表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融【改】 〜元教師は転生したら働かなくてもいいように無双する〜  作者: 暮伊豆
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

206/1075

亡くした初恋

カリツォーニ・ド・アジャーニは怒りを抑えきれずにいた。転校初日ということもあり、自分と同格、そして旧知の少女と仲良くしてやろうと考えていた。それがまるで相手にされなかった。また平民同然の下級貴族の分際で少女の権勢を盾に調子に乗っていた男の存在も怒りに拍車をかけた。


「カリツォーニ様、くれぐれもご自重ください。ここはクタナツです。命が簡単に無くなる土地柄です。ハンドラー、お前もだ。我々の役目は護衛だ。戦って勝つことではないぞ。カリツォーニ様のお命を危険に晒して何とする。」


「シフナートよ、お前の忠誠は有難く思う。あの者について何か知っているのか?」


カリツォーニは努めて冷静に聞き返した。


「いえ、存じません。ただあの時ハンドラーが剣を抜いていたら命は無かったことだけは分かります。しかもその場合、私とカリツォーニ様の命も風前の灯火だったかと。」


「シフナート! あのような下級貴族に何を恐れている!? 所詮アレクサンドル家の威光を傘に着る雑魚ではないか!」


「はぁ……ハンドラーさぁ。僕の個人魔法を知ってるだろ? 君は本当に死ぬ寸前だったんだよ? 僕が柄頭を止めなければね。」


「そ、そうだな。すまない。助かったようだ。」


「分かってくれたらいいよ。そういう訳ですカリツォーニ様、ご自重をお願いいたします。あいつはヤバい。アレクサンドル家のご令嬢が見初めるだけあるのではないかと。」




「……そうだな……」




カリツォーニは父親からある指示を受けていた。


『好きに振る舞え。いい女がいたらモノにしろ。ムカつく男がいたら殺していい。』


父の真意は分からぬ。しかし父からの指示は絶対だ。平地に乱を起こすべく動く必要があるのだろう。

もっとも指示がなかったとしても同じように行動をしていたことだろうが。





幼き頃の淡い恋心などとうに忘れた。


ほとんど誰にも心を開かなかったアレクサンドリーネが……


クソ、イラつきが止まらない……

あんな剣も持ってないような平民と変わらぬ下級貴族のくせに……

『アレク』だと……







殺してやる……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i00000
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ