表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

423/1075

貴族学校のセルジュと騎士学校のスティード

貴族学校は主に下級貴族や上級貴族の下位クラスが役人や官僚を目指して通う学校である。

二年生の終わり頃、セルジュ・ド・ミシャロンは首席の座に着いた。彼は上位を目指してハードに努力するタイプではない。自分の将来に必要なことを淡々とこなしているだけだ。


サンドラ、スティードとクタナツで大きな家に住む。そのために必要だと思えることを日々コツコツと積み上げている。


多少は友人もでき、それなりに楽しく過ごしている。平日はやはり忙しく過ごしているが、週末は友人達と街をぶらついたり買い物したりすることも多い。


そして今日、とあるデメテの日。たまには少し贅沢なランチでもと友人達と街を歩いていた。そこで彼はある友人に関する噂を耳にする。


「アレクサンドリーネ様と言えばクタナツご出身だよね。セルジュ君も知ってるんだよね?」


「うん。友達だよ。それがどうかした?」


「聞いてない? 明日の話。領都一子供武闘会だっけ? アレクサンドリーネ様が賞品になってるよ。」


「えっ!? 何それ!?」


セルジュは事情を聞いて激昂した。どう考えても悪名高い辺境伯の三男がアレクサンドリーネを無理矢理賞品にしたとしか思えないからだ。


「ごめん! 僕用事ができた!」


そう言い残すと領都の中心部、貴族街の方に走っていってしまった。友人達は行き先を見て不安に思ったが、まさか辺境伯家に殴り込むわけでもあるまいと考え後は追わなかった。もしかしてセルジュの想い人が彼女なのかと考えはしたようだ。




セルジュが向かったのは貴族街の一角、辺境伯邸には劣るがそれでも豪邸、カース宅であった。


勝手知ったるカース宅。門を入り、玄関を入り「カース君! いる!?」


「あらあらいらっしゃいませセルジュ様。坊ちゃんはお嬢様とお出かけになりましたよ。夕方までにはお帰りになるそうです。」


「マーリンさん! カース君は武闘会のことを知ってるんですか!? アレックスちゃんが賞品になってるんですって!?」


「えぇえぇご存知ですよ。ダミアン様がおっしゃるには坊ちゃんの発案らしいですよ。お嬢様に寄り付く虫を減らすためだそうです。」


「あ、あぁー……」


セルジュは不思議と納得できてしまった。なぜカースのためにダミアンが動くのか、アレクサンドリーネが自分の身を賭けるのか。カースのやることならば納得できてしまう。


「あはは、じゃあセルジュが来たとだけ伝えてください。明日は応援に行きますね。もちろんカース君は参加するんですよね?」


「はい、そうみたいですよ。伝えておきますね。」


この後、マーリンは同じ話をスティードにもすることになる。彼女の雇用主はよい友人に恵まれているようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i00000
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ