なオーラを損なうような服装はさせるべきではない。やはりアレクには高貴かつセクシーな服でないとな。まあ、たまにカジュアルなのもご愛嬌ってことで。




ある程度片付けられた食堂ではみんなが食事をしていたが、どいつもこいつも元気なさそうだ。まあ当然か。


私達が食事をしていると、ソルダーヌちゃんとひょろ長いおじさんが近付いてきた。


「カース君、アレックスおはよう。紹介するわ。ここを取り仕切ってる王都留守居役のナタニエル・ド・シュレットよ。」


「上屋敷のみならず、ソルダーヌお嬢様まで何度も助けられたそうで、御礼申し上げる。」


「カース・ド・マーティンです。お命が助かってよかったですね。」

「アレクサンドリーネ・ド・アレクサンドルです。ソルダーヌ様にはよくしていただいております。」

「ピュイピュイ」


コーちゃんはきちんと挨拶ができる精霊なのだ。偉い!


「この子はフォーチュンスネイクのコーネリアス。コーちゃんと呼んであげてください。」


「もー、アレックスったら。よくしてもらってるのは私の方なのに。」


「ともあれ一丸となって、この厄災を乗り切ろうではないですか。よろしくお頼み申す。」


具体的には何をするんだろう? 守る以外に何かあるのか? まあ私は好きにさせてもらうけど。




全員で手分けをして屋敷内の掃除をすることになった。あちこちに血痕が残ってるもんな。私の洗濯魔法ならあっさり終わりそうだが、そんな面倒なことをやる気分ではない。出かけよう。ここの守りはマリーがいるし、昼にはキアラも来るだろう。


アレクとコーちゃんを連れて王都の空中散歩と洒落込もう。普段はできないことだしね。何か見つかるかも知れないし。ソルダーヌちゃんとマリーに一言伝えて出かける。


「とりあえず王城を上から見てみようか。普段なら不敬ってことで行けないからね。」


「もうカースったら今だって不敬よ。でも見てみたいわね。」


前回は城門周辺しか見てないもんな。全体像を見てみたいものだ。かなり大きくて広いんだもんな。




さて、やって来た。中心辺りに高い塔のような建物も見える。あそこに国王がいたりするのか?


あれ? 中庭では騎士同士が戦っている? 模擬戦じゃないよな? 明らかに何人か死んでるし。鎧が違うようだが……


「あれは王国騎士団と近衛騎士団ね。内輪揉めかしら?」


「どうなんだろうね? 内輪揉めってレベルじゃないよね。」


人数が少ない方が近衛騎士団かな。王国騎士団の方が三、四倍は多いようだ。介入しようにも入れないし、結界を破ってまで乱入する気はない。他の場所も見てみよう。




正面からでは気付けなかったが、王城のあちこちで争いの跡が見える。何が起こってるんだ……


ひとまず母上に報告だな。こんな時には丸投げだ。母上や伯母さんなら何か分かることもあるだろう。


「よし、ゼマティス家に行ってみるよ。母上達に報告しよう。」


「それがいいわね。一体何が起こってるのかしら……」





到着。門の前では女エルフを汚い野郎どもが取り囲んでいた。こんな事態だからな。誰でも第三城壁内にまで普通に入り込んでやがるってわけか。


「カース、あれが昨日の?」


「そう。首謀者の一人。門番をさせてたはずなんだけどね。まあいいや。」


群がる野郎どもは無視だ。せいぜいストリップを楽しむがいいさ。




「ただいまー。おっ、サンドラちゃん元気にしてたかい?」


見回りをしてくれてるのかな? 偉いな。


「おはよう。おかげさまでね、助かってるわ。カース君達は忙しく飛び回ってるのね。」


サンドラちゃんと二言三言会話をしてから家の中に入る。母上は起きてるかな?

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