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異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第一章

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いつも通りのギルド

パイロの日、昼過ぎに私はギルドに来た。

まずは受付にてスパラッシュさんへガイドの依頼をする。そしてカード残高確認。

いつぞやのバカ二人はポツポツ返済しているようだ。


バカ一の方は最初の十日以内に金貨五枚を返済しており、その後も十日ごとに金貨二枚ずつ支払いがある。よって現在の残金は金貨九枚弱。長い支払いにはなるだろうが確実に減っている。

バカ二だが、こいつは払う気がなさそうだ。最初の十日以内に金貨三枚ほど返済しているが、それ以降が何もなし。よって残金は金貨十八枚ぐらいだ。しかも関節が四ヶ所ほど曲がらなくなっているだろう。


そこにいいタイミングでバカ二が現れた。


「おら! おめー何しやがった! 指と肩が動かねーぞ!」


「バカだな。返済しろよ。金を払えばいいだけだろうが。有り金出したら動くようにしてやるぞ?」


「おら! ふざけんな! 誰が払うか! みんな!聞いてくれ! 俺はこいつに騙されて借金を背負わされたんだ! 誰かこいつを騎士団に突き出してくれ!」


うわー、すごいバカ。自分で騙されたって言ってる。それっていかに自分が間抜けかを公表してるだけなんだよな。しかも子供相手に騙されたことになるし。


案の定、ギルド内では大笑いが起きる。


「ギャハハハ! あいつ子供に騙されたんだってよ!」

「間抜けか! 間抜けなのか!」

「何等星よ? あいつ?」

「知ってるぜ! 確か八等星の、えーと」

「知らねーんなら黙ってろよ!」

「確か二人組じゃなかった?」

「いや、三人組だったろ?」

「だーいぶ前にスパラッシュさんと一緒じゃなかったか?」

「スパラッシュさんの後輩にしては間抜け過ぎだから違うだろ」



当然こうなる。この世界では騙された方が間抜けなのだ。まあ私は騙してなどいないが。一応説明だけしておこう。


「あのー、騙してませんからね。金賭けて模擬戦やっただけですよ? その賭け金がそのまま借金になっただけですからね。一応ゴレライアスさんもその場にいましたし。」



「ギャーッハッハッハ!」

「子供に模擬戦で負けたってか!」

「それを騙されたですって!」

「あら、かわいい坊やね」

「ダッセー!」

「だめだ! ププッあいつもうクタナツで生きていけねーよ!」

「オメーら笑ってやるなよ! 可哀想じゃねーか! くっ、ブハッ!」



バカ二は顔を真っ赤にしてプルプル震えている。このパターンは……


「死ねぇぇぇえーー!」


やっぱり。剣を抜いたから前回のように自分の足に刺させてやった。いつもこうだよな?

いや、いつもより少し強めに金操を使ったので、剣が床に深く刺さっている。動けまい。


「ドワッハハハー! マジかこいつ!」

「ププッ、死ねーって言って自分の足を刺しやがった!」

「うわー痛そー」

「全然可哀想と思ってないよな?」

「誰が助けてやれよー。俺は嫌だけど」



「おい、とりあえず有り金出しとけ。そしたら関節は動くし剣も抜いてやるからよ。」


「くそが! そんなに金が欲しいのかよ! おら!」


「何言ってんだ? 払わないなら俺は帰るぞ?」


「くそっ、おら! 持ってけ強盗野郎!」


バカ二はそういって財布ごと床に叩きつけた。少しムカついた。しかし金に罪はないから素直に拾っておいた。

さて、中身は……金貨八枚と銀貨五枚。意外と持ってるな。


「じゃあオメーの借金は残り金貨九枚と銀貨五枚な。毎月五が付く日までに少しでいいから支払えよ。」


そう言って手で剣を抜いてやる、実際は金操を使っているのだが。治療まではしてやらん。それから関節の固定を解除してやる。せいぜいしっかり働けよ。


ちなみに私の残高力は五十三万……はないが、五百三十枚は超えている。結構使っているはずだが、意外に貯まっているなあ。

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